トイレの事

会社の同僚と
楽しく飲んで食べた日のこと。

帰る頃になって軽い尿意をもよおした。
トイレは1階なので店を出る時に行こう。

帰り支度をしてお勘定を済ませて店を出る。

あっトイレ行くの忘れてた。

中高年になると尿意の感覚がおかしくなる。
もよおしたのに、動いたら感じなくなったり、
急にピークを迎えたり。


仕事中にも
お客さんの家でお茶を頂いて、
全然平気で家を出て、
歩き出した途端に漏れそうになったり。

街中なら駐車場までに
コンビニで済ませられるけど、
地方だと重大な危機を迎える。


この日も店を出て歩き出したら、
急激にピークが襲いかかる。
福島で飲んで梅田までの徒歩区間、
脳内ナビがフル回転でコンビニ検索。
大阪駅手前にローソンがヒット。アカン遠い。
道端のファッションビルに駆け込む。
閉店間際の店内は誰もいない。
見渡してみるもトイレ表示はない。

よくあるエントランスフロアには
トイレを置かない設計だ。
イチカバチカ2階へ駆け上がる。
トイレサイン発見。
限界直前で駆け込むと女子用のみ。

もう無理
誰もいないのをいいことに
そこで用を足した。
ゴメンナサイ


この時、思い出した事。


若い頃、
京都市営地下鉄の駅間地下街。

トイレの構造が旗竿型。
地下街のトイレ入り口から
長い通路の先に便器がある。





小用を足して地下街へ戻ろうとすると
自分のモノを握りしめたオジサンとすれ違った。

えっ変態？
変態なら女性に見せて
驚く顔を楽しむんじゃないの？

今なら分かる
ピークを迎えたオジサンは
極限状態でトイレへ駆け込み。

便器までのペース配分で
チャックをおろし
自分のをまさぐり
便器到着と同時に
つかみ出して放出する計算だったんだろう。

ところが想定外の通路の長さに、
つかみ出したものの辿り着かず。
破裂寸前のモノを握りしめたまま
歩いていたんだと思う。

都会のファッションビルや百貨店。
公衆便所代わりに使われたくなかったり、
高級な雰囲気にそぐわないと考えられて、
人目につきにくい場所に設置されてきた。

高齢化の時代。
分かりやすい配慮があっても
良いんじゃない？

SAのトイレは進んでるね。
トイレ休憩ありきで飲食が後付けの思想か
ドーンと大きなスペース。
広いSAなら左右にそれぞれあったりして。


トイレって公共性が高いと思うのに
店舗や地下街では最後に設計されるから、
余った細長い空間に
無理矢理詰め込んで不具合が出る。

安易に補助バーを付けて
「バリアフリー対応です」じゃなくて、
これからは分かりやすく使いやすい、
優しいトイレ設計に期待したい。


オシャレなトイレサインにして
もっと目立たせるとか

全ての床にデザイン化されたサインがあるとか
こんなのどう？
床全面に<<<<<
このマークを辿るとトイレみたいな
緑のマークは非常口で
青なら男子トイレ
赤なら女子トイレ

高齢の建築家に期待しよう^_^