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Nahan-c35のブログ一覧

2020年06月26日 イイね!

カタログ 日産 W30ラルゴ前期


今回紹介するカタログは日産のW30型ラルゴのカタログです。

このラルゴは1993年に7年ぶりのフルモデルチェンジで登場し、先代のバネットラルゴからラルゴに変わり、キャブオーバーからセミキャブオーバーへと変更されました。ラルゴとしては3代目となります。
2年前に先行してセミキャブオーバーへモデルチェンジしたC23型セレナ(バネットコーチ→バネットセレナ)をベースとしながらも先代以上に上級モデルとしての差別化が行われ、ボディは全く別のデザインの3ナンバー専用ボディとなり、日産ミニバンの最上級モデルとして高級感を前面に押し出したものとなり大きく進化しました。このボディの大型化に伴いセレナと比べてシートを大型化し、より座り心地が良く快適な空間を実現しました。

↑当時のCMです。

その後1995年に登場したエアロ装備グレードのハイウェイスターが人気となり、以降はこちらが主力となります。専用のブルーのステッカーが特徴でした。今でもセレナやエルグランドなどにエアログレードとしてハイウェイスターが設定されていますが、元はこのラルゴから始まった形になります。

1996年にグリル変更を含む大掛かりなマイナーチェンジが行われて後期型に移行した後、1997年にY32・Y33セドグロのグランツーリスモを彷彿とさせる丸目4灯ライトを装備したハイウェイスターツーリングを設定しました。

しかし1997年にさらに上のクラスのミニバンであるエルグランドが登場すると人気を奪われます。それでも安定した販売台数だったにも関わらず、1999年にセレナがモデルチェンジすると絶版になってしまいました…

個人的にはエルグランドとセレナの中間ってあっていいと思うんですけどね…(トヨタだとエスティマは似たポジションでしたし…)
C24からはステップワゴンを意識してカジュアルになっていった上、特にC25になってからのセレナは7人乗りを廃止したりとかなりカジュアル・ファミリー志向に走ってエルグランドとの間が開いてしまったようにも思います…
今のC27からは質感もだいぶ上がって本革シートや7人乗り設定したので大丈夫なのかもしれませんが…

あとこの車は整備性で最悪最凶レベルの車種とも言えます…それは後ほど…

コンセプトのページです。「ポストセダン」というキャッチコピーはまだまだセダンが主流だった中、ミニバンを売り込むために使われたものでしょうね…プレーリーとかも新しいセダンってキャッチコピーでしたから…
しかしここから5年程でだいぶミニバンやトールワゴンが増えていき今でも主流なことを考えるとまさに予言そのものなんでしょうね…
クルマ=セダンという考えを変えてみませんか。と書かれていますが今やセダンは傍流ですし…
ただラルゴはこうした箱型ミニバンの中でも高級感や走りを前面に押し出してセダンに近づけたモデルでしたし、実際RVブームによってセドグロやローレルといった高級セダンからRVへ乗り換えるユーザーをターゲットとして、乗用車から乗り換えても違和感ないようにするのが狙いだったそうです。

イメージ画像です。ミニバンでは採用例が少ないウィンドウのメッキモールを装備しており今見ても高級感があるデザインだと思います!先代のバネットラルゴと比べても上品で落ち着いたデザインですね。
実は当初、リアドアはより乗用車感覚にするようヒンジドアにする予定だったそうです。結局はスライドドアになりましたが…

イメージ画像です。リアもセレナと同じ横一直線ながら丸みを帯びた高級感のあるものとしています。SX-Gは中間グレードです。

イメージ画像です。最上級グレードのグランデージです。

イメージ画像です。最廉価グレードのRX-Gです。

実用性のページです。優れた乗降性…とありますが、今のミニバンと比べたらかなり劣ります…

というのも外観こそ今のミニバンに近いですが、フロントシートの下にエンジンを置くFRのシャシー…つまり商用のワンボックスバンやトラックと同じ構造なんです…
簡単に言えば商用バンのシャシーにミニバンのボディを載せたようなもの…といったところでしょう。
まあ先代のバネットラルゴは完全にワンボックスバンの乗用車仕様でしたし、今の完全に乗用車になったミニバンに至るまでの中間といったところでしょうね。この時代だと箱型ミニバンは貨物車の延長線上というイメージをようやく払拭しようとしかけていた時代ですから…
日産の場合、今のようにセダンやハッチバックなどの乗用車のシャシーをベースに箱型ミニバンを作るようになったには1999年登場のC24セレナからになります。

デザインのページです。セレナと差別化すべくメッキグリルを装備し、グリップタイプのドアハンドルを装備しています。また当時の日産の高級車の売りでもあったスーパーファインコート(SFC)と呼ばれる塗装となっています。
サンルーフは先代のパノラマルーフからパノラマビュートップという名称に変わりました。フロントがチルトアップ式なのは変わらないですがリアがスライド式から固定式に変更されました。
またパノラマビュートップ装備車には3色に変更出来るエロランプ大型ルームランプも装備しています。

インテリアのイメージ画像です。
このインパネは個人的にかなり好みなんですよね~ミニバンのインパネって実用車であるが故に無味乾燥で地味なデザインの物が多いんですが、このラルゴのインパネはセダンやクーペのインパネと言っても通用するようなラウンドタイプのデザインで、運転席を包み込むような造りになっていてそこが好みです。

今のミニバンではウォークスルーを考慮することが多いのでまず有り得ないデザインですが、これは運転席の下にエンジンを置いているが故にウォークスルーが不可能なためこうなったと言えます。
そしてエンジンがすぐ近くにあるため本当にうるさいです…特にディーゼルは…まあこれはこの時代のミニバン共通ですけどね…

しかしこれによりエンジンの上にドカーンと大型コンソールがあるため、整備性では最悪最凶レベルとなった訳です…
デカいコンソールを外し、重い運転席・助手席のシートを外し、さらに多数のビスで止められたフロアパネルを外さないとエンジンにアクセス出来ません!!

