ある日のこと、僕はなにげなくなじみのお店の窓をのぞいてみた。
いつものことながら、沢山のすてきな娘(コ)たちがいる。
しかし、そのなかでも一際輝いてみえる白いドレスを着た娘がいた。
僕の目はその娘に釘付けになっってしまった。
次の日も、その次の日も窓からその娘を見ていた。
そして彼女が僕に微笑みかけているような気がしてきた。
僕は思い切って店に入り