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くまとっどのブログ一覧

2020年11月25日 イイね!

NBOX 3代目の苦悩

NBOX 3代目の苦悩先日参加させて頂いた、N-BOX座談会。

いろいろ話を聞いていると、今回の目的はこれなのかな? というのが見えてきました。

まず1つ目






子育て世代の女性は、どう使っているの?



元々ターゲットにしているのは、この世代の方々。

本当のところは、女性ユーザーの声が聞きたかったみたいでした。

うちも子育て中ではありますが、息子はもう高校生。

しかも、メインで使うかみさん(たぬきさん)は欠席。

微妙に相手の狙いからは、ずれてしまった様です。

それを言っちゃうと、おっさん率の高いみんカラで、マーケティングしている事態がどうなんでしょう?

なかなかターゲット層の声は聞こえにくいのでは? と言えなくもないです。

あるいは、夫婦で参加してもらいたかった、というのが本音だったりして。

子育てで該当しなければ、孫育て体験談も可、なんて話をしていたところをみると、子育て世代にNBOXはどう映っているのか、気になっていたみたいです。

続いて2つ目






なぜN-BOXにしたの?



日本で1番売れているN-BOXですが、その位置は決して安泰ではないでと思っているのでしょう。

ライバルの2車だって、実はそれほど大差ないのかもしれません。

「NBOXが好きだ!」という方は、次もNBOXを選んでくれるでしょうね。

ですが、「1番売れているクルマだから、間違いはないだろう」という方は、次も選んでくれるかどうかは、わかりません。

新車開発では、競合車の解析もしています。

メーカーは、そこで見出した問題に対して、自社のクルマには対策を施しているのです。

NBOXは、他社より優れていたから選ばれているのだろうか?

自分達のやってきた事は、正しかったのだろうか?

その答え合わせが、今回開催の目的だった様な気がします。



現行のNBOXは、2代目。

ここまではキープコンセプトで成功しました。

問題は次の一手。

さすがに2代続けてのキープコンセプトは、ないでしょうね。

新鮮味がなくなってしまいますので。

かと言って、大変革をさせて良いものだろうか?

変えてはいけない部分を、変えてしまわないだろうか?

3代目 NBOX、本当に難しいと思います。

ホンダ自身も決め切れないので、参考にユーザーの意見を聞いてみよう。

そんな思惑があった座談会なのかもしれません。


思えば、この3代目問題。

ホンダにも過去何度かありました。

まずは、このクルマ






オデッセイ



バブル崩壊後の日本に吹き荒れた、RVブーム。

ホンダは完全に乗り遅れてしまいました。

ミニバンで広さを体感してしまった以上、もうセダンには戻れません。

ホンダもミニバン開発を急務とするも、生産工場の事情もあり、1ボックス派生モデルの様な背高モデルがすぐには出せません。

苦肉の策として、アコードをベースに少し背高にした3列シート車を開発。

それがオデッセイでした。

当時のホンダは、この乗り遅れの影響もあり、かなりの業績不振。

もしや三菱と合併か? そんな噂も出たりしました。

私も、オデッセイで業績回復は無理なんじゃないか、実はそう思っていました。

ですが発売するや大ヒット!

合併話もどこ吹く風、そんな勢いで売れました。



2代目のオデッセイも、キープコンセプトで発売。

そして迎えた3代目では、大きく変えて来ました。







さらに全高を下げて、よりスポーティな路線へ舵を切ったのです。

居住性よりも運動性。

広さ勝負のミニバン界で、強烈な個性を発揮し存在感を示す事が出来ました。

このクルマがPSのGT4に登場していたのも、その実力が評価されたからでしょうね。

ミニバンがレースのゲームに! 