当時のミニバンはワンボックスのシャシーに無理矢理ミニバンのボディを載せたものが大半だったので、整備性悪い車種が多かったですがその中でも間違いなく最悪な部類でしょう…

インテリアのページです。
メーカーオプションでスーパーサウンドシステムを設定しており、一体型コンポに6スピーカーを装備しています!また標準ではカセットデッキで懐かしのCDプレーヤー単体機はがグランデージに装備されます。
しかし、最廉価グレードのRX-Gまさかのラジオが標準!カセットすらありません…

差がデカい…

パーキングブレーキは足踏み式です。当時のミニバンではあまり多くなかったのではないでしょうか…C23セレナもステッキ式でしたし…
あと画像はエアバッグ非装備車ですがこの場合はB13サニーと共通のステアリングとなります。

インテリアのイメージ画像です。
先代にあった7人乗りは廃止されましたが、大型アームレスト付きのシートになるなど進化はしています。よく見ると3グレードそれぞれで2列目のシートが全く違うんですよね…コストかかってます…

インテリアのページです。エアコンは前後独立式で後部のエアコンはリモコンで操作出来ます。これは今のミニバンにも欲しい機能ですね…何かこっちの方が高級感ある気がします。
シートアレンジは回転対座・フルフラット・3列目の跳ね上げ(マルチアップ)が可能となっています。後のモデルでは2列目のテーブル機能や横向き機能も装備されるようになりました。

GTパックのページです。その名の通り走りを極めたグレードで、ミニバンなのにスーパーHICAS装備となっています!!
HICASとは電子制御の四輪操舵機構、つまり前輪のみならず後輪も含めて全てのタイヤをかじ取るもので、スカイラインでお馴染みの装備でしたが、重心位置が高めであることからセレナやラルゴにも設定されていました。
しかしミニバンにまで四輪操舵を設定していたのは日産だけなのでここでも走りにこだわる日産らしいド変態要素が感じられますww
また電子制御サスも装備しており、コンフォート・スポーツの2つのモードから選択出来ます。これはライバルのトヨタもミニバンにTEMS(トヨタの電子制御サス)を設定していたりしていましたね…

メカニズムのページです。
左上にあるのが諸悪の根源のセミキャブレイアウトの図です。
乗用車感覚のドライビングポジションとありますが、、、よくそんなこと言えるよな…とは思います。だってエンジンの上に運転席はある時点でどう考えても位置が高いし…乗降性向上とありますがもちろん悪いです…
確かに先代であるバネットラルゴよりは進化してはいますけどね…あれは完全にキャブオーバーのワンボックスなのでトラックと同じように乗り降りする必要がありますから…
そしてボンネットを空けても当然ながらエンジンはありません…スペアタイヤにジャッキなどが入っています…知らない人が見たら絶対ビックリするでしょう…

エンジンは一新され、1世代前のガソリンエンジンのCA18や旧式ディーゼルのLD20は廃止されて、ガソリンエンジンは直4・2400ccのKA24型エンジンを、ディーゼルエンジンはCD20Ti型を設定しています。
KAエンジンは搭載車が限られたエンジンで、180SXの北米向けの240SXが最初の搭載車でしたが他にもプレーリー、ダットサンなど一部の車種にしか搭載されなかったエンジンです。CDエンジンは80年代~90年代にかけてほとんどの日産の小型車のディーゼル車に搭載されていました。
トランスミッションは全車4速ATのみで、パワーモード・スノーモードも設定されています。4WDはフルタイム式となっています。

安全性のページです。コーナーセンサーをグランデージに標準装備しておりこれはかなり進んだ装備と言えるでしょう。車体が大型のミニバンならではとも言えます。
エアバッグが初めて設定されましたがまだ全車オプションとなっています。この時のものは専用ステアリングだったのに対し、1995年のマイナーチェンジでエアバッグが標準装備となった際は汎用タイプに変わってしまいました…

グレード一覧です。前述した通りまだハイウェイスターはありません。最上級グレードのグランデージ、量販グレードのSX-G、最廉価グレードのRX-Gの3種類を基本に、グランデージとSX-GにはGTパックが設定されます。

カラーバリエーションとオプションです。個人的にはセピアベージュにダークグレーの2トーンが好みですね~
オプションはカタログ持っていないのが残念ですが、ムートンのシートカバーと電動カーテンは中々いいなと思いますね~今のミニバンにも欲しいです。

主要装備・主要諸元です。

裏表紙です。
Posted at 2020/06/26 13:43:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | カタログ 日産 | クルマ
2020年06月26日 イイね!

カタログ 日産 C22バネットラルゴ 後期


今回紹介するカタログは日産のバネットラルゴのC22型です。

C22バネットは1985年に登場し、バネットとしては2代目になります。当初はバンとコーチのみで、このラルゴは1986年に遅れてモデルチェンジしています。またトラックも遅れて1988年にモデルチェンジしています。
従来のC20型と比べてスタイリッシュで流麗なデザインとなり、ラルゴは従来型以上にバネットコーチとの差別化がされて上級モデルとしてより明確なものとなりました。
C20ではあくまでバネットコーチの上級グレード的な位置付けでしたが、C22では内外装のデザインが全く別のものとなり上級モデルとして高級感があるデザインとなりました。またワンボックス初のガソリンターボが設定されており、ディーゼルエンジン搭載で重たく遅いイメージのあったワンボックスの中ではかなり異例の存在でした。
その後1989年にマイナーチェンジが行われ、フロントデザインの変更やスポーティグレードのクルージングシリーズの追加などが行われ、今回紹介するカタログはこの時のモデルとなります。

↑当時のCMです。

またその前の1988年にはそれまでチェリーバネット・サニーバネット・ダットサンバネットと販売店ごとに分かれていた車名がバネットに統一されました。
さらに欧州・北米向けの輸出仕様バネットはこのラルゴをベースとしており、欧州では単にバネット、北米では日産バンとして発売されました。恐らく北米向けはトヨタ・バン(マスターエース輸出仕様)への対抗馬と思われます。ちょうど小型ワンボックスの上級モデルとして国内でもライバルだった訳ですし…
当時の日産のワンボックスは最上級のキャラバン/ホーミーコーチ、中間のバネットラルゴ、一番下のバネットコーチといった形となります。

その後1991年にバネットコーチはセレナ(当初はバネットセレナ)にバトンタッチした後もラルゴはC22を継続しましたが、1993年にバネットラルゴがラルゴにモデルチェンジして生産終了しました。
この新型のラルゴはセレナベースでボンネット付きのセミキャブオーバーとなったため、キャブオーバーのラルゴはこれが最後になりました。


