いやー、マジで暑かったですね。
各地で梅雨明けのニュースも。
いよいよ夏本番。
身体が慣れるまではお気を付け下さい。
水分・塩分・休息を上手に取りましょう。
にもかかわらず、今日は暑苦しさ満載
物理(運動エネルギー)のお話です。
動いている物体は、運動エネルギーを持っています。
車がぶつかると壊れるのは、この運動エネルギーのなせる技。
では、運動エネルギーってなんなんでしょう。
物理の世界では、以下のように表されます。【 】内は単位。
運動エネルギー K 【ジュール】
物体の質量 m 【 kg 】
物体の速度 v 【 m/s 】 いわゆる秒速とした時に、
K = 1/2mv2 となるんだそうです。
これを車に当てはめてみましょうか。
例えば、オイラの乗ってるソリオ。
車両重量は、約1000kg
最近の軽自動車も、装備重量だとこれくらいになりますよね。
この1000kgの自動車が60km/hで走ったとします。
きわめて普通の、よく見る使用状況ですね。
60km/hは、秒速17m/s
これを先ほどの公式に当てはめて計算すると、
144500ジュールのエネルギーを持っていることになります。
この数字、覚えておいて下さいね。
んで、車以外で破壊力が大きそうなものと比較してみます。
もし当たったら、無事ではすまないだろうハンマー投げのハンマー。
このハンマー、7.26kgあります。
これをだいたい30m/sで投げ出しています。
この時、ハンマーの持っているエネルギーは
3267ジュール。
えっ、たったそれだけ?
そう思ったかもしれません。
あんな危険そうなものが、たったこれだけのエネルギーしかないんです。
では、もっと危険で絶対死ぬってものを。
50口径機関砲弾 正式には12.7×99mmNATO弾
下の写真の、一番大きい奴です。
ちなみに左から2番目は7.62mmNATO、右から2番目は5.56mmNATOです。
一番小さいのが、.22ロングライフル弾ね。
映画でもよく出てくる、M2重機関銃の弾薬です。
ランボーも乱射してましたねえ(笑)
この必殺の重火器の弾丸、弾頭質量は52g、すなわち0.052kgです。
これを、882m/sでぶっ放すんですよ。
この時、弾頭の持っている運動エネルギーは
20226ジュール!
嘘だあ!ヘリくらいなら撃ち落とす弾丸が、車の1/7のエネルギー?
何度も検算したから間違ってないはず。
マジか・・・・・・
ええい、ならばもっとヤバいブツを。
アメリカ製Pontiac M39A3 20mmリボルバーカノンの機関砲弾だ!
この弾頭が青い奴です。
並んでいるのは、先ほど出てきた12.7×99mmNATO
もう、洒落にならない威圧感がありますね。
これ、戦闘機の機関砲として搭載されてるやつです。
写真は、F-5タイガーに搭載の20mm機関砲。
うわっ、めっちゃ怖えーっ!
この20mm機関砲、装弾筒付徹甲弾を使用した場合、
257g、すなわち0.257kgの弾頭を、1020m/sで打ち出します。
これを、先ほどの公式に当てはめると、弾頭の運動エネルギーは
133691ジュール!!!!!
これでもまだ車の持つエネルギーの方が大きいじゃん(汗)
まあ、自動車と砲弾を同列に並べる無理はありますが、
計算上は、とっても大きなエネルギーを持つ事がお分かりでしょうか?
オイラ達は、そんな大きなエネルギーを移動させているんですねえ。
また、運動エネルギーって、速度の2乗に比例して増えますから
84km/hを出せば2倍に、120km/hなら4倍のエネルギーになるんです。
逆に言えば、40km/hで半分、30km/hなら四分の一になるってこと。
ね、むやみに飛ばせなくなるでしょ。
また、その物体の重量にも比例して増加します。
車が大きければ大きいほど運動エネルギーも大きいって事です。
大型車が、広めの車間を取っているのはこのため。
つまりは、大きなエネルギーを安全に停止させるため。
大型車の前に入る時には、これを思い出して下さいね。
十分な距離を取って入ってあげると、お互いが安心なんですよ。
速度は控えめに、車間は広めに。
お題目でもなんでもありません。
ひとつ間違えれば、大量殺人兵器になりかねない自動車ってものを
安全に使うために、どうしても必要なことなんです。
日本のいたるところを、20mm機関砲弾が飛び交っている・・・
そう考えて、安全の上にも安全を心がけましょう。
今日は、無茶苦茶な飛ばしッぷりの車を見たので
自分への警告も含めてこれを書いてみました。
自分に対しても、他人に対しても、愛と思いやりのある運転。
みんなで出来るといいですね!
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Posted at
2019/07/24 20:34:24