
よくネットを見ていると、バナーがありますよね、一括査定。
私も、過去3回ほど利用した事があります。
最初に利用したのは15年程前でしょうか。
その後、使う度に若干細かい部分が変わっています。
基本システムが変更されている訳ではなく、ノウハウの蓄積による変更が多いですね。
先日も利用しましたので、過去の経験と比較しながら、なにか参考にして頂けることがあればと思い、ご紹介をしたいと思います。
いろいろな噂も聞きます、一括査定。
確かに、メリット、デメリットはあります。
デメリットは、ある程度の事前準備で対策可能です。
それでも現状では、この方法がベストなのかなぁ、と私は思っています。
今回、一括査定を依頼したのは、このクルマです。
ホンダ フリード G ジャストセレクション 2WD
2010年式
走行 142,000km
フリードは、今年の9月に車検を迎えます。
実は同じ月に、義父のアクティも車検があるのです。
今までは、なんとか月2台の車検を通して来ましたが、今年は資金の捻出が出来そうもありません。
仮になんとか乗り切っても、これから先々の支出に対応出来るかどうか・・・
そこで今後のことも考えて、車検はどちらか1台だけとなりました。
家族会議の結果、白ナンバー故に自動車税が高い、義父には車しか移動手段がない等の理由で、売却するのはフリードに。
売却にあたり、まずは手段の検討です。
<ディーラー査定>
買換えの下取りであれば、新車値引きの調整を下取り価格で行なうことも出来ます。
ですが今回は売却のみなので、メリットなさそうです。
<ネットオークション>
実は、これが一番高額になりそうな気がします。
ただ売却に関する手続きを自分で行なわなければならず、ちょっと手間は必要。
特に登録に関しては、確実に出来るのか心配です。
<一括査定>
複数社比較出来るのは、やはりメリットです。
1社だけだと、その数字が妥当なのか、よくわかりませんから。
それに、いきなりMAXの金額なんて提示する訳がありません。
CMで言う程の大差が付いた事はあまりありませんが、やはり査定額に差は出ます。
以上の結果、金額よりもリスクの小ささを考慮して、今回も一括査定にしました。
まず最初に、ネットから査定依頼車の基本情報を入力します。
入力するのは、車種、年式、走行距離です。
これを入力すると、サイト側から確認メールが来ます。
今回の買取業者は5社でした。
そこから5分ほどすると・・・電話が鳴り続けます。
所謂「電話テロ」って奴です。
前回、就業中の休憩時間に、査定依頼の入力をしました。
その後、絶え間なく電話が鳴り続けるものの、就業時間中なので対応出来ず。
2時間程したところで、スマホのバッテリーが切れて The End・・・。
彼等は電話に出ないと、ひたすらリダイヤルをしてきます。
あれ、正直、気持ち悪いです。
あの電話テロが嫌で一括査定をしないという方がいるのも、理解出来ます。
ですが、彼等も嫌がらせで電話しているのではありません。
査定のアポが取れれば、それで終了です。
今回は反省を踏まえて、必ず対応が出来る様にと、日曜に査定依頼をしました。
あと我先にと電話してくるのには、理由があります。
査定の順番を1番にしたいという思惑があるからだそうです。
なぜ1番に拘るのか。
最初に査定をしておいて、「今決めてもらえば、特別高額で買い取ります。次の会社が、この金額以上を出せる保証はありませんよ」と言ってくるのです。
結局、この言葉を信用して、1社目で契約成立というケースが多いのだとか。
でも彼等も商売ですから、余程のことがない限り、いきなり買取予算MAXの金額は提示しません。
次の会社には、1社目の査定額を提示して少しでも良いから上げて、とお願いすれば、だいたいなんとかなります。
最悪同額でも、損はしません。
やっぱり、後出しジャンケンの方が有利です。
対象5社全てから、電話がありました。
要した時間は、およそ1時間。
以下、その結果です。
「過走行の為、買取出来ません」・・・1社
「持ち込んでくれれば、査定をします」・・・2社
「出張査定します」・・・2社
前回スカイラインの時、バイヤーさんに言われました。
車の価格は、車種、年式、走行距離で、ほぼ決まります。