コンセプトのページです。このマイナーチェンジではスポーティグレードのクルージングシリーズが追加され、左側を見てわかるようにこれには専用のフロントマスクを採用しています。従来から存在したグレードはサルーンシリーズとされています。
まあ今のミニバンで言うならサルーンシリーズが標準系、クルージングシリーズがカスタム系(日産ではハイウェイスター)といったところですね…
ただ、当時はまだまだセダン主流で今のようにミニバン主流になるとは考えられず、まだまだワンボックスは傍流という考えが多かった時代にスポーティ志向のグレードやガソリン高性能エンジンを設定していたのはかなり珍しいことだと思います。
90年代後半までワンボックス・ミニバンはまだまだ商用車の延長線上でディーゼルエンジンが主流でしたし…

写真はサルーンシリーズのグランドサルーンになります。

コンセプトのページです。写真はクルージングシリーズのグランドクルージングで、前述した通り専用のフロントマスクとなっています。グリルレスの平面基調のものとなっていますが、これは元々北米向け輸出仕様(日産・バン)で使われていたものを流用したものになります。

コンセプトのページです。リアデザインはバネットコーチとは全く別のものでより傾斜の強いものとなっています。またガーニッシュも大型のものとなっています。
セカンドシートにもバネットコーチに存在しないキャプテンシートを装備し、これをリムジンシートと称しています。この名称は後にルネッサにも使われていましたね。

イメージ画像です。このC22バネットラルゴも今や全く見なくなりました…数年前にずっと放置されているようなボロボロの廃車体を見たのが最後になりますね…

インパネのページです。このインパネもラルゴ専用のものになります。ステアリングもクルージングシリーズとサルーンシリーズでは異なり、左側がサルーンシリーズで丸みを帯びたステアリング、右側がクルージングシリーズでスポーティなステアリングとなっています。またメーターパネルも異なっています。

インテリアのページです。前述した通りバネットコーチに存在しないキャプテンシートを装備し、これをリムジンシートと称しています。このリムジンシートには無段階調整が可能なアームレストを装備しています。
さらに最上級グレードでのエクスクルージブサルーンにはギャザーが入ったベロア調のシートを装備しています。これは今見ても中々上質で高級感が出ているのがいいですね…
昔のワンボックス・ミニバンって今のミニバンよりも面白みがあって好きなんですよね~回転対座などの豊富なシートアレンジや豪華さを競い合ったサンルーフ…などなど

装備のページです。当時の各社が競い合った大型のサンルーフはパノラマルーフという名称で、このマイナーチェンジでさらに面積を拡大させて超パノラマルーフに進化しています。
3列それぞれ独立しているのも特徴で、動作も1列目はチルトアップ・2列目は後方スライド・3列目は固定となっています。
またこれまた当時のワンボックスでは採用例が多くないアルミホイールを設定しており、BBS風のメッシュタイプまで3種類も豊富に設定されています。
リアスポイラーも設定されているのですが、バックドア全体を覆う独特なタイプとなっています。

インテリアのページです。シートアレンジは8人乗りはバネットコーチと同様に2列目の左側をテーブルにするテーブルモードがありますが、リラックスシートの設定はありません。また当時のワンボックスらしく7人乗り・8人乗り共に回転対座が可能となっています。
オーディオはディーラーオプション設定や社外品での装着が基本だったためか標準装備のものはあまり特徴的でない電子式のカセットデッキorラジオとなっています。
この頃はハイエースやタウンエースなどが純正の高級サウンドシステムを搭載していたのに比べると遅れが目立ちましたね…
ツインエアコンは前後それぞれで温度調整が可能となっています。また当時のワンボックスのステータスでもあった電動カーテンはサルーンシリーズにオプションで設定されています。
充実した装備をアピールしていますが、ディーラーオプション設定のものが多いですね…

メカニズムのページです。エンジンはガソリンエンジンが直4・2000ccのCA20型と直4・1800ccターボのCA18E-T型、ディーゼルエンジンが直4・2000ccターボのLD20T型エンジンとなっています。
前述した通り、直4・1800ccターボのCA18E-T型は当時のワンボックスとしては数少ないガソリンターボエンジンで、元々重たくさらに5ナンバー・3ナンバーの縛りが強い(当時は3ナンバー車の税金がかなり高額)故に2000cc以上にすることも難しかった中、パワー不足で遅いワンボックスのイメージを払拭させました。

当時の日産は1クラス上のE24キャラバン/ホーミーコーチにもV6エンジンのVG30型を積んでいた程ですから、ワンボックスにおいては高速化・パワー向上にかなり重点を置いていたことが考えられます。
他社ですとトヨタは豪華装備の充実・高級化、三菱は悪路走破性の向上…に重点をといったところでしょう。

また最新エンジンだったCA20型やディーゼルターボのLD20T型は商用のバン・トラックに無いエンジンで、乗用モデルらしく最新鋭の高性能エンジンを搭載しておきたかったのでしょう。
CAエンジンは80年代の日産の中型車ではお馴染みだったエンジンで、初搭載は失敗作となったバイオレットリベルタ・スタンザFX・オースターJXとなります。
4WDシステムは当時のワンボックスの多くが旧来のパートタイム式だった(バネットコーチもパートタイム式)中で、いち早くフルタイム4WD化しており、このことからもやはり他社のような悪路走破性の向上より、高速性能の向上に重点を置いていたことが伺えます。
トランスミッションは4速ATと5速MTが設定されており、これは2WD・4WD問わず全グレードで両方の選択が可能となっています。

サルーンシリーズのグレード一覧です。上から順にエクスクルーシブサルーン・グランドサルーン・スーパーサルーンとなりますが、エクスクルーシブサルーンは2WDのみの設定となります。またスーパーサルーンはパノラマルーフの有無が選択可能です(他のグレードは標準)。
またスーパーサルーンは8人乗り、それ以外は7人乗りとなります。

クルージングシリーズのグレード一覧です。グランドクルージング・スーパークルージングの2つとなりますが、スーパークルージングはパノラマルーフの有無が選択可能です(グランドクルージングは標準)。

ボディカラー一覧と主要装備・主要諸元です。

オーテック扱いの特装車のウミボウズです。専用のグリルガードやRV色の強いフォグランプ、ロードホイール、専用デザインのシートなど主に海水浴向けにRV色の強めたものと言えるでしょう。

裏表紙です。
Posted at 2020/06/26 13:34:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | カタログ 日産 | クルマ
2020年05月30日 イイね!