これにはかなり驚かされました。

そしてもう1台は、このクルマ。






ステップワゴン


オデッセイは少しパーソナルカー寄りで成功しました。

ですが特に子育てファミリー層には、やはりその低全高が足かせに・・・

高さの問題は、生産工場を鈴鹿にする事で解決しました。

そこで誕生したのが、ステップワゴンです。

5ナンバー枠内での広さを狙い、「クリエイティブ ムーバー」と銘打って、全体をシンプルなデザインでまとめていました。

これも発売されるや、大ヒット。

続く2代目も、ここはキープコンセプトです。

ユーザー要望があったにもかかわらず、右側スライドドアを採用しなかったところもキープコンセプトです。

この2代目もヒットしました。






そして誕生した、3代目。

こちらもオデッセイ同様、全高を下げました。

しかし床も下げたので、室内高はほぼ同じなんです。

ですが、この低全高が受け入れられなかった。

視覚的な広さがない事が要因だった様です。

そこで4代目は原点回帰。

再び背高ボディに戻りました。



同じホンダのクルマでも、明暗が分かれた3代目。

果たして、3代目N BOXは、どうなるのでしょうか?

このクルマのLPL(Large Project Leader 開発責任者)の方が、体調不良にならないことを願うばかりです。
Posted at 2020/11/25 10:34:34 | コメント(8) | トラックバック(0) | ホンダ | 日記
2020年11月19日 イイね!

ホンダらしさって、なんだろう?

ホンダらしさって、なんだろう?わたくし、免許を取得してから35年になります。

その間に保有したクルマは、合計22台。

うちホンダ車は18台になります。


圧倒的に高いホンダ比率には、仕事の影響も確かにあります。

むかしは「ホンダ車以外通勤使用禁止」という時期もありましたし。

ですがそれを承知で入った、この会社。

ホンダ好きの私にとっては、特段制約にはなっていませんでした。



私がホンダ好きになった原点。

やっぱり、これでしょうかね。






ホンダF1 第2期

その準備とも言えるF2参戦から観ていました。

F2は、1981年からは日本でも参戦開始。

当時は週末の午後、TBS(CBC制作)にてテレビ観戦していました。

そして1983年からは、遂にF1へ。

この時もまだTBS系で放送していたので、それを観ていました。

F1で印象的なのは、復帰後初優勝をしたウィリアムズ FW09。

コンストラクターがスピリットからウィリアムズに代わり、入賞はすれど優勝には至らず、暫くはそんな時期が続いていました。

真夏のダラスで開催された、第9戦アメリカGP。

ケケ ロズベルグのドライブによって、遂に悲願の初優勝を成し遂げたのでした。


このあたりの勝てるかどうかハラハラしながら観ていた頃が、結構楽しかったですね。

その後、マクラーレン ホンダになってからは、「負ければニュースになる」と言われる程に強かったので、あまり観なくなりました。

当然、このイメージは市販車にも反映されます。





シビック Si


S800以来途絶えていた、DOHCエンジンの復活です。

搭載されるZCエンジンのヘッドカバーは、F1用エンジン RA164Eのイメージ。

ウィリアムズの第2期初優勝がSiデビュー直前だったのも、まさにグッドタイミングです。

私の初ホンダ車は、中古で購入した白のSiでした。

その後も「F1スペシャルエディション」として、限定車をリリース。

ワンダーシビック、バラスポCR-Xの他に、リトラのアコードにも展開されてました。

この頃のF1は、販売に直結していました。

ホンダは、F1以外でも様々なカテゴリーに参戦しています。






アメリカのインディカーシリーズ。

今年は佐藤琢磨選手が、2度目のインディ500制覇をしています。

今回気付いたのですが、アメリカは「POWERD by HONDA」なんですね。






ハコのレースでは、シビックのGr A。

1.6L以下のクラスでは、7連覇は達成しています。






初代NSXでは、ルマン参戦。

1995年にはGT2クラス優勝を成し遂げました。



私の中では、ホンダと言えばモータースポーツ。

現在のF1参戦も、技術開発、販売の面でも非常に重要なものであるだろう、そう思っていました。

ですが、来年2021年をもってF1撤退。

ホンダにとってF1とは、企業のアイデンティティではないのか?

