
冬が厳しさを増してきている。留萌の冬はシベリアのように厳しい。 この冬を乗り切るには決死の覚悟が必要だ。 冬の生活が長くなるとだんだんとメランコリックになってくる。こんな時は美しい詩をよみ想像力で乗り切るしかない。
以前に紹介したイギリスロマン派詩人ジョン・クレアが夜明けから朝への移ろいの美しい情景を描いているのでご紹介しましょう。

おかりしました。
原文と
鈴木蓮一氏による日本語訳を参考に原人が作成した訳を対訳の形でお示しいたします。
Song by John Clare | | うた ジョン・クレア |
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The morning mist is changing blue | | 朝もやは移ろいゆく青色 |
Like smoke among the bushes | | 茂みのあいだから立ち昇る煙のように |
The one arched brig shines clearly through | | ひと反りの橋が朝もやに透けて輝く、 |
Near beds of water rushes | | 川辺のいぐさの群れの近くで。 |
The cows lie in the pasture fair | | 牛たちはなだらかな牧草地に横たわり、 |
And maids the hay was turning | | 娘たちは草を干すためすき返している。 |
When a maid went by with inky hair | | その時、漆黒の髪の娘が通りすぎていく、 |
As bonny as the morning. | | 朝のように愛らしく。 |
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Her face was smiling like the sun | | 彼女の顔は朝陽のように微笑み、 |
Her bosom swelled a treasure | | 胸はふくよかで、最愛の人のように |
She looked - my heart was fairly won | | 見えた ― 私の心はすっかり魅了され、 |
I felt both pain and pleasure | | 苦しみと歓びをともに味わった。 |
But pain I know can soon be well | | だが、苦しみはすぐに癒されると知っている。 |
Old friendships are sincerest | | 古くから親しみ、最も正直な気持ちだが、 |
And for my life I cannot tell | | 私の人生で、解せないことは |
Which feeling was the dearest. | | 苦しみと歓びのどちらを求めていたかなのだ。 |
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How bright the day how clear the sky | | あの日はなんと明るく、空はなんと澄み。 |
How sweet the woods were waving | | 森はなんと美しく風にさざめいていたか。 |
The river ran as gently by | | 川はおだやかに流れ下り、 |
The waterfall was raving | | 早瀬の水は乱れ落ちていた。 |
All nature in her sweetest dress | | 万物はもっとも魅力的なドレスに |
Was still but sweetly dawning | | まだ包まれていたが、甘美に明けてゆく。 |
That day the happiest maid went by | | その日、もっとも陽気な娘が通り過ぎていく、 |
As bonny as the morning. | | 朝のように愛らしく。 |
なお、
brig は
bridgeの古い形です。




おかりしました。 おかりしました。
Posted at 2017/01/20 17:40:35 | |
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