カタログ 日産 Y12ウイングロード


今回紹介するカタログは日産のY12ウイングロードです。

2005年に6年ぶりのフルモデルチェンジで登場し、従来のY11型と比べても個性的で丸みを帯びたデザインが特徴です。エクステリアデザインは「超高速で移動する流星の残像をイメージした」と言われており、サイドウィンドウの中央部が盛り上がって抑揚が付けられているのが特徴となっています。
出たばかりの頃に近所の家がカルディナからの乗り換えでこのウイングロードを購入したのですが、何か変な形の窓だな…って思ってましたね…見慣れるまでには時間がかかりました。

ターゲットは20代の男性で、自由自在に使えるワゴンを目指したそうです。また同年にアベニールやプリメーラワゴンが生産終了し本車種に統合されたこともあってかラゲッジルームも拡大されてかなり大きいものとなっています。

当時は各車種ごとにSHIFT_ワードと呼ばれるキャッチコピーがあり、SHIFT_○○○○、○○○○をシフトするといった形でしたが、ウイングロードでは「SHIFT_FUNction 機能で遊びをシフトする」となっていました。


登場時のCMです。

プラットフォームは従来のB15サニーと共通のMSプラットフォームに代わり、ティーダと共通のCプラットフォームを採用しています。これはルノーとの部品共用化が進んだことを意味しており、プラットフォームのみならずエンジンなどに至るまでコンポーネンツそのものが完全に一新されています。

また2年後の2007年にはウイングロードの商用モデルでもあるライトバンのADがフルモデルチェンジして、本車種ベースに切り替わりました。商用バンに似合いませんが流星をイメージしたとされる特徴的なサイドウィンドウの盛り上がりもそのままとなっています。
ただし4WD車はさらに遅れて2008年にフルモデルチェンジしています。

登場時、日産のステーションワゴンはコンパクトクラスのウイングロード以外にミドルクラスのアベニールやプリメーラワゴン、ラージクラスのステージアと上から下まで揃えていましたが、アベニールやプリメーラワゴンは入れ替わるように2005年に生産終了し、ステージアも2007年に廃止されたため、たった2年で日産のステーションワゴンはウイングロード1車種のみという寂しい状態となってしまいました…

それでも大掛かりなマイナーチェンジをして以降に大ヒットした先代に続き、登場から5年目ぐらいまでは安定した売れ行き…だったのですが、、、

下手くそなマーケティングと国内市場軽視による日産のやる気の無さ、捕まる前のゴーンの方針などにより、モデルチェンジが行われず、5年目を過ぎた頃からほとんど放置プレイ状態となってしまいました…
ステーションワゴンの市場は縮小したとは言え、カローラフィールダーやフィットシャトルは好調の売れ行きでしたので、対抗するためにもちゃんとモデルチェンジするべきだったと思います…どう考えても…

それでも日産唯一のステーションワゴンだったこともあり、業務用としての需要もあったためか細々と生産は継続されました。中の人も日産のラインナップをホームページで見てもウイングロードだけ10年以上前のままなので、これいつまで作ってんだろ…と思って見ていました…

しかし13年目を迎えた2018年に生産終了し、とうとう日産のラインナップからステーションワゴンが絶滅しました…
全盛期にはセドリックワゴン・グロリアワゴン・ステージア・ルネッサ・プリメーラワゴン・アベニール・ウイングロード…と上から下まで隙間なく揃えていた時代もあっただけに寂しいものですね…


コンセプトのページです。フロントデザインはADとだいぶ似ていますが、フロントバンパー・グリルのみならず実はヘッドライトの形状も異なっており、ADと比べて若干横に伸びているのが特徴です。

イメージ画像です。リアはADと比べてテールランプが横長に伸びています。

インテリアのページです。メタル調のパネルがあちこちに貼られているのが特徴ですが、これは先代と共通で、先代ではメタルのオモチャというキャッチコピーでした。
2005年当時の水準ではこのクラスのワゴンとしてはそこそこの質感がある方だと思います。

荷室のページです。ラゲッジルームのレバーで簡単にリアシートを倒せるようになっています。さらに助手席はテーブルのように倒せるようになっているので、これを使えばかなり長い荷室を実現出来ます。
商用バンにも使われるために、荷室の容量はかなり大きいものとなっています。

インテリアのページです。リアシートのリクライニングやフルフラットにすることも出来ます。

実用性のページです。インテリジェントキーを装備していますが、エンジン始動は現在のようにボタンではなくダイヤル状のイグニッションを回して行うタイプです。日産車でこのタイプの物が最後まで残っていたのもこのウイングロードでした。
助手席を倒してテーブルにすることも出来ます。これは商用バンのADにも装備されているものです。

メカニズムのページです。エンジンは直4・1.5LのHR15DE型と直4・1.8LのMR18DE型を設定しています。どちらもティーダ用として初登場したエンジンで、従来のQGエンジンに代わるものとなります。
トランスミッションは15Sと4WD車全車が4速AT、15M・15MオーセンティックがCVT、18G・18Gオーセンティックがマニュアルモード付のCVTとなります。

4WD車はマーチから採用されるようになったe-4WDを搭載しています。これは後輪をモーターで駆動するもので、モーターは日立の洗濯機と同じものらしいです…

安全性のページです。

グレード一覧です。基本的には標準と上級版のオーセンティックの2種類で構成されます。1500ccでCVT搭載の15M・15Mオーセンティックのみ環境対応車に指定されています。
15S・15M・15Mオーセンティック・18G・18Gオーセンティックの5種類となります。これに1500cc車には4WD車もラインナップされています。

カラーバリエーションと福祉車両です。登場時はイエローなどもあったはずですが廃止されています。

主要装備です。

主要諸元です。

コンプリートモデルのライダーです。専用のフロントグリルやエアロが特徴でフロントのエンブレムレスとなっています。インテリアも専用のステアリングやシートとなっており、さらにスポーツサスなども装備しています。

