ハイパコスプリング装換

NC1ロードスターのスプリングを
前：パーチェ＋ハイパコ製バネ
後：テンダー＋ハイパコバネ
に交換していただきました。

施行をお願いしたのは昨年，コニー製ダンパー＋国産スプリングで誂えて頂いた奈良県大和郡山市のジュピターネット・カーガレージさんです。

コニー製ダンパーには内径φ63mm の直巻バネの使用が推奨されていますが，昨年取り付けて頂いたバネ内径が規格ギリギリで伸縮時ごく稀に干渉することがあり，どうもコニー製ダンパーの高品位を生かしきれていないように感じたので，幾つかのスプリングを比較して今回はハイパコ製直巻スプリングを選択しました。なおハイパコには内径φ63mm 製品が無いのでφ65mm を使用，ガタつきも皆無です。

写真は前輪：上側にパーチェ，スプリングは内径φ65mm，長さ 200mm，バネレート 8kgf/mm（バネレートは従来と同じ）。 パーチェ挿入による初動円滑効果は確かに感じられます。 これまで気になっていたピロボール・アッパーマウントの「カタカタ」という摺動音も殆ど気にならないレベルに改善。

後輪バネで従来不満に感じていたのは，ヘルパースプリングとメインスプリングとのバネレート・ギャップが大き過ぎて速度によってはバネ収縮と路面凹凸の周期が合致して突き上げが発生してしまうことでした。 またダンパーとスプリングとの間隙が小さく稀に干渉することがあるのは前輪と同じでした。

今回は駆動輪である後輪のリバウンド対策としてヘルパースプリングよりもバネレートの高いテンダースプリングを選択（バネレート 0.98kgf/mm，ストローク 52.5mm）。 メインスプリングは内径φ65mm，長さ 200mm，バネレート 6.3kgf/mm（従来のバネレートは 6.0kgf/mm）。

足回りのグレードアップを考える時，ダンパーには細心の注意を払うのにスプリングの選択はどうしてもぞんざいになりがちですが，やはりどちらにも気を配る必要のあることを痛感しました。 たかがバネ，されどバネ！

タイヤを含めて足回りのグレードアップは車を発進させてから停止するまでの全瞬間で効果を体感できるので，車の現状に不満を感じたら最初に手を付けるべき項目かもしれませんね。

今回交換したハイパコ製品ですが，メインスプリングには 2.5% ヘタリ無期限保証（スゴイ自信だ），パーチェは６ヶ月保証が付いています。

アラインメントは…

・前左：キャンバー -0°31', キャスター 7°17', トゥ -0.1mm
・前右：キャンバー -0°30', キャスター 7°17', トゥ -0.1mm
前輪トータル・トゥ：-0.2mm
直進位置：0°00'

・後左：キャンバー -2°08', トゥ +1.4mm
・後右：キャンバー -2°07', トゥ +1.4mm
後輪トータル・トゥ：+2.8mm
スラスト角：0°00'

前回は前輪のトゥが若干ガニ股気味の左右各 +1.0mmでした。 今回のアラインメント調整により，従来はコーナー出口で意識してハンドルを戻していたのが，ハンドルに軽く手を添えるだけで自然に戻ってくれるようになりました。

２泊３日という短い工期でスプリング交換に加えて何度も試走を繰り返してセッティングを煮詰めアラインメントを整えて頂いたジュピターネット・カーガレージ代表の西村穣地様には心より感謝申し上げます。 お世話になりました。