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2013年09月04日

牛奮う秋

牛奮う秋 秋雨前線が通過した山陰沖の隠岐の島では気温がぐっと下がってすっかり秋めいた風が吹く9月1日、台風15号の置き土産のおかげで残念ながら「天高く-」とはいかなかったものの、空模様は小雨がぱらつく程度で持ちこたえ、今年の八朔牛突き大会も無事に奉納の運びとなった。

「八朔」というのは八番目の朔日、すなわち旧暦の8月1日に行われた祭事で、「八月一日」と書いて「ほづみ(穂積み)」と読むように、収穫されたばかりの稲を神社に納める慣わしだ。
隠岐の島では牛同士を戦わせる闘牛「牛突き」を壇鏡(だんぎょう)神社に奉納することになっている。
グレゴリウス暦ではおおよそ9月1日に相当することから、近代では毎年9月1日に牛突き大会が行われるようになった。

隠岐の牛突きは伝統的な年間行事として何回か行われているし、近ごろは隠岐国分寺そばの「モーモードーム」に行けば毎日でも観戦できるようだ。
だが、八朔で行われる牛突きはそれらとは別格の真剣勝負。
他の牛突き行事は八朔のための練習試合と言っても過言ではないだろう。
かつては負けた牛は食肉にされてしまい、牛主の家のじーさまばーさまが闘牛場でおいおいと泣き崩れる姿は珍しくなかったとか。
現代では突き牛を育てる家が少なくなって突き牛自体が希少な存在となり、突き牛ほどに手間暇(コスト)をかけた肉には需要が少ないこともあって、食肉にされることは無くなったと言うが、それでも、牛というのは一度負けると負けた相手には闘志を見せなくなってしまい、牛の世界のランキングで格落ちとなってしまう。
肉にされなくなったとはいえども、負けるわけにはいかないのだ。

うちの家系はルーツが隠岐にあり、親類筋は隠岐にもいる。
親類の1人は先日、朝の連ドラかなにかで見かけた気がするな。
今でも父の従姉妹の家には牛小屋が残っていて、曾祖父が存命の頃は数頭の牛が飼われていた。
盆や正月に遊びに行った折には、何度か牛突きに連れて行ってもらったことがあったのだが、八朔だけはなかなか機会がなかったのだ。
今年は9月1日が日曜日に当たったし、月曜まで休みを取るぐらいは仕事に余裕がある。
父はまだ隠岐で働いていて戸建ての職員宿舎に1人で暮らしているから、親戚への気遣いさえなく宿泊代を浮かせられる。
せっかくのこの機会を活かして隠岐まで渡ってくることにした。
台風15号が接近しつつあるなか山陰沖が直撃コースとなる可能性が十分にあって、隠岐に渡ることすら危ういのではないかと、気が気ではなかった。
大会前後は土砂降りになったりしたものの、幸いにも大会中はときおり薄日が射すこともあるほどにまで回復して、むしろ野外のイベントにはカンカン照りより良いコンディションだったように思う。

母の作った弁当を手に、父と佐山の牛突き場に入ったのは12時ちょうど頃。
牛を上げる(土俵に出す)家の顔見知りに取組表をもらって、柵のすぐそば最前列に陣取った。
雨で地面は湿っているが、水はけの良い土と刈ったばかりの夏草のおかげで足元が泥まみれになることはなく、ビニールシートさえ敷けば地べたにあぐらをかいて座っていられる。
酒を持ってこなかったのが悔やまれるな。
わたしは「隠岐誉」の大吟醸が好みだが、父は「高正宗」の佳撰を勧める。
この際だからどっちでもいい。

ほらっ、そこで土俵の清めに撒いてるタカマサ、ちっとだけオラに分けてくれ。ほんの5合でいいからさあ。

その1
その2
その3

いやー、どの取組も良い試合だった。
また機会があったら見に来よう。


帰りの船は、初めて高速船に乗ってみた。

隠岐汽船の歴史の中では2代目の水中翼船となる「レインボー2」。
今年の11月で引退するらしい。
後継としてやってくるのは川重製のジェットフォイルとのことなので、わたしにとって隠岐航路で双胴型の水中翼船に乗れるのはこれが最後のチャンスだ。
先代の「レインボー」がデビューした当時、親戚のばーさま連中には乗り心地が悪いと酷評されていたのであまり期待していなかった。
この日の気象庁発表による波高予報は2.5mぐらい。
しかし思っていたほど揺れないもので、新幹線と同じぐらいと言ってもいいぐらいの感覚だ。
一度だけ波間に落ちてバシンと叩きつけられるような揺れがあった程度だった。
ただ、座席がリクライニングしないのが残念。
それに、ばーさま連中にしてみりゃ、座席ではなくカーペット敷きの和室に円座を組んで、足を延ばしたりごろ寝したりできるフェリーの方が快適なんだろう。
艇走航行と翼走航行の切り替わりもショックを感じることもなく、次第に視線が高くなったり低くなったりするだけで、ほとんど解らなかった。

境港からは境線のキハ40「猫娘号」に乗って米子まで。

手前に見える銅像は、向井理と松下奈緒…じゃなくて、水木しげる夫妻。
久しぶりのキハだったなあ。
札幌に住んでいるころに新川駅から乗った札沼線以来になるのかな。
考えてみれば、境線にまともに乗ったのは初めてかもしれないな。
わずか18km弱の路線に16駅。
各駅停車で約45分。
乗り応えのある路線であった。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2013/09/04 23:49:13

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この記事へのコメント

2013年9月7日 23:15
闘牛はかなりの迫力でしょう!軽自動車くらいの重さの巨体がぶつかり合うんですもんねぇ~
八朔牛突き大会は作物の収穫を祝うお祭りなのですよね?私の生まれ故郷、岡山県西部では10月の秋祭りで備中神楽が行われます。今年は久しぶりに、日本神話に思いを馳せて一夜を過ごすのもいいかなぁ、なんて思いました。
コメントへの返答
2013年9月9日 18:56
子供の頃に連れて行ってもらったときよりも迫力を感じましたよ。
岡山にも神楽があるんですか。
島根だと県西部の石見地方に石見神楽というのがあります。
神楽はきちんと見たことがないから、一度見に行ってみたいですねえ。
2013年9月12日 8:51
いやぁ~いい写真が見れました。ありがとうございます。
闘牛なんてなかなか機会が無いですねぇ。
隠岐も行ったことが無いです。
うちも10月20日の祭りで、神楽(時間の都合で短縮しますが)もあります。
歌手も来ます。(牧村三枝子さんの予定)
カ○ンラ○ダーも来るかも?

秋ですねぇ~~
コメントへの返答
2013年9月12日 13:18
おそれいります。
子どもの頃は肉牛農家が多い地域ならどこでも行われるのだと思っていたものですが、大人になってから見る機会はほとんどないことに気がつきましたよ。
石見神楽も備中神楽も出雲流神楽の一種だと言われていますが、天然うなぎさんの地域だと出雲流の源流に近いんでしょうかねえ。

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