裏表紙です。

特別仕様車の15M Vリミテッドです。2010年に登場した特別仕様車ですが、ほぼ通常グレードのような感じで2018年の生産終了まで設定されていました。

この特別仕様車はアウトドア向けの特別仕様車となっており、エクストレイルと同様のウォッシャブルラゲッジボードを装備しているのが特徴となっています。またイージーラゲッジベンチと呼ばれるものも装備しており、これはリアハッチを開けた際にベンチとして使えるようになっています。

裏表紙です。


オプションカタログです。

オーセンティック用のドレスアップパーツなどです。SUV風のアンダーカバーを装備することが出来ます。またフロントグリルやバンパーにメッキのラインを装備出来ます。
2000年代まではどんな車種でもメッキパーツのオプションを細かく設定していましたよね…今はあまり設定されなくなりました…

標準用のドレスアップパーツなどです。オーセンティック同様にフロントグリルやバンパーにメッキのラインを装備出来ます。

インテリアのパーツです。かなり意外ですがMOMOステも設定されています。木目調パネルは明るめのパネルを設定していますが、この時期の日産車に設定されている木目調パネルってみんな上から貼り付けるタイプのものなんですよね…
特にノートは両面テープで貼るものだったらしいですが…

ナビのページです。また現在の日産コネクトではなくカーウイングスでしたが、このウイングロードには全く似合わないスマホ連携対応をアピールしています。Gmail読み上げやSNS連携もあるようです。
ウイングロードが出た2005年はまたガラケー全盛期ですからね…iPhoneもまだ出てないですし…

ナビラインナップです。全てメモリーナビとなっておりHDDナビなどの設定はありません。ただし全てフルセグ対応、SDカードやウォークマンの再生も可能としています。

オーディオ・ETCラインナップです。この時期はまたオーディオの設定も豊富にあったようですね…まあ登場した2005年当時はナビ装着が当たり前って程では無かったですし…
2DINタイプは録音メモリー機能付きのものとMDの再生が可能な物で2種類あります。1DINタイプもUSB対応と非対応で2種類あります。またディスプレイラジオと呼ばれるものもありますが、これはいわゆる今流行りのディスプレイオーディオとなります。

セキュリティ関連のパーツやキセノンヘッドライトなどです。今やLEDが当たり前になったのでキセノンヘッドライトも無くなりましたね…

運転支援関連のパーツです。バックモニターやサイドモニターはありますがアラウンドビューモニターの設定はありません。

ラゲッジマットなどです。

実用品などです。ただしアルカンターラの車検証入れやユーロホーンも設定されています。

NISMOパーツです。専用エアロやサスなどが設定されています。

裏表紙です。
Posted at 2020/05/30 13:36:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | カタログ 日産 | クルマ
2020年04月05日 イイね!

カタログ 日産 Y51フーガ前期




今回紹介するカタログは日産のフーガのY51型前期です。

Y51フーガは2009年に登場し、初となるハイブリッドモデルが登場しています。またセドグロの後継車として登場したフーガにとって初のフルモデルチェンジで登場した2代目となりました。
他にもセミアニリン本革のシート、フォレストエアコン、職人によって作られる銀粉本木目パネルなどを装備してさらに高級感が増しています。外装については2009年に発表されたコンセプトカー、インフィニティ・エッセンスのデザインが一部取り入れられています。

開発当時はフーガより上のクラスの高級車であるシーマ・プレジデントのモデル廃止が決まっていたこともあり、このY51フーガが日産のフラッグシップとなるように開発されていました。まあ後になってこのフーガをベースにしたシーマが復活した訳ですが…
また海外ではインフィニティ・Mとして展開されていましたが、2014年よりインフィニティの新しいブランド戦略によって現在のQ70へと変更されました。国内のみ三菱自動車にも三菱グループの重役向けにディアマンテ生産終了以来の高級セダンとして復活したプラウディアの名称でOEM供給されていましたが現在では生産終了しています。


↑当時のCMです。

その後2015年にデザインを大幅に変更するビッグマイナーチェンジを行いましたが(本来ならこの時点でフルモデルチェンジするべきだった…)、日産のやる気の無さや捕まる前のゴーンの経営方針などなどが原因で現在に至るまでフルモデルチェンジは行われておらず10年経過しているので、クラウンなどのライバルと比べて古臭さが否めないのも事実です。

一部改良を2019年に行った程度ですのでここは大きく進化した新型が見たいですね…ただインフィニティ・インスピレーションという次期フーガらしきコンセプトカーはあるので期待したいところです…
ちなみに中の人は以前にインフィニティ・インスピレーションというコンセプトカーをベースにした次期フーガのイメージのカーコラを作ってはいます…

高級車のカタログらしく、このように空白となっているページがあります。

引き続き空白となっているページがありますが、右にシンプルにFUGAのロゴが入っています。

コンセプトのページです。2013年発行のカタログですが2009年の登場時とほとんど変わっていないので2代目フーガ誕生について語っています。
「初代の日産フーガは日本市場だけでなく、世界の高級車と渡り合うために生まれました」とありますが、実は最終型のY34セドグロもF50シーマと同じVK45を搭載した上でインフィニティM35として北米に輸出されていました。それに昔の430まではダットサン・○○○C(○の中は排気量)として輸出されていましたし…
ただM35として輸出されたのは最終型のみで実際売れなかったのであれはわざわざ売る意味あったのかというレベルだったように思います…でも考えてみれば日本でフーガの450GTが出る前にY34であったのはちょっと羨ましいかもです…

確かにY50フーガからは当初からインフィニティで販売されるようになり、日本のために考えられた伝統のセドグロから、世界に向けた新生フーガになって、違和感がある気がしなくもないですが…
まあトヨタとの拡散がだいぶ広がってしまった上に一度死にかけた日産では、セドグロをクラウンみたく国内向けに続けていくのは難しかったから仕方ないとは思いますし、フーガ自体は高級車の本質を考えてしっかり作られた本当にいい車だと思います。

実際Y51の前期まではセドグロの立ち位置をしっかり継承し安定して売れていましたし、今売れてないのは明らかにゴーンの異常な戦略のせいで放置した日産自身によるものですから…
なのでちゃんとモデルチェンジすればまた国産高級車の定番として戻ってこれると思います!
この頃は日産プレミアムファクトリーとかいって高級車を売る気がまだありましたね…今じゃこれまたゴーンの戦略のせいでスカイライン以外は放置or廃止という酷すぎる有様ですが…

