エスクードの1.4Lターボグレード、やや唐突の導入発表以来、お盆休みが入ったりして一行に近場のディーラーに試乗車が配車されず、
約30km離れたディーラーまで行ってきました。
結果、遠くまで行って試乗して大正解。
素晴らしい出来に大感激!! もともと1.6Lのエスクードは出来がよかったですが、「パワートレインが~」「エアバッグが~」というネガを全て解消しさらに良い出来に!
個人的には某クルマ雑誌の座談会的にいえば、「
★★★★★買わなきゃ損する超逸品!」でした!
■良かったところ
良い所ばかりで書き尽くせないのですが・・・
・出来の良いパワートレインとミッション
スイスポを差し置いて、
日本初導入となった1.4Lブースタージェットエンジン。従来の1.0L同様、
素晴らしい出来です。
発進時から感じられる分厚いトルク! ターボは2000回転あたりからかかるそうなので、スタートの一瞬はNA状態ですが、でも発進時にもたつきなどはありません。パワーの発生はもちろん往年のどっかんターボではなく、純然たるダウンサイジングターボのそれ。
しごくジェントルです。印象としては、VWの1.2Lターボをよりパワー発生方向に振った感じ。世間ではあまり騒がれませんが、このエンジン、「傑作」といっては言い過ぎでしょうか。
なので、
ドライブフィールは無茶苦茶楽しいです。・・・が、ついついアクセルを踏み込みがちで、燃費は悪化する方向しそうです(^_^;
・出来の良い足回り
1.6L版に準じた、
しなやかかつ懐の深い足回りは健在でした。
路面の凹凸をあっという間に吸収して不快なショックをいつまでも伝えてきません。それでいてしっかりとボディを支える強さもあります。
印象としては先代スイスポのモンローのショックを思い出しました。
(クルマとしてのインフォメーションはありますが、無粋に揺すられることはない、という感じかな)。最近の足回りは特にコストダウンを感じさせる国内外の新型車にあって、このエスクード、久々に
骨太感を残した良い足回りと思います。
もちろん、先代までの強力な悪路走破性はフォローしていませんが、普通乗用車として非常に上質な印象です。
・出来の良い(3回目(^^;ハンドリング
こちらも1.6L版に準じた感触。パワステは軽過ぎず、適度な重さ。そして路面のインフォメーションをきちんと伝える優秀さ。これぞ真っ当なパワステです。
・出来の良い(そればっか)シート
1.6L版も基本的には形状の良いシートでしたが、今回のシート表皮の見直しは吉と出て、腰部をさらにきちんと支えてくれ、益々理想的に。
後席は平板ですが、座面・シートバックとも角度・サイズが適正で、長距離ドライブも疲れなさそうです。Cピラーが近いですが、頭上にも余裕があり特に違和感はありませんでした。
・見切りの良い視界
試乗車は白だったせいか、
ボンネットがしっかり見えるのに気付きました。
ボディ形状も相まって、見切りが良い印象です。運転が苦手な方にも視点の高さとともに、安心感に寄与するのではないでしょうか。
・必要十分なパッケージング
着座してシートとドアの空間の広さが印象的。
大人4人(たまに5人)が乗って、長距離を快適に移動するための必要十分な空間として説得力が感じられます。
・広大なラゲッヂ
このサイズのクルマとしては広大な荷室。床下スペースも高さ、面積とも頑張って確保されていると思いました。床下のさらに下にはパンク修理キットと若干のスペースが。三角板を格納できるスペースがあるのは嬉しいです。
・高い安全装備
6エアバッグを装備されたことで、安全性の問題はようやく及第点に。
(できればスイフトのように後席中央のシートベルトがシートから出るタイプになってくれると尚良いのですが、そこまでは望みますまい(^^))
ミリ波レーダーによる自動ブレーキシステムは今となっては「時代遅れ」ではありますが、信頼性が高いシステムであり、ACCも装備されているので個人的には問題ありません。
#歩行者・自転車への配慮は最新のシステムでもドライバーが不要となるものではないですし。
■残念なところ
いろいろ考えても、「このポイントによって購入対象になりえない」という致命的なネガは正直、特にありません。その上で重箱の隅を突くと、
・フットレストにもステンレスプレートは欲しかったかな(^^;
・内外装の加飾は1.6L版の方が良いかも(^^;
・停止からの加速でアクセルワークに若干過敏に反応する場合がある
くらいでしょうか。(好みの範疇かもしれません。)
内装は正直かなりプラスチッキーですが、エスクードの気軽にガシガシ道具として扱う、というキャラにむしろ合っていると思いました。
あと、サイドシルが国産車にしては分厚く、乗る時はまだ良いのですが、降りる時に、(最低地上高の割には)
シートと地面の距離が遠く、お年寄りなどは苦労するかもしれません。このあたり、欧州車的な感触ですね。まぁSUVとしては良好ではあるのですが・・・。
■これは欲しい!
燃費偏重に加えて、車離れの増加から、どんどん「残念な」クルマが多くなっている国産車にあって、このエスクードは
突然変異的に登場した稀有な一台と思います。
個人的にもこれほど欲しい条件を全て満たしている国産車も本当に久しぶり! 正直これは
心底欲しいです!!
ただスプラッシュに乗ると、今はこれで良いな、と満足してしまう自分が(^^) いや、これまで多くのクルマが、試乗後にスプをドライブするとスプに負けていたのに比べると、スプと同格と感じる出来のエスクード、それだけでも素晴らしいのですが・・・なので、
いつかはエスクード1.4Lターボに乗りたい!と思いながらの帰宅となりました。
■このヒトから買いたい!
そして
今回の試乗でもう1つの収穫が。
今回、普段行かない遠くのディーラーに行ったわけですが、大規模販売店のいち店舗、ではなく、個人で経営されている独立店のようです。
店構えは正直ちょっとボロかった(失礼)ですが、対応された店長さんが滅茶苦茶「
ユーザー本位の優秀な営業マン」と感じるヒトでした!!
スズキのクルマに絶対の自信をもっていて、なので、今回のエスクードもCピラーの車内への張り出しなど、ネガなポイントも包み隠さず説明。
そして、概算を知りたくて見積もりをとったら、
いきなり驚きの値引き込みの見積書を提示。
「薄利多売をモットーとしてるので」とのことですが、馴染みの客でもない自分に、新車の見積もりでは初めての体験でした。
オマケにこの店長さん、もともとオートバックスなどのカー用品店で10年以上働いていた、とのことで、「ナビなど社外品を購入・持込されてもOK」とのこと。
「ディーラーオプションは3年保障がついて値引きもできるので、そこは
お客様にメリットがある方を選択してもらって構わない」と。
そうはいっても
用品の設置工賃もかなりお安くしているようです。
などなど、押し付けがましいところはなく、商品への熱意、お客様本位を
熱心に語り、すっかり魅了されて「
このヒトから買いたい。このお店にお世話になりたい」と思いました。すぐには購入はできませんが、いずれ、また、と思いつつ、店を後にしました。
こういう出会いがあるのも、試乗の楽しみですね(^_^)
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試乗 | クルマ
Posted at
2017/08/22 23:13:49