2017年05月05日
前車フィットとの比較。フォレスターに乗っての主観的体験。
前車フィットとの比較をして,実際の乗り心地とで実測と,主観がどれくらい違うか考えてみたいと思う。小型車から乗り換えたとき,どういう風に感じるか,ということだ。
前車フィットは2004年モデルということになる。1.5W。フォレスターはD型,X-Break。
左がフィットで,右がフォレスター。ちなみにフィットの総重量はAT車のものを参考に書きました。
――フィット(平成17年製)――フォレスター(平成29年製)――
車重―― 1000㎏(総重量1295kg)――1510kg(総重量1785kg)
排気量――1486cc――1995cc
最高出力(kW[PS]/rpm) ―ー 81[110]/5800――109[148]/6200
最高トルク(N・m[kgf・m]/rpm)――143[15]/5800――196[20]/4200
燃料タンク――42L――62L
燃費――19.4㎞/l ――16.0km/l
全長(mm)――3,845mm――4,610mm
全幅(mm)――1,675mm――1795mm
全高(mm)――1,525mm――1735mm
最小半径――4.7m――5.2m
タイヤサイズ――175/65R14――225/60R17
荷室容量(リアシート立)(L)――382L――505L
こうやって並べると,前の車より,フォレスターは約500㎏重量が増え,前後は1m弱,横幅は12cmほど長くなり,20㎝ほど高くなっています。そして最小回転半径は50㎝ほど増えています。当然コンパクトカーであるフィットよりも取り回しは悪くなっているように思います。何しろ一回り大きくなったのだから。
取り回しについては,それなりに実感はしているかもしれない。小さな道に入ると,「ここを通っていいもんだろうか」という迷いが生じることがある。もちろん慣れの部分もあるけれど,フィットに乗っているときはもっと「気軽」ではあった。ただ,当初思ったほどには難しくない。横幅は12㎝ほど増えていいるのだけれど,「なんとかなる」。前は「これでいいや」と適当に止めていたのを,少しだけ注意して,幅を合わせるという作業があるけれども。長さは,結構大きいとも言えるのだけれど,カメラで後ろが見えるため,そんなに問題になっていない。マツダのCX-5が比較のクルマで1840mm横幅があったのだけれど,あと5cm増えてもさほど変わらないのだろうか。たぶん,そうなのかもしれないけれど,多くの大きな車がその横幅に保っているのからすると,1840mmというのは,何かしら限界の値なのかな。これ以上大きくなると,日本の道路事情では苦しくなる,というような。そうかどうかわからないけれど,フォレスターのこの横幅は,あと4㎝大きなものよりはたぶん気軽であるようにも思う。実際,今のところではあるけれど,困ったことはない。
背が高くなった分,見晴らしは良い。窓もフィットの時には,死角の確認をするために運転席から頭を左右に振っていたけれど,フォレスターは「ない」とは言わないが,左右へのふりの大きさはさほどではない。ちょっとで済む,というのはなかなかすごいことだ。横にフィットが来ると,頭一つ分ぐらいは目線が高いように見える。車の形が,角ばっているからか見切りも悪くない。
フォレスターはバックで駐車などするときに,SRVD(Subaru Rear Vehicle Detection) が時々隣に泊まっている車に反応してピーピーいうことがある。「あれ?何もないはずなのにな」と思うと,隣のクルマに反応している,という話だ。誤感知といってしまえばそれだけの話なのだけれど,ゆっくり,しかも注意深くやるためにはいいのかもしれない。フィットでは,当然カメラも,そんなセンサーもついていなかった。失敗したのは,ある駐車スペースに止めたときに,ちょうどバンパーの高さに建物から出っ張りがあってぶつけたこと,駐車場から出るときに強風で傘が車の下に飛んできていて,それが見えなくて,傘を踏み潰したこと。大体は当然,バックミラーと事前の後方確認に頼ってのものだったけれど,それでも12年で2回の失敗があった。実際にはこのうち1回でも人が絡めば,本当に危ういわけだから,いろいろな失敗の可能性はなくなったに越したことはない。そういう意味では,少々面倒でも,こういうセンサーが時々鳴ってくれた方がいいように思う。しかも完璧なシステムではない。「完璧でない」というところが良いのだと思う。でも補助してくれる。こういう使い方をすれば,たぶん,問題は起こりにくい。
フォレスターに乗り始めて,一番に気づいたのは「スピード感が感じられにくい」ということだった。視点が高くなり,音が静か。それだけで,スピード感が薄れる。たぶん自転車やバイクに乗っているのとは大違いだし,フィットで感じていたものよりもずっとゆっくりに感じるようになった。しかしそれが結構問題で,自分で思うよりも急ブレーキをかけているように感じる場面が少なくない。前は惰性で走って止まる,ということが多かったのだけれど,今回はここらあたりからブレーキを踏み。。。としていると,少し遅いかな,と手前で気づく。というか,全然,急ブレーキをかけているようには思えないし,ブレーキの効きだってとてもいい。けれども,ブレーキがすり減った感のあるブレーキのかけ方をしているように感じるわけだ。これは,視点が高くゆったりしたことによって自分が思っているよりもこの車がスピードが出ていること,そして自分が思っているよりも車重が重いということが関係していると思う。
前にも書いたように,アイサイトのおかげで,高速では固定の車速で走るようになり,さほどスピードを出さなくなった。そういうのは良い側面だと思うけれど,普通の道路で,スピードが出ていないように感じたり,「結構走ったな」と感じるのが鈍くなるため,信号によく引っかかるイメージを持つ。通勤のとき,「乗り換えてから,なんだか本当にひっかかるなあ」と思っていたが,通勤の総時間を見ると,そんなにフィットと変わっていない。ゆっくり走っているように感じる分,実際に急がないといけないと思っていると,少々いらだつような感じになるのかもしれない(それは個人的なものかもしれないけれど)。
実際に,フォレスターは非常に楽な車に違いない。身体的にはずっと楽になった。けれども道路事情や通勤事情など,個人的なことや周囲の社会状況に依存する場面が変わらない。新しい車体になることで,心理的といってもいい主観的差異が良いにつけ,悪いにつけ出てくるように感じられる。それらを自分の中で位置づけていくことによって,たぶんもっと馴染んで,乗りやすい車になっていくんだろうな。
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Posted at
2017/05/05 10:58:40
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