YSR50シリンダーヘッド加工

前回からの続きです。

YSR50ヘッドを加工します。
4箇所のヘッドボルト穴をフライスで加工した後、旋盤で面研します。

面研量はいつも通り1mmです。

面研加工が終わった状態です。

手前のがYSR50のヘッドで、奥の2つがポッケ/フォーゲルのヘッドで、ヤフオク出品用です。
すべて1mm面研してあります。

しかしこのYSR50の燃焼室は他のミニトレ系ヘッドよりコンパクトで、同じ1mm面研でもかなり小さくなってしまいました。

これでは狙いより圧縮比が高くなりすぎてしまう…ピストンとの干渉はギリギリかわせると思いますが。

ちなみに「4U5」の刻印があることでわかりますが、YSR50のヘッドはRX50と共通ですね。
ミニトレ系50ccの中でもっともパワーのある7PSエンジンはこの4U5ですね。
きっとこのちょっと変わった燃焼室形状にも何か意味があるのでしょう。

とりあえずシリンダーボア径からなだらかにスキッシュエリアを形成するようにリューターで燃焼室加工をします。
これによって若干圧縮比を落として調整します。

次にチャンバー(マフラー)の逃げ加工をします。

上に重ねてあるのがポッケのノーマルヘッドですが、これに合わせてYSR50ヘッドのヒートシンクの一部をカットします。

前回も書きましたがこの加工はダウンチャンバーなら必要ありません。純正と同じ取り回しのアップチャンバーのみ必要な加工です。

こんな感じでカットしました。

カットはディスクサンダーでもよかったのですが、今回は燃焼室加工のついでだったのでそのままリューターで加工しました。

その燃焼室ですが、最終的にはこんな感じで軽く磨きまで行いました。

これでポッケに装着する加工はすべて終わりました。

あとはスペーサー(カラー)が4個必要です。
というのも、ガスケット面からボルト座面までの寸法がYSR50ヘッドのほうが約9mm薄いので、そのままではヘッドボルトが締まらないからです。
ヘッドボルトに9mm高さのカラーをはめてからヘッドボルト(実際にはヘッドナットですが)を締めるのです。