こんなにあっさり撤退してしまって、それでいいのか?

モータースポーツでの活躍を見て、ホンダ車オーナーになった方も少なくないはずです。

レースで勝てる技術を、市販車へフィードバック。

それが私のホンダへのブランドイメージです。

でも実際のところ、ホンダのブランドイメージって、どうなものなんでしょう?

こんな資料を見つけました。







2018年に行われた、日本車におけるブランドイメージ調査の結果です。

まず目立つのは、高級感のあるレクサスとお値頃感のあるダイハツ、スズキ。

ここが極端に突出しているので、他のメーカーが分かりにくくなっています。

そこで、この3つを取り除いたものが、これです。







スポーティなイメージがあるのは、マツダとスバル。

なるほど、今もライトウェイトスポーツ、ロードスターをラインナップしているマツダですからね。

そういえば「Be d driver」って、あんまり言わなくなったんですね。

スバルも、WRXがラリーにBRZはレースにと活躍しています。

トヨタもGRヤリスやスープラでスポーティなイメージがありますが、クラウン、アルファード等のラインナップもあるので、むしろ高級感、安心感あるイメージが強い様です。


肝心のホンダですが、なんと今はスポーティな印象が希薄なんですね。

NSXやシビック TYPE Rがありますが、高額になり過ぎて、今は遠い存在になったからでしょうか。

ブランドイメージは、ワクワクするっていうものらしいです。



この傾向は、最近ホンダが言っている「ライフスタイルに則したクルマ」ってことなんでしょうか。

軽ハイトワゴンあり、大小いろいろなミニバンあり。

様々なライフスタイルの方々にも対応出来ます。



・・・・そんなんでいいのか? ホンダって。

このマップの中央あたりにホンダがあるのが、ちょっと意外でした。

「いろんなニーズに対応出来る」とも言える反面「個性が希薄」とも言えるのではなかろうかと。

むかしは「ミニバン屋のホンダ」と揶揄された事もありましたが、今はそれが現実になっている様です。

ホンダにはスポーティなイメージが希薄とは・・・かなりショックです。

そうなると、F1参戦する意義が本当にあるのか? とホンダ自身が考え出しても不思議ではありません。

技術的な蓄積にはなっていますが、莫大な投資の割に販売には結び付いていないのですから。

ホンダ自身もこのマップの様なイメージを持っているのであれば、中途半端な状態でF1撤退するのも、わからなくはありません。


今のホンダって、軽とミニバンの会社と認知されているのかぁ・・・

なんかすごく残念な気持ちです。



これからホンダは、どの道を歩んで行くのでしょうか?

クルマは人の言う通りに動く、便利で安楽なモノとなる方を目指すのか?

あるいは、クルマと人が対等な立場で協力し合って、運転の楽しさを目指すのか?



軽量コンパクトなボディに、ハイパワーなエンジン。

その特性も、淡々と抑揚のないものではなく、高回転で一発炸裂する様な回り方。

そんな部分が「ホンダらしさ」だったのではないでしょうか。

私が思う「ワクワク」って、そういうものです。

ホンダって、もっと尖っているブランドだと思っていたのですが・・・
Posted at 2020/11/19 10:18:49 | コメント(12) | トラックバック(0) | ホンダ | 日記
2020年11月10日 イイね!

みんカラ NBOXオーナー座談会

みんカラ NBOXオーナー座談会ある日、みんカラから届いたメッセージ。

N-BOXオーナー座談会が、開催されるそうです。

今や日本で一番売れているクルマ、N-BOX。

応募者数も多く、激戦なんだろうなぁ。

ですが高倍率になりそうとはいえ、応募しない事には始まりません。

取り合えず、ダメ元で応募してみました。






数日後、まさかの当選通知が!

早速、オーナーのたぬきさんに相談すると、その日は先約が・・・

しからばと、私よりはN-BOXに乗っているけれど、あまり気乗りのしていない息子を誘い、参加する事にしました。

それにしても、なんで当選したんでしょう?

