ぼのぶさクルーズを終えて

１０月末日、上野２１：１６発の寝台特急あけぼのの乗車からスタートした
あけぼの～五能線リゾートしらかみ～はやぶさによる東北クルーズ旅行から帰ってきた翌日に耳にしたのはあけぼの廃止の噂でした。
ガセなのかスクープなのかはいずれ分かりますが、ブルートレイン客車の新製が無い以上、未来永劫保障されるもので無いのは明白でした。そんな展望もあってか、あけぼの乗車を前提にした旅に出たのもまた事実です。

写真を撮り始めてまだ１年半と短いもののブルートレインへの憧れは小学生時代にあったブルートレインブームなどの影響もありました。少なからず今回の旅の動機づけにあったように思います。当時は東海道ブルトレが全盛だったため、あけぼのやゆうづるには縁がなかったのですが…寝台急行銀河の廃止が引き金となり寝台列車に子供を乗せてやりたい思いからカシオペアに乗車したのは以前お話しした通りです。

新幹線網の発達した今、夜行特急の立ち位置も変化しつつあります。しかし高速特急では経験できない旅情というものを、あけぼのに乗って肌で感じました。淡々と流れる街並みを車窓から眺めている静かな時間、目が覚めると見慣れない駅の名前、日本海の景観。
秋田駅では4分間の停車時間に機関車を撮影に行きつつ缶コーヒーを買ったり、ストップ＆ゴーの通勤電車とは違った時間軸を走る列車を感じました。予約をしていたとはいえ大館駅では数十年ぶりに乗車している列車から降りてホーム上で駅弁を購入する体験もしました。
大館の鶏めしは本当に美味しかったです。こういった体験も子供にもさせたいとつくづく思いました。

列車の安全性や快適性の探求性能向上は大歓迎ですがブルートレインと親しまれた青い車体の寝台列車の文化を進化させ、新製することで質も含めてアップデートしてゆくことは現代の技術なら可能のように思います。Ｅ２６系のようなＡ寝台各個室トイレ付やシャワー設備は無くても、Ｂ寝台個室やパーテーションの工夫でプライバシーを守りつつ、高速バスや新幹線では味わえないような文化としてリバイバルでなく、リスタートをきってくれることを願ってやみません。

高額なクルーズトレインもいいですが、旅行の選択肢として夜行列車が、これからも残ってゆくことを切に願う今日この頃です。

この旅行について詳細はおいおいお話したいと思います。

写真は旅行中に撮影したお立ち台（有名撮影地）矢立峠にて２０２１レ
１０名くらいのカメラマンの中、手持ちでミラーレスカメラは私だけでした（汗）