コンセプトのページです。「最高の日産をあなたに」とありますが、これは当時F50のプレジデントとシーマを廃止した上でフーガをフラッグシップとする計画だったためです。
その後伝統的にマーケティングが下手くそな日産としては珍しく、シーマじゃないと物足りないという顧客の声を取り入れてこのフーガをベースとしたものではありますがシーマが登場したため、それに譲ってしまった訳ですが……
最高の日産の役割をシーマに譲ったにも関わらずカタログが変わらなかったせいでキャッチコピーもそのまま放置という有様です!!いくら何でもそこはしっかり変えておくべきでしょ…

思えばこの頃から今の放置プレイの兆しが出ていたのかもしれません…2015年にビッグマイナーチェンジはしていますが、あれだって本来はフルモデルチェンジすべきタイミングでしたし、しかも無理矢理海外と同じインフィニティのエンブレムを付ける時点でやっぱりちょっと軽視していると思いますから…
その後去年になってようやく戻しましたけど、スカイラインと違ってエンブレム変えただけですし…

イメージ画像です。角ばっていた先代と比べると流れるようなデザインが特徴です。そう言えばこの頃の日産車は全体的に丸みを帯びた流麗なデザインの車が多かったですね。

イメージ画像です。やはり高級車なだけあって堂々としたフォルムですね。実際に見てもやっぱり重厚感と流麗さを兼ね備えたフォルムだと思います。

イメージ画像です。

インテリアのイメージ画像です。上級グレードに設定されるプレミアムインテリアにはブラウンのセミアニリン本革と銀粉本木目パネルを装備しています。

インテリアのイメージ画像です。木目調パネルとベージュ本革の組み合わせとなっています。

最上級グレードの370VIPのインテリアです。その名の通りVIPを乗せるべくリアシートに重点を置いたグレードとなっており電動リクライニングのリアシート、リアアームレストのコントロールスイッチ、さらに電動サンシェードや最高級のフロアカーペットも標準となっています。
ただし時代の変化もあってか以前の日産製高級車でお馴染みだったリラックスシートは装備されません。まあはっきり言って後で出たシーマとそこまで変わらない訳ですが…

「美」のページです。ここからしばらくフーガのクラフトマンシップに関する紹介となります。キャビンがコンパクトなFRプロポーションとありますがそれでも我々庶民にとっては充分広いですよ…
ボディの金型を手作りで作っているそうでやはりここはいかにも高級車といった感じですね…
そしてボディカラーも日本の景色に溶け込むように「いい景色」というのをキーワードに選定したそうです。確かに丸みを帯びた優雅で流麗なフォルムは日本の古い町並みとかにも合いそうです。

「快」のページです。アームレストの触り心地にまでこだわっているそうで、確かに高級車ではかなり重要な部分ではありますねよね。
そしてY51フーガの大きな特徴でもある銀粉本木目パネルは、職人の手作業によって作られるかなり凝ったもので本物の銀の粉を手作業で刷り込ませて作っているそうです…
こだわりを感じますしここはクラウンとかと比べてもかなりコストがかかっていますね…
フォレストエアコンもこのY51フーガで初採用されたもので森の中にいるような爽やかな空間を実現させています。イメージとしては屋久島の森だそうです。

「走」のページです。最終テストも人の手で行うそうでこだわりを感じます。そして静寂な室内の中、リアシートで揺れを感じることなくペンで書ける程に快適な空間となっているそうです。まあこの手のセダンならお偉いさんの隣と秘書が座ってなんて
こともありますしね…

「走」の続きです。ドライブモードはスノー・エコ・スポーツの3つから選択出来、雪道ではスノー・走り重視でスポーツ・燃費重視でエコと切り替えられます。

イメージ画像です。370GT typeSは最もスポーティなグレードでかつてのセドグロのグランツーリスモに相当します。

イメージ画像です。370GT typeSは専用インテリア・専用サスペンション・専用アルミホイール・4輪アルミキャリバー対抗・ピストンブレーキ・4WASを装備しています。

プラットフォームのページです。先代同様にFR-Lプラットフォームを採用しています。FR-LプラットフォームはV35スカイラインから採用されるようになったフロントミッドシップ・ロングホイールベースが特徴のFR高級車共通プラットフォームです。フロントミッドシップであることからエンジンがやや後ろにあるのも特徴です。
しかしこのプラットフォームも完成度は高いですが設計が古くなってきたのでそろそろ新しいの出るんでしょうかね…CMF-Eとかが出てくるのでしょうか…(ちなみにこのブログで作った新型のフーガやシーマのコラではそうしています)。

エンジンとトランスミッションのページです。エンジンはV6・2.5LのVQ25HR型とV6・3.7LのVQ37VHR型となります。VQエンジン自体は1994年のA32セフィーロから採用されていますが、このフーガに搭載されるのは2006年のV36スカイライン登場伴い新エンジン並みの大幅改良を行ったVQHRエンジンとなります。
海外向けには北米だとV8・5.6LのVK56VD型・欧州だとディーゼル需要が高かった(当時)ため、V6・3.0LディーゼルのV9X型も設定されています。V9Xというのは見慣れない型式のエンジンですがルノー製のV6ディーゼルエンジンとなります。
先代ではシーマのV8エンジンであるVK45VE型を積んだ450GTがあったので、日本のY51フーガにもVK56VD型を積んだ560GTとかあったら面白かったと思います…売れなそうだけど

トランスミッションは全車7速ATとなっておりこれはマニュアルモード付となっています。またナビやレーダーとの協調機能やマグネシウム製のパドルシフトも装備しています。

メカニズムのページです。4輪独立懸架な上にフロントサスペンションはダブルウィッシュボーン・リアサスペンションはマルチリンクとなっており、高級車にふさわしい贅沢なサスペンションとなっています。さらに大柄な車体でありながら曲がりやすくすべく4WAS(4輪操舵・4WS)も装備しています。

