登山日:2023.5.3
毎年GWにはどこかの山に登っているのですが、今回は未登頂の女神山を目指すことにしました。
所在地は下図の十字印のところです(標高は表示と違います)。今回は秋田県の美郷町側から登ります。
7時に自宅出発しました。今日の同行者は友人T君で、彼のジムニーに乗せて行ってもらいます。
目的地まで自宅から約80km、県央からだと山に行くだけでガソリン代がかさみます。そのため秋田県央で山登りを趣味にされている方は富裕階級ということになります(※私を除く)。
道中、彼のジムニー・ランドベンチャーを試乗させてもらいました。数年ぶりに運転するMT車の楽しいことと言ったら。
それはさておき、自宅を出発し約2時間、目的地の近くに面白そうな構造物を発見しました。
これは関田円型分水工と言い、周辺の集落に水を分配するための施設ということが分かりました。
似たような物は男鹿市の寒風山中腹、滝の頭円筒分水工がありますが、それとは明らかに造りが違います。どちらも、先人の知恵が伝わってきて感動します。
寄り道はそこそこに、目的地へ向かいます。酒屋とガソリンスタンドが隣り合っている店舗がありました。なぜか不安を感じます。
そして唐突にコボちゃんが現れました。
空中で街灯を持っています。なぜ?…後刻調べてみますと作者の植田まさし先生の父親が当地出身というご縁によるものでした。
やがて六郷ダムのほとりに出ました。登山口到着です。ここで靴を履き替え荷物の準備をし、いよいよ登山開始です。
登山口の標柱がありました。早速急勾配の石段を登っていきます。
鬱蒼と天にそびえる杉林を歩きます。久々の運動に、早くも体が悲鳴を上げ始めます。
地面にはアイコやワラビなどの山菜が生えています。採りながら登るのも一興ですが、山の幸が苦手な私はスルーします。
やがて「湯田神社跡」分岐にたどり着きました。ここを右折します。えっと、山頂までの距離は…5.9km!
今日は山もルートもT君におまかせで、全く下調べをしていませんでした。彼いわく「体慣らしのハイキングコースだ」ということで余裕をぶちかましておりましたが寝耳に水です。
私は天を仰ぎ、流れる雲さえ季節の色だとつぶやき、山口百恵のように軽いめまいを感じました。
この辺りが植生の変化点となっておりました。針葉樹の杉帯から広葉樹のブナ帯となってきました。
と、そのとき足下にトカゲが現れました。最初は驚きましたが、この後も数え切れないほど沢山見かけ、また出たかと全く動揺しなくなりました。
登山道には様々な花が咲いています。今回初めてグーグルレンズ機能を使ってみました。
表示された候補の一つ、スミレが正解かと思います(自信なし)。この後、様々な花に試してみたところ明らかに違う候補が表示され、鵜呑みにすれば間違ったまま覚えてしまうため、あくまでお遊びで参考程度に使用するのが良いかなと思いました。
群生するカタクリがありました。見頃は過ぎていました。
やがて視界が開けました。ここは「熊見」というポイントです。
右手には鳥海山が望めます。
左手には今回のターゲット、女神山が望めます。中央の乳房のような形状の山がそれでございます。体力を考慮すればワクワク1割、イヤイヤ9割です。
ポイント「カナクラ鞍部」に来ました。今日は山麓の集落で祭りをやっているのか、時折ドン、ド、ドーンと、狼煙の音が小さく山にこだましています。
ここで小休止、T君からバナナをもらいました。エネルギー補給し元気が出てきました。そして出発。
ちなみにこの山の登山道の地面は弾力があり、非常に歩きやすいです。マイナーな山のため地面が踏み固められておりません。
腐葉土および積もった落ち葉でふかふかしているのです。例え安全靴を履いていたとしても、まるでスケッチャーズの靴を履いているような心地がするでしょう。
これはまるで世界遺産・白神山地の藤里駒ヶ岳の樺岱ルートに優るとも劣らない地面の感触です。
視線を地面に転じますと黄色い可憐な花が群生しています。
やがて低木が横に生えた地帯が現れました。強風や積雪でこのような植生になったものと思われます。
全く手入れのされていない山であれば行く手を阻まれ、ここでゲームオーバーでした。
有志が、通行可能になるよう伐採してくれたおかげで先へ進むことが出来ます。感謝です。
そこを通過すると、ポイント「白糸の滝分岐」が現れました。ここが秋田と岩手の県境になります。
最初のポイント「湯田神社跡」までは急勾配でした。そこを通過し稜線に出た後は大きな起伏のない道でしたが、いよいよここから登りとなります。
そして現れた光景は…。
後編に続く。
登山:女神山(秋田/岩手県境) 2/2 …熊との遭遇