うちのN-BOXは、カスタムではなく標準グレード。

しかもフルノーマルと、ショッピングモールでのステルス性が高い仕様です。

こんなクルマで参加していいのか?

周りは、どこがオリジナル部分かわからない様な、驚愕のモディファイをされた猛者ばかりかも?

当選したは良いものの、なんとなく場違い感を感じ、ちょっと不安ではありました。






出発は午前6時。

会場は200km先、千葉県木更津市です。

今回は息子と二人なので、深夜の移動を避けて高速を使う事にしました。

行楽で混雑する下り線を横目に見ながら、順調に都心部へ向かって行きます。

でも、ひとつ不安な事が・・・

目的地に近づくも、それらしいN-BOXがほとんどいません。

ハイドラにも反応がありません。


イベントなのに、なんでこんなにN-BOXが少ないの?

まさか日付を間違えた?

不安は解消されないまま、現地に到着しました。

入口で、みんカラスタッフさんを発見。

開催日は間違っていなかった様です。

道中、それらしいN-BOXを見なかったので、参加台数を聞いてみました。


「4台です」


えっ! たったそれだけ?

コロナ禍の影響もあり、かなり台数を制限されたんだそうです。

それなのに、こんな私が当選したという事は、応募総数が少なかった?

応募は全国から来ていたので、そんな事もなかったそうです。

そんな高倍率の企画に当選するなんて・・・ちょっとプレッシャーを感じてしまいます。






まずは、写真撮影。

プロのカメラマンさんに撮影してもらいます。

最初はクルマの横で、直立して待っていました。

ですがその後、いろいろとポーズの指示が出ます。

そりゃそうか、普通に直立だと証明写真みたいですもんね。

そこはさすがプロ、指示が的確です。

自分が写真を撮る時はポーズなんて気にしませんが、メディアで見る写真は上手くまとまっていますよね。

なるほど、こういう具合に撮影するんですね。

最初はガチガチだった息子と二人、最後はそれっぽい構図にまとめて頂きました。




続いては、自身も現行N-BOXオーナーの自動車ジャーナリスト、小澤コージさんからの取材。

そこでは、こんな話をしました。


うちがN-BOXを選んだ理由・・・それは室内の広さです。

それまで乗っていたバモスで、高さのあるクルマのメリットを体感。

その後、展示車に試乗したスズキ パレットで、ハイトワゴンの広さを実感。

次はこれだ! と考えていました。

ただ出来る事なら、ホンダ車から選びたいなぁ。

ですが当時は、N-BOX誕生前夜・・・

いずれホンダからも同様のクルマが出るだろうからと、その日まで待つ事としました。


2011年、いよいよN-BOX誕生。

うちでは2012年、N-BOX+をリースで導入しました。

リース満了した2017年、現在のN-BOXに代替しています。



N-BOXの広さはどんなものなのか?

並行して所有していたクルマと比較してみます。






スカイライン 2500GT(R34)


2500cc 全福1720mmの3ナンバーです。

3ナンバーサイズ故に幅にゆとりはありますが、全高はセダンなのでやや低め。

黒い内装と相まって狭く感じます。

スポーティーカーにはタイトな演出もアリとは思いますが、家族には不評でした。






ホンダ フリード(GB3)


5ナンバーサイズのコンパクトミニバンです。

N-BOXに比べて幅もゆとりがありますが、室内高は若干低くなっています。

後席の居住性は、N-BOX以上の広さ感です。

ですが、このクルマは3列シート。

当時は息子の部活送迎もあり、年数回ですが3列目も活用していました。

そんな彼も、今や高校生。

部活送迎も、なくなりました。

家族3人の場合、維持費等も考えると3列シートは必要ないかなぁ。

そこを割り切ってしまうと、結構N-BOXで代用出来るかも。

コストパフォーマンスを考えると、N-BOXの方が良さそうです。


車幅がもっとも狭いN-BOXが、なぜか一番広さ感を感じます。

これは、幅よりも高さの方が効く、って事かもしれません。

それにグラスエリアも広くなり、視界も良く明るいです。

あと内装色の大事ですね。

黒一色だと、やっぱり暗く感じます。




何かと便利な、軽ハイトワゴン。

他社モデルもある中、なぜN-BOXなのか?

