35年目の自己満足は何をしようか。
コンデンサの掃除とフィンの曲がり修正、良質なコンプレッサオイル注入、配管の断熱や各部のスポンジ目張りはすでに実施済である。
ということで,エアコンシステムのチェックを兼ねて、エアコンの動作と効き具合を(定量的に?)観察してみることにした。
まずは,サーモスタット交換と冷却系の実験と考察の際に購入した温度計(↓これ)を,
下記の4ヶ所に簡易的に設置し,運転中でも温度モニターできるようにし,いろいろな条件での温度や動きを観察してみた。
温度a. ドアミラー下(外気温度)
温度b. ブロアファン下流(エアコン吸入空気温度)
温度c. エバポレータ下流(冷却後の空気温度)
温度d. センタエアベント内(吹き出し口空気温度)
各温度計の数値は,天候,エアコン設定,コンプレッサのON/OFF,エンジン回転数,走行速度などによって(思っていた以上に)敏感に変化した。
エアコンシステムの動きや風や熱の流れなどを想像しながら各温度の動きを見ていると,それらの動きが納得できる気がした。
特徴的なところでは下記。
・温度aは走行時は外気温だが,停車すると車体下からのエンジンルームの熱の影響で3~5℃上昇することがある。
・炎天下ソーク後の温度b,c,dは50℃近くなる。
・内気循環モードでは温度bはほぼ室内温,外気導入モードでは車両走行時でも温度a(外気温)より2℃程度高い。停車するとボンネットやエンジンルームの熱の影響でさらに2~3℃上昇。
・コンプレサーがONすると温度cは速やかに下がり始める。OFFすると温度bを目指して上昇。変化速度は比較的早い。
・温度cは温度bに対してブロアHiだと10~15℃程度,ブロアLoでも15~20℃までしか下がらない。
(外気が30℃近い時には風量Maxでは冷風温度は20℃弱にしかならない。)
・ECOモードでは12.5℃付近でエバポカット制御が作動。
(温度c=11.0~13.5℃付近で制御される)
・ACモードでは4.5℃付近でエバポカット制御が作動。
(温度c=3.8~6℃付近で制御される)
・アイドリング(800rpm)からエンジン回転を1500rpmまで上げるだけで温度cは3℃程度低下する。
(エンジン回転が上がるとコンプレッサの能力がアップしてよく冷える)
・1500rpmから2000rpmに上げると,温度cはさらに1℃程度下がる。
(Ne=1500rpmではまだエアコン能力のMaxではない?)
・コンデンサファンがLoで回っているときに強制的に(高圧スイッチコネクタを抜く)Hiで回すと,温度cはさらに1~2℃低下。
・時速60km/h(Ne=1500rpm)での走行時やコンデンサに水をかけた時の方が,コンデンサファンHi駆動時よりも温度cは低下した。
・温度dは,吹出口AUTO MaxCoolでは温度cとほぼ同じor1℃程度高い。
(MaxCoolでは温度調整用ダンパーフラップはヒーター側への空気を遮断できている。)
・同じ外気温でも日射があるだけで温度d(吹出し風温度)は上昇。室内温や体感温度はさらに上昇し,エアコンの効きの悪さを痛感する。
上記以外にもいろいろと確認ができ,興味深い動きもみられた。
結論としては,「エアコンシステムとしては正常に働いているが,絶対能力が今どきの猛暑や黒い車ということに対して不足,特にコンデンサ冷却能力が不足している」と思われる。
また,自己満足チューンアップのためのヒントがいくつか得られた。
ということで,次は,冷房能力不足がエアコンガスの過少・過多が原因ではないかの確認と,各種運転条件でガス圧がどのような変化するのかを観察するため,マニホールドゲージを接続して見てみることにした。
なお,いろいろ観察する中で下記不具合が見つかったので,タイミングを見てDIY修理をしたいと思う。
1.吹出口AUTO,MAXcoolでは吹出口はFaceに正しく切り替わっているのに,マニュアル吹出口Faceボタンを押すと,LEDはFaceでも吹出口はBi-Levelに切り替わる。
(Faceボタンのスイッチ不良?,オートACアンプにつながる配線が不良?)
2.吹出口Faceでもデフォッガ吹出口から漏れ出る冷気が多く,フロントガラス外側に露付き発生。
(切換ダンパの空気漏れを防ぐためのスポンジが経年劣化で機能していない。ただ,修理にはダッシュボードも外す必要が・・・。)
3.エアミックスコントロールサーボ内の摺動抵抗の一部に接触不良あり?
(特定の温度調整域で温度調整フラップを動かしているモータがカタカタとハンチング動作)
(その3へつづく)
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2023/07/22 08:10:18