メカニズムのページです。現在日産インテリジェントモビリティと呼ばれる技術が既に多く採用されており、インテリジェントクルーズペダル・インテリジェントクルーズコントロール、そしてインテリジェントブレーキアシストがありますが、、、
肝心の自動ブレーキ(インテリジェントエマージェンシーブレーキ)は無く、インテリジェントブレーキアシストもあくまで自動的にブレーキをかけることは出来ますが自動ブレーキのように完全に止めることまでは出来ません…
これが装備されるのは2015年のビッグマイナーチェンジまで待つことになります…
実は日産ってこういった安全装備では他社より遅れをとっていた部類ですから…

安全性のページです。DSSSというシステムがあり、光ビーコンを通じて見えにくい道路や標識の見落としなど危険を察知した場合にナビでお知らせしてくれる機能まで付いています。

ナビ・オーディオのページです。フーガは全車に共通のカーウイングス対応の一体型HDDナビを装備しており、タッチパネルだけでなくカーソルによる操作やボイスコマンドによる操作も可能となっています。オーディオ機能としては3000曲のデータが収録可能なミュージックボックス・地デジチューナー搭載のテレビ・DVD/CDの再生機能・AM/FMラジオとなっています。
さらに上級グレードではBOSEサラウンドサウンドシステムを装備しており、計16個!ものスピーカーを装備しておりこれはかなりいい音質となっているのではないでしょうか…!
そう言えば昔のインフィニティQ45はあれだけ七宝焼エンブレムだの漆塗りパネルだのでかなり頑張ったにも関わらず何故かスピーカーは4スピーカーという有り様だったので20年で大きく進化しましたね…

快適装備のページです。前述した通り自然に近い空間を実現するフォレストエアコンを装備しています。
またトランクオートクローザーやパーソナルドライビングポジションメモリーシステム(登録した位置に自動でシートポジションをセットするもの)、シートエアコンといった高級車の定番装備も勿論装備しています。
さらに日産の高級車の多く(ティアナ以上のクラス)にはほぼ必ず装備されている助手席のパワーオットマンも勿論装備されています。コレ、かなりいい装備だと思うのに何故他社が真似しないのか不思議です…

インテリアのバリエーションのページです。インテリアカラーはブラウン・ブラック・ベージュの3色となっていますがブラウンはプレミアムインテリア装備車のみとなっています。
プレミアムインテリアは専用のブラウンインテリアとなり、柔らかい本革となってるセミアニリン本革と職人の手作業によって作られる銀粉本木目パネルなどを装備しています。
最上級グレードの370VIPのみ標準で、他には250GT・370GT・370GTtypeS・370GT FOURに設定されています。何故か250VIPには設定されていないのに250GTにあるのかが不思議ですが…
またプレミアムインテリア以外のブラック・ベージュ内装のインテリアパネルは全車ブラウンの木目調パネルとなります、またグレードによって本革とスエード調トリコットの2種類が設定されています。

グレード一覧です。370GTはVIP/後席重視の最上級グレード、370GTはフル装備の上級グレード、370GT typeSは最もスポーティなグレード、250VIPは2500cc車の最上級グレードとなっています。

グレード一覧です。250GTはお買い得グレード、250GT Aパッケージは廉価グレード、370GT FOURは370GTの4WD版、370GT FOUR Aパッケージは370GT FOURの廉価版となっています。
何故か通常の2WDの370GTのAパッケージは無いのです…

ボディカラー一覧です。個人的にはブレードシルバーが一番好みですね。今は廃止されてしまいましたが…

主要装備です。

主要装備です。

主要諸元です。

最後にも高級車のカタログらしく、このように空白となっているページがあります。

引き続きこのように空白となっているページがあります。

裏表紙です。

ここからはオプションカタログに入ります。

コンセプトのページです。最高級車にふさわしいオプションパーツを作ったとのことらしいです。

エアロパーツなどの外装部品です。純正エアロでもかなりいかつくて結構化けますね!中々カッコイイです!さらにNISMOのスポーツマフラーたブレーキパッドいったパーツまで設定されています!

引き続き外装部品です。高級車の定番でヤンキー・8○3といったアッチ系が大好きなゴールドエンブレムも設定されています。特にキンキラのVIPなんてエンブレムは……どこからどう見てもアッチ系にしか見えません……
その昔、日産の高級車は常にアッチ系御用達でした…正統派のトヨタよりもちょっとズレた日産の方がいいという声が大きかったからのようです(ブタケツローレルとかはその典型例)。
まあ気持ちはわからなくもないです。実際中の人もトヨタのような完全な正統派でないからこそ日産が好きなのもありますし…今では勿論そのアッチ系の需要もトヨタに奪われていますが…

内装部品です。フロアカーペットはプレミアムとエクセレントの2種類を用意しており、プレミアムの方では最高級クラスの高密度素材を採用しています。さらに高級車の定番である後席読書灯もあります。

アンビエントライトシステムの紹介です。これはドアを開けた時にムードを高めながら照らしてくれるイルミネーションのことで、キッキングプレートと足元のスペースを照らします。

その他のオプションです。ナビやオーディオは高級車である以上メーカー設定でフル装備の一体型のみとなっているためそれらが無い分オプションカタログは薄めでこのページまでとなっています。
そのためナビオプションもVICSキットやドライブレコーダーのみとなっています。他にもアルカンターラの車検証やチャイルドシートなどが設定されています。

裏表紙です。

価格表です。


Posted at 2020/04/05 02:49:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | カタログ 日産 | クルマ
2020年04月05日 イイね!

カタログ 日産 E24キャラバン中期 バン


今回紹介するカタログはE24キャラバンの中期のバンです。

E24キャラバンは1986年に6年ぶりのフルモデルチェンジで登場し、乗用モデルのコーチと商用モデルのバン、マイクロバスの3ラインナップとなっていました。もちろんプリンス店扱いの姉妹車として(キャラバンはモーター店扱い)ホーミーも存在しましたがこの代で最後となってしまいました…
乗用モデルのコーチはVG30搭載車の設定やロングボディで豪華装備のロイヤルなどが特徴でしたが、バンモデルも個性的で登場時は左側のクオーターウィンドウを745mm×1,450mmという超大型の引き違い窓としたビックリウィンドウが設定されていました。
このビックリウィンドウは対面販売や宣伝用途、大きな荷物の取り出しなども考慮されたものでいきなり大きい窓がスライドドアの後にあったのが特徴でした。ただ販売台数は少なかったようですが…