行き届いたメンテ、屋内保管等、状態が良いものであっても、加点はほぼありません。
それは、次に買った人が当りを引いた、というだけだそうです。
上記3つの中で、一番影響が大きいのは、走行距離です。
・・・なるほど、確かにそういう結果になりました。
走行14万キロは、どこも難色を示します。
もう見ることすら拒否、という会社もあるくらいですから。
結局、持ち込み査定の1社、出張査定の2社の、合計3社で査定をしてもらうことにしました。
今回の買取は、出張2社のいずれかにするつもりです。
わざわざ見にくるくらいですから、やる気はありますので。
なので、まずは持ち込み査定で感触を確認し、その金額スタートで2社の競合。
そんな流れで進めます。
最近は、査定日を各社合わせて、入札みたいな形で1回で決めます。
その方が手間も掛かりませんが、駆け引きする要素は少なくなります。
まずは持込査定の会社へ。
買取台数No1と声高に叫ぶ、あの会社です。
業界No1の自負なのか、なぜか上から目線です。
電話の応対も「査定ゼロだが、持ち込めば査定してやっても良い」という様なスタンスでした。
何様のつもり? と思ったものの、こちらも情報取りをしておきたいので、ここは我慢です。
査定の結果、「廃車にしかなりません」
もう少し、他の言い方はないのでしょうかねぇ。
あなたにとっては「ゴミ」かもしれませんが、私にとっては「愛車」です。
最後に「多分他店でも同じ結果でしょうから、どうしても困ったら、1万円くらいで引き取ってあげても良いですよ」と。
確かに困っている状況ですが、あなたの様な初対面の若造に、そんなことを言われる筋合いはありません。
この会社、挨拶等はきっとマニュアル通りで元気にしてましたが、言葉使いにマニュアルはなかった様です。
お客様は神様です、とは言いませんが、車買取店ってそんなに偉いのでしょうか?
自宅に戻り、頂いた名刺は即刻シュレッダーしました。
これで現状がつかめました。
3社の結果、査定はゼロです。
残りは2社ですが、正直、期待は出来ません。
そうであれば、なにも慌てて売却しなくても、車検満了まで乗っている方が良いかなぁと。
現状乗るにあたって特段問題はないし、そもそも手放したくはないので。
最後の出張査定2社を待つばかりとなったところで、そのうちの1社から連絡が。
買取辞退の申し出でした。
やはり過走行が原因です。
これで今回は売却を中止して、あと3ヶ月乗ろう、という気持ちに固まってきました。
なので、最後の1社も断ろうと思ったのですが、念の為、聞くだけ聞いてみようかと。
最後の1社は、以前ビードを査定してもらった時に、なかなかの数字を出してもらった会社なのです。
今回も期待をして、あえて査定順番を最後にしていたくらいですから。
わずかな望みを掛けて。
そして迎えた最後の1社。
待つこと暫し、いよいよ査定の結果を聞くこととなります。
「このクルマ、程度が非常に良いです」
あっ、初めてプラスの評価をしてもらいました。
「ただ走行距離が標準の約1.5倍と、かなり過走行です」
あぁ、やっぱりそこですね。
「社内の規定では、査定額ゼロです」
やっぱりそうですか、走行距離は効きますね。
わかりました、このまま継続して乗ることにします。
「売却先にご希望はありますか?」
えっ? どういう意図の質問なんだろう?
御社が最後だから、もう他の選択肢がないのですが。
「私が個人で買い取っても良いですか?」
あっ、そういう意味だったのですか。
私としては、ある程度の金額が見込めれば、個人、法人は問いません。
「かなり状態が良いクルマなので、私が乗ろうかと思います」
今まで買取拒否、廃車と言われてきたので、乗ってもらえるならば、そちらの方が良いです。
それでよろしくお願いします。
ということで、最終的にはバイヤーさんとの個人売買となりました。
もし会社からアンケートが来たら、「売買不成立」とする約束で。
そして先日、フリードは旅立って行きました。
9年間、どうもありがとうございました。
この9年間は、息子が小学校入学から中学卒業までの期間。
ちょうど色々出掛ける時期でもあり、大活躍してもらいました。
丈夫だったが故に、あまり手が掛けられない時もあったりで、ごめんなさい。
今までどうもありがとう、さようなら。
