早いもので、もう2012シーズンも最終戦となってしまった。
NEW HOKKAIDO GT SERIES FINAL
今回は珍しく三連休の中日の開催。
家内の希望もあり、前日から中札内のコテージに宿泊することに。
家内が見つけた中札内休暇村のフェーリエンドルフ。

ここが思いのほか素晴らしいところで、初秋の北海道らしい天気もあって
明日のレースのことなど忘れてしまうほどリラックスできた。
朝の散歩ではエゾリスや見たこともない野鳥に出会うなど
今さらながら北海道を満喫。

コテージから歩いてすぐのところに広大な畑があった。
すっかりくつろいだ上に、ここからTSスピードウェイまでは30分足らず。
いつもと違って余裕を持って現地入り。
しかしいつもと違うのはそれだけではなかった。
総勢82台のエントリーは実に久々の「大盛況」。
さらにDTCCも併催されるから、パドックもいつもと違う賑わいだ。
【フリー走行1本目&2本目】
まず今回は「クルマがちゃんと走るか」「自分自身が大丈夫か」の2点が課題だ。
8月のHGTS第4戦で派手にコースアウトし、
さらに先月のE&W Cupではミスからホイールを破損している。
そして先日のエンジン不動騒動。
つまりクルマも人間も『要再チェック』なのだ。
ただ、それでもいつもより緊張している。
こんなに緊張しているのはいつ以来だろうか。
その原因はよく考えても分からない。
とにかく緊張している。
いつもなら昼頃に何か口にするのだが、今回は何も食べる気にならない。
そんな中で迎えたフリー走行。
まずは慎重に押さえ気味のペースで走る。
クルマは問題なさそう。
ホイール破損で他の駆動系に異常があるのではと心配したが大丈夫。
それでは、と徐々にペースを上げるが
今度はなかなかクリアが取れない。
それもそのはず、今回はA~Cの三つのグループに分かれているが
各グループ30台前後も走る。
ラップタイムに差があるのだから、まるまる一周クリアというチャンスは滅多にない。
結局フリー走行は1本目も2本目も似たようなタイム。
2本目に出したベストの1.2秒落ちが精一杯。
クルマは問題ないのだが、どうも自分自身に問題があるようだ。

今回EUROクラスも盛り上がった。
Garage宮の森からは2台のE30M3がエントリー。
かるがもんさんたちのロータス勢と合わせて独、伊、英が揃った。
来年も期待できそうだ。
【予選レース】
とはいえレースをしに来ているのだから、やはりなんとかしたいところ。
予選レースはローリングスタートなので大きな混乱もなく1コーナーをクリア。
凄まじい加速で数台をブチ抜いたE46M3に出られた以外は変動なし。
すぐ前を走るのはガレージシンシアのO社長駆るロードスターターボ。
経験豊富なO社長の走りを間近で観るチャンスだ。
ところが2周目のストレートではこちらのほうが前に出てしまい、
今度は観られる側になってしまった。
そうなったら恥ずかしいマネはできない。
前にヒデポンさんのDCインテグラ、後ろにO社長のロードスターでバトルに。
ミラーを見ると各コーナーでO社長が「スキあらば・・・」と狙っているのが分かる。
こっちはもうイッパイイッパイ。
ひたすらミスだけはしないように走る。
最終ラップの8コーナー。
ミラーにはロードスターが大写し。
「来る!」
インは一台分・・・と思ってミラーをもう一度見るとロードスターの挙動がおかしい。
「仕掛けようと思って頑張り過ぎちゃったよ」
レース後、お礼に行ったときのO社長のコメントである。
上手い人のプレッシャーが4周も続いたのは疲れたが、やはり勉強になった。
タイムはパッとしないものだったが、内容は悪くない。
【決勝レース】
決勝になっても朝からの緊張感は消えることはなかった。
グリッドに付くと後ろにいるはずのO社長のロードスターがいない。
何かしらのトラブルがあったようだ。
そうなるともうこのレースは完走優先、安全第一である。
途中6コーナーにオイルがあることに気付きペースダウン。
6コーナーといえば、第4戦でコースアウトしてしまったコーナー。
余計に慎重になる。
もうこうなるとタイムも順位も二の次。
ひたすらフィニッシュを目指すのみ。
タイムも順位も今シーズン最低で終了。
終わったら急に腹が減った。
緊張から解放されたようだ。
そして、終わってみてようやくその緊張の原因が分かった。
自分は不安だったのだと思う。
クルマに対しても、自分自身に対しても。
強がるわけでもなんでもなく、私はレース前に緊張するほうではない。
それがここまで緊張したのは
ここ最近の「ミス連発」と「クルマの不調」が完治したのか確信が持てなかったからだ。
しかし無事に終えることができた。
自分自身は最後までピリッとしなかったが、
クルマのほうは終始好調だった。
もう不安はない。
これが本当にシーズン最後の走りだったら
来シーズンに向けてちょっとしたモヤモヤを残すところだが、
翌日のEuro&World Cupも走ることにしたので、もう一度走ることができる。
というわけで、なんともホロ苦の最終戦だったが
ここ最近の「悪い流れ」は断ち切ることができた気がした。
終了後、good-eyeさん、どぅーさん、MASUさんご家族、M3のHIYAMAさんと温泉宿に宿泊。
楽しい時間を過ごし、バイキングでたらふく食べて早々に就寝。
年に一度くらいはこういう贅沢もいいものだ。