ラジエーターの状況確認・注文
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
プレオのボンネットを開けて見える、ラジエーターのカシメ部分からクーラント液が漏れている件、クーラント液補充を行いオーバーヒートは逃れましたが、上部からでは分からない実態もあると思います。
2
雪かき途中に車も暖気していた時のこと。
後部の雪を退かす為、少し前に出していました。
そして雪を退かして戻した後、こんな跡を発見。
ポタ…ポタ…というペースで漏れているのが雪に落ちた跡で発覚。
この事から、エンジンオイル交換時に直接確認してみる事にしました。
3
そもそものラジエーターの仕組みについて、ざっくりと記載しておきます。
(引用元は、モノタロウ公式・三井ダイレクト公式などを参照しています。)
車のエンジンは、燃料を燃やした際に発生する熱から走行するための運動エネルギーを取り出しています。
しかし熱の一部はエンジン自体も熱くし、そのままではエンジンが過熱状態のオーバーヒートを起こします。
そのため、エンジンには冷却装置が取り付けられています。
その主要なパーツがラジエーターです。
エンジン内にはラジエーター液(冷却水)の通路があり、その中をラジエーター液が流れる際にラジエーター液がエンジンの熱を奪います。
エンジンの熱を吸収して熱くなったラジエーター液は、ラジエーターで冷やされ、ポンプ内でエンジン内に戻されます。
ラジエーターは冷却ファンによる送風・走行した時の外気による風で、内部を通過するラジエーター液を冷やしています。
冷却装置の循環経路は全体的にラジエーター液で満たされており、更にラジエーターリザーバータンクに予備のラジエーター液が蓄えられています。
ラジエーター液は少しずつ蒸発するものですが、ラジエーター液が適量より不足してしまうと冷却機能が低下、オーバーヒートに繋がります。
そのため、蒸発して失った分として定期的な補充が必要となります。
今回の場合、本来は自然蒸発して消えるだけに留まるはずのラジエーター液が、本体とパイプの劣化で漏れだしています。
つまり、更に熱くなる夏の時期が到来するとフル稼働した際に即オーバーヒートに繋がりかねない訳です。
[引用元]
・ラジエーターの構造(モノタロウ)
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/rajieta_kouzou/
・ラジエーターとは?冷却水の補充や交換の方法、修理にかかる費用を解説 (三井ダイレクト)
https://www.mitsui-direct.co.jp/car/guide/mycar_guide/new/radiator/ 4
ラジエーターには冷却液を上から下へ流す『縦流れ式ラジエーター』と、冷却液を水平に流す『横流れ式ラジエーター』があります。
(写真は横流れ式の参考図です。[引用元: モノタロウ])
現在の国産車では縦流れ式が多く採用されていますが、プレオも縦流れ式です。
縦流れ式ラジエーターは、
・ラジエーターアッパータンク
・ラジエーターコア
・ラジエーターロアタンク
で構成されており、アッパータンクが冷却液の入り口です。
ラジエーターコアは、表面積を大きくするために多数のパイプ(チューブ)で繋がれています。
さらに放熱効率を高めるため、パイプには表面積を大きくするためにフィンという銀色の板が取り付けられています。
ラジエーターにはタンクに繋がれてるホースが付いています。
ラジエーターの冷却水は走行中、ウォーターポンプ(通称・ウォーポン)というパーツの働きで常に動き、ホースをつたってエンジンを冷やしています。
冷却水とエンジンを冷やす具体的な仕組みは、以下のとおり。
①ラジエーター内のチューブを通過する冷却水を走行中の風やファンで冷やす
②冷やされた冷却水がラジエーター内のロアータンクに溜まる
③ホースを通じて冷却水がエンジンのウォータージャケット(冷却水の水路)へと流れ、エンジン温度を下げる
④エンジンの熱を奪い高温になった冷却水が、ラジエーターのアッパータンクに溜まる
⑤ラジエーター内で再び冷やされる
この1~5を繰り返しによって、エンジンが高温になりすぎることを防いでいます。
5
たたたさんにエンジンオイルを交換してもらっている際、ラジエーター下部を覗かせて頂きました。
すると、ハッキリと緑色の液体が滴っているのを確認しました。
出処を辿ってみると、左上にぼやけて写っている下側のホースから漏れだしているのを発見。
上側のホースから吹き出ている跡があるのは確認していましたが、それ以上にこちらのホースは劣化していました。
6
さらにラジエーター本体を見ると、下部のカシメ部分からも漏れ跡を確認。
加えて、留めているボルトはクーラント液が被り続けたのか白化しています。
どうやらラジエーター本体側も寿命、ホースも一式寿命といった状況で、とても望ましくないのはハッキリしました。
7
そういう訳で、ディーラーに駆けつけて診てもらう事にしました。
整備工場は半導体不足・部品供給不足の関係もあってか空きがなかったので、車の仕組みに精通している正真正銘な車好きの営業さんに代わりに診てもらいましたが、予想通りの返事でした。
明らかにアウトです。
今の状況からすると、部品も入って来なければ半導体不足の関係もある上、中古車市場は軒並み相場が価格上昇している傾向もある。
RSの場合だったら、高額を掛けてでも直す価値はあります。しかし、このプレオはNAです。
うちで新車を注文する等の営業利益は別として、個人的な意見としてになりますが…
昨今の状況からしても、すぐにでも中古車でもいいので良質な個体に乗り換えるか、同じNAプレオの良個体を買って付いてるパーツを総移植するのが望ましいと思われます。
しかし、車検が秋に迫っているとはいえ、検討していく時間を設けることを考えた場合、とりあえずラジエーター及びホース等一式をリビルド品で交換して今年の夏は越し、今後を考えていくのも1つの手です。
ざっくり言うと、そのような宣告を受けました。
勿論、色々と現在の状況と今後のことについてお話をしつつ、結論として纏めるとこういう事だったよというお話です。
まぁ、流石に目の前にはもう春が訪れようとしています。
あっという間に夏です。
プレオのオドメーターは15万kmを超え、前オーナーが走った8万kmという距離をせめて現オーナーの自分も走らせてあげたい気持ちもあります。
せめて16万kmまでは走らせてあげたい。
とりあえず、リビルド品の在庫確認をしなくちゃいけないので後日連絡ということになりまして、大体3.5万位になるよと教えていただいたので、その方向で進めていきました。
社外品に替えればもっと安かっただろうに…と少し後悔してますが、水周りはケチってはいけないなと保証面も考えると妥当な結論となりました。
工賃も割増になりますし…。
それに、ディーラーでリビルド品を使って交換した整備手帳の例があまりにも少なかったのも、参考になるだろうという決め手です。
ちなみに、新品で交換すると画像のような結果となります。
ラジエーターキャップ交換抜きで、ざっと8万円です。
8
後日、ラジエーター屋さんに問い合わせたらプレオのリビルド品ラジエーターの在庫がありましたとディーラーから連絡が入り、注文確定となりました。
リビルド品ラジエーターだと本体が33,000円。
その他工賃・ホース類は据え置きです。
一式変えるのだから、折角なら純正新品に戻そうと、純正ラジエーターキャップもついでに注文。
最終的に、48,726円となりました。
あとは整備待ちです。
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