そしてこのE24キャラバンは日産の経営悪化のため1986年から2001年までの長きに渡り販売されたのも特徴で、今でもキャラバンと言えばコレと思う方も多いと思います。そのため途中の1988年・1990年・1993年・1995年・1997年に大きなマイナーチェンジを受けています。
しかしバンのフロントグリルは登場から1997年まで11年間も不変だったので末期はライバルのただ1986年の登場時から1997年まで変わらなかったので末期は100系ハイエースと比べてかなり古臭く見えたのではないでしょうか…
まあディーゼル規制のせいで、今やE24キャラバンなんて中の人の地元では異型ライトになった後期型バンすら見なくなりましたが…

コンセプトのページです。バリエーション豊富で厚めのカタログであるためか目次もあります。写真は最上級グレードのVXで商用バンでありながら乗用のコーチとほとんど同じ見た目となっています。
高級ビジネスバン…とありますがいくら一番大きなバンでVXはコーチとほとんど同じ見た目とはいえ商用のキャラバンに高級のイメージは湧かないですね…

積載性のページです。荷台の種類として低床と平床があり、平床はタイヤハウスと呼ばれるリヤタイヤの膨らみが無い分平らになっていますがそのためにかさ上げされているのが特徴です。そのかさ上げされた分は収納スペースとなっています。
また今でも商用バンでは豪華装備と言えるオートクローザーも上級グレードのVX・GL-Lに装備されています。

メカニズムのページです。ガソリンエンジンは直4・2000ccのNA20型で、ディーゼルエンジンは直4・2700ccのTD27型となります。
トランスミッションは4速ATと5速MTが設定されており、4速ATは電子制御式のE-ATとなります。
4WDはフルタイム化されておらず昔ながらのトランスファーレバーで切り替えるパートタイム4WD式となります。4WDはAT/MT問わず設定されています。

快適性のページです。インパネは上級グレードのVX・GL-Lのみ、1990年以降のコーチと同じ新形状のインパネが採用されるようになりました。写真は最上級グレードのVXで乗用目的でも使えるように豪華な装備となっています。
またフルフラットシートも装備しています。オーディオも上級グレードのVX・GL-Lはカセットデッキとなります。

装備とグレード別内装のページです。これといった装備は多くないですが、カリフォルニアミラーとガラスサンルーフは商用バンではかなり珍しい装備だと思います。安全装備はまだエアバッグすらなくハイマウントストップランプが真新しいぐらいでしょう…
内装に関しては前述した通りVX・GL-Lは新形状のインパネですがGL・DXの場合は従来の通りのいわゆる「絶壁インパネ」のままとなっています。80年代の日産車は本当に垂直にドカンとそびえ立つ絶壁のようなインパネが多くワンボックスのキャラバンも例外ではありませんでした。
グレードは基本的にVX・GL-L・GL・DXの4グレード構成となっています。なおグレード別の違いについては後述します。

ボディバリエーション一覧です。ボディの長さは標準ボディ・ロングボディ・スーパーロングボディから選ぶことが出来ます。標準ボディは乗用のコーチと同じボディですが現行では選択出来なくなってしまいました。
そしてルーフも標準ルーフ・ハイルーフ・スーパーハイルーフの3種類から選択可能となっていました。荷台の種類は前述した通り低床と平床から、ドア数も4ドアと5ドアから選択出来ます。

バリエーション一覧表です。

バリエーション一覧表です。

バリエーション別のグレード一覧です。標準ボディ・ロングボディの場合グレード構成は基本的に同一ですがロングボディのみDXのルートバン仕様がありました。
VXは最上級グレードで乗用のコーチとほとんど同じ見た目と乗用ユーザーも考慮した充実装備が特徴となっています。現行のNV350キャラバンにおけるプレミアムGXに相当します。
GL-LはVXより若干装備を落とし見た目も他のバンのグレードと同じですがGLよりも乗用向けに装備を充実させておりインパネもVX・コーチと共通です。
GLは分割式のヘッドレストや集中ドアロックなどDXよりやや充実させたグレードです。DXは素のままというべきベーシックグレードとなっています。

バリエーション別のグレード一覧です。4WD車はロングボディのみの設定、ハイルーフ・スーパーハイルーフ・スーパーロングボディはDXのみの設定となっており、現行のNV350キャラバンと比べて若干選択肢が限られているのがわかります。現行なら4WD車のスーパーロングやハイルーフも選べますし…

スーパーハイルーフの場合、全高の高さを活かしてウォークスルーバン的な使い方を考慮した造りになっていました。後部ドアは観音開きが標準となっており、また運転席や助手席から荷室にアクセス出来るようになっていました。
後述しますがそれ以外のグレードでも観音開きはオーテック扱いのオプションで選択出来ました。

バリエーション別のグレード一覧とカラーバリエーションです。マイクロバスは現在とは異なり基本的にDXの1グレードのみでした。
言うまでもなくビニールレザーのシートでこれで長距離乗るのは厳しかったことでしょう…一応オーテック扱いでワゴンタクシー・レンタカー用に豪華仕様も設定されていましたが…(これも後述します)
ボディカラーは若干暗めの色が多いです…それにしても角型ライトのE24キャラバンを見るとやっぱりこれぞキャラバンといった感じがしていいですね。

オーテック扱いの特装車とディーラーオプションです。今回はオプションカタログを持っていないため紹介出来ないのですみません…
特装車には冷凍車・保冷車仕様や福祉車両のチェアキャブ、幼稚園バス仕様といった現行にも普通にある特装車もありますが、観音開き仕様は今となってはかなり珍しいですね…
E24自体は今でもたまに見ますがこの観音開き仕様は一度も見た記憶がないですね…末期モデルでも設定あったらしいですが…

タクシー・レンタカーというのは主にワゴンタクシー向けに装備を充実させたマイクロバスで、VX・コーチと同じ顔となっています。
この当時、既にキャラバンをベースとした高規格救急車であるパラメディックⅡが登場していたのですが、従来通りの廉価版の救急車として2B型救急車も残っていたようですね…

主要装備・主要諸元です。

裏表紙です。3面図もあります。また1993年当時日産は創立60周年(あくまでこれは書類上の年なんですけどね…)だったので60周年のマークがあります。当時はCMでも結構宣伝していましたね…
Posted at 2020/04/05 02:27:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | カタログ 日産 | クルマ

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