私は品質感で選びました。


ホンダの軽は、他社よりも高めです。

ということは利幅が大きいのかと言うと、そうでもない様です。


ホンダ流、軽自動車の作り方。

基本的な部品構成は、普通車と大差ない様です。

軽だからと言って、部品点数を減らしてはいないと思います。

違いは、部品のサイズが小さくなっているくらいでしょうか。



一般的に軽自動車は安価だと、思われています。

そこに合わせて、コスト優先の作り方をするメーカーもあります。

例えば、普通車に付いているボルトのカバーを廃止したり、耐久性の見直しをしたり・・・

あまり性能に影響しない商品性であれば、軽自動車仕様に特化させる事も可能です。

ですが、おそらくホンダは、そうしていません。

普通車と同じ様に作られているのかと思います。

そんなホンダの軽は、「高品質」なのか「過剰品質」なのか。

それは、ユーザー自身の要求基準で決まるのでしょう。

私の場合、軽自動車だからと言っても、普通車と大差ない使い方をします。

青森 大間崎まで、500 miles/day.

そんな使い方もありました。

「過走行クラブ」メンバーの私にとっては、この品質感は安心感に繋がっています。



そんな現在の軽ですが、さすがに万能ではありません。

私の場合、走行性能は割り切りました。

高い車高と軽自動車規格の狭いトレッド。

コーナリングではかなり不利なパッケージです。

ですが、そこはコーナー曲率とロール量からアプローチスピードを予測。

それに見合ったスピードまでコーナー前に減速する事で、クルマなりに走らせる様にしています。

なので、このあたりでは不満がありません。



こんな貴重な機会に参加出来て、今回は非常に良い体験が出来ました。

また機会があれば、参加したいですね。






息子にとっては、今回が初めての千葉。

群馬と違い高い山が少ないので、空が広い景色は新鮮だった様です。

それに海なし県民からすると、海ほたるはやっぱりテンションが上がります。

これからは、あちこち出掛けてみて、いろいろな体験をしてもらいたいものだと思います。



Posted at 2020/11/10 11:27:32 | コメント(2) | トラックバック(0) | ホンダ | 日記
2020年11月04日 イイね!

F1は今でも「走る実験室」

F1は今でも「走る実験室」ホンダは、2021年をもってF1を撤退すると発表しました。

その理由は「2050年までのカーボンニュートラル実現」なんだそうです。

カーボンニュートラルとは?

