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2020年07月13日

F1雑感

F1雑感  昨日は久しぶりにF1をDAZNで観戦した。
自他ともに認める70~80年代のF1オタクの私であっても、現代のF1も毎年ちゃんと観ている。理由は簡単、やっぱりF1は面白いからだ。
 開幕戦は見逃したので、自分にとって今シーズン初のF1だった。

まず結論から言えば、今年もあまり去年と変わらないだろうということだ。

「蓋を開ければメルセデス。終わってみればハミルトン」といったところか。

 これまでならメルセデスVSフェラーリという図式があり、そこにレッドブルホンダがどこまで喰らいつくか・・・というのがひとつのポイントだった。
しかしフェラーリはよほどのことがない限り、
今シーズンはタイトルはおろか優勝も難しいように見える。
ワンラップのスピードも、レースペースも、中団が精一杯だった。

 昨日のF1を観て、ちょっと思い出したことがある。

F1、1979年である。
TOP画像はその79年オランダGPのスタート。
このシーズンのことは以前にも書いたことがあるけれど、
私は密かに革命的なシーズンだと思っている。

 この年、グリッドに並んだすべてのマシンがウイングカーだった。
それまでのフラットなシャーシ下面のフラットボトムから、
ウイングのような形状のカーブドボトムになり、
さらにその下面を流れる空気が外に出ないように
スライディング式のサイドスカートを装着することが常識となった。

 前年の78年にロータスが採用したこのグランドエフェクトは
すべてのチームが使うようになり、
「シャーシ下面の空気に着目する」という点では今現在も続いている。
そういう意味で「革命的なシーズン」だと考える。

 さて、その「全車がウイングカー」になって、
どういう現象が発生したかというと、
スターティンググリッドがマシンごとに並ぶ、というものだった。
早い話、ドライバーの技量ではなくマシンの優劣で順位が決まる。
F1はドライバーズ選手権なので、それはいささか都合が悪い。
もちろん昔だってマシンの優劣で勝敗が決まるというのは、
特に珍しいことではなかった。
しかし、79年は目に見えてマシンの順位が
そのままリザルトに反映されているかのようだった。

 昨日のF1では同じチームでテールトゥノーズが繰り広げられた。
ドライバーとしては意地と意地のぶつけ合いだ。
ルノー、レーシングポイント、マクラーレン等々・・・
同じカラーリングのマシンが火花を散らすバトルだった。
結果はメルセデスの1‐2フィニッシュ。
そのあとにレッドブルが続いた。
昨日のレースのリザルトは、恐らく今シーズンのコンストラクターズランキングそのものだろう。

 メルセデスの強さは頭ひとつどころか、二つも三つも抜け出している。
もっとも優れたドライバーと、もっとも優れたマシンと、
もっとも優れたチームで戦っているのだから、
負けるほうが不思議なくらいだ。
ただ、長いF1の歴史の中で、ひとつのチームがこれほどまでに強く、
そしてその強さを続けていることはなかった。
勝てば必ずその最大の武器を奪われるのがこの世界。
16戦15勝をやったホンダがその典型だ。

 ところが今、メルセデスは武器を奪われることなく、
ますますその強さをより確固たるものにしている。
この先、新しいレギュレーションで何かが変わるのか・・・・。

 冒頭の79年はマシンの性能で結果が決まると言われた、
あまり評判のよいシーズンではなかった。
加えてウイングカーという常軌を逸したマシンのおかげで
安全面でも議論が起きていた。
しかし、みな同じようなフォルムになり(それでも今よりはバレエティーに富んでいるが)同じようなマシンとは言われたけれど、
どのチームもウイングカーに関しては手探りの状態だったという。
エンジンもいくつかあり、アルファロメオは60度V12、
フェラーリは180度V12、ルノーはV6ターボ、
そしてその他はコスワースDFV(V8)というものだった。
タイヤはフェラーリとルノーがミシュランを使い、
他はグッドイヤーだったがタイトルはフェラーリが獲得した。

 今にして思えば、すべては手探りで未完成な時代だった。
前年は圧倒的な強さでタイトルを獲ったロータスは
ついに1勝もできないままシーズンを終え、
万年中団グループだったリジェがマトラV12からコスワースDFVにスイッチし、
開幕2連勝を飾り周囲を驚かせた。
フランスGPではルノーが史上初のターボエンジンでの勝利を記録した。
さらにシーズン後半になると、
弱小チームの代名詞だったウイリアムズが大躍進した。
ドライバーにも動きがあった。
マシンの性能で勝敗が決まることに意欲を失ったジェームズ ハントが引退し、
シーズンの終盤にはラウダも「辞める。引退だ。」と言い残しサーキットを去った。(82年に復帰)
そして前述のとおり、タイトルはフェラーリが獲得したが、
「180度V12はもっともウイングカーに不向き」という下馬評を覆してのものだった。
 マシンの性能で順位が決まると揶揄されながらも、
そんな波乱に富んだシーズンでもあった。

 今年はそんな波乱はあるのだろうか。
昔と比べてF1が面白くないと言うつもりはない。
やっぱり予選の結果は気になるし、レッドシグナルが点灯するとワクワクする。
ただ、私が熱心に観た時代に比べて格段に技術が進歩した今、
手探りや未完成から生まれるドラマは期待できない。
メルセデスが圧倒的な強さを「続けている」ことがそれを語っている。

 とはいえ、次はどんなレースになるのか、やっぱり気にしてしまう。
どうか眠くても最後まで観ずにはいられない・・・
そんなレースになってほしいものだ。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2020/07/13 22:12:30

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この記事へのコメント

2020年7月14日 1:27
十勝クラブマン第1コーナー、こういう構図撮ってみたいっす!(2年前に確認した時、雑草が密林並みに半端なく伸びていて現状無理そうです)
コメントへの返答
2020年7月14日 19:35
なるほど!aoy@maさんの撮ってみたい構図はこんな感じですか!雑草密林なんですが、ジュニアコースではけっこうキレイに刈り取られてましたよ。
これは0541MEETINGの前に一度「下見」しなきゃ!
8月10日なんていかがでしょう~!?
2020年7月14日 9:49
私は佐藤琢磨時代から見始めたので,昔のレース状況は勉強になります。
この永年続きそうなメルセデス1強が終わるのは,メルセデスが勝つことに飽きてワークス撤退しかなさそうな気がしています。
コメントへの返答
2020年7月14日 19:40
いや~F1通のtsukaponさんから「勉強になります」なんて言われたら舞い上がっちゃいますよ(^^)ありがとうございます。
歴史を遡ると「一人勝ち」を許さないのがヨーロッパのレース文化のはずなのですが、なぜかメルセデス1強だけは許され続けています。思うにもうレギュレーションを弄るのも手詰まりで、メルセデスだけが不利になるような方法がないのでしょうね。>ワークス撤退・・・有り得ると思いますね。

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