CO2の排出量と吸収量を同じにして、これ以上CO2が増えない様にする、という考え方です。

例えば、植物由来のものを燃やしたとします。

そこでCO2は発生しますが、そもそも植物はそれまで光合成でCO2を吸収したので、トータルでCO2はプラスマイナスゼロ、という考え方です。

カーボンニュートラルとまでは言わなくても、CO2削減の動きは各所で展開されています。

例えばF1でも、2022年からバイオエタノールをブレンドした燃料を使用することで、CO2の削減を目指しています。

昨今の異常とも言える、気象状況。

温暖化対策等の環境問題は、切迫した状況と言えそうです。

ホンダはそれに対応する為、市販車パワーユニットの低炭素化、電動化に注力するそうです。






環境問題の為に、F1を撤退する。

なんだか、それらしい理由の様にも聞こえます。

では現代のF1は、それほど環境負荷の高いものなのでしょうか。



その指標として、熱効率を見てみます。

熱効率は、使ったエネルギーに対してどれだけの仕事が出来たのか、を表した指標です。

この数値が高い程、エネルギーが有効に活用された事を意味します。

市販のガソリン車では25%ほど。

ディーゼル車は少し良くて30%ほどです。

対して現代のF1は・・・なんと50%近く。

実に約2倍も効率が良いのです。

しかも、そのエンジンが発生する馬力は900ps。

高効率で、しかもとんでもないハイパワーを叩き出すパワーユニット。

F1には未来の市販車を示唆する様な、高いエンジン技術が採用されているのです。


この高効率の秘密。

大きく2つの技術があります。






1つ目は、市販車同様のハイブリッド技術。

F1では、2つのエネルギーを使って発電しています。

まず1つ目は、減速時の運動エネルギー。

エンブレ状態にあるエンジンから動力を取り、モーター(発電機)を駆動して発電しています。

これは市販車と同じです。

このシステムは「MGU-K」と呼ばれています。

「Motor Generator Unit - Kinetic」の略です。

更にF1には、もうひとつ発電方法があります。






MGU-H


「Motor Generator Unit - Heat」です。

モーターの動力源は、排気ガス。

そう、実はターボと同じです。

これは、ターボとモーター(発電機)が一体となった構造なんです。

ターボは、排気側にあるタービンを排気ガスで回し、同軸のコンプレッサーで吸気を過給します。

MGU-Hも同様で、排気側タービンで駆動されます。

そこでの動力はモーター(発電機)へ繋がれ、発電に使われるのです。


ターボと一体化したモーターを持つ、MGU-H。

発電が出来るという事は、モーターとして駆動する事も出来ます。

つまり、電気でターボが動かせるのです。

ターボには、「ターボラグ」という欠点があります。

排圧がある程度上がるまでは、過給出来ないのです。

ですが、その領域でモーターを使えば・・・

アクセルオンから即ブーストアップが、可能となるのです。



市販車のハイブリッドには、現在回生エネルギー(MGU-K)しか使われていません。

MGU-Hは、これからの市販ハイブリッド車に応用されるであろう、未来の技術なんです。


エンジン本体にも、未来の技術があります。






ジェット イグニッション

最近ではプレチャンバー燃焼とも呼ばれています。


以前のブログでも紹介しました、21世紀のCVCCみたいなものです。

従来のプラグによる点火から、プレチャンバーで燃焼させた火炎による高速で強力な点火。

これを使えば、燃焼させにくい直噴リーンバーン(希薄燃焼)も可能になるのです。

マツダが世界初で開発した、プラグ併用によるガソリン圧縮着火、SKYACTIVE X。

ここまでには至らないまでも、このジェット イグニッションで近い性能を出せると言われています。



F1では常識でも市販車へ移行出来ていない技術が、まだまだ沢山あります。

今もF1は「走る実験室」なのです。






環境問題を理由にF1から撤退すると言う、ホンダ。

私にはむしろ逆で、続けていく事で技術開発が進み、むしろメリットありだと思います。



実のところ撤退の理由は、やはりコストではないかと思います。

年間、数百億単位のコストが掛かると言われている、F1 PU開発。

それをレッドブルに対しては、ワークス待遇なので無償提供しています。

やはりこれは、大きな負担になっているのでしょう。

1980年代のF1第2期の頃は、それが理由で販売が伸びていましたが、現在はそうではありません。

莫大なコストを必要とするF1ですが、費用対効果の面では、かなり厳しい状況にあるのでしょう。

かといって、予算削減案のPU開発凍結を受け入れてしまうと、メルセデスには追い付けません。


結局は、コストに見合う様な魅力を、今のホンダはF1に見い出せない、ということなのかと思います。


いずれにしても、撤退は残念ですね。
Posted at 2020/11/04 10:22:46 | コメント(5) | トラックバック(0) | ホンダ | 日記

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「@中島乗り さん UDの意味、時代と共に変わりますね。私が学生の頃、先生からは「ユニフロー ディーゼル」の略だと教わりました。」
何シテル?   05/30 12:53
クルマ、バイク、自転車と、自分でコントロール出来る乗り物が好きです。 それも日本製が好きです。 (自分で買えそうもないものには、興味が持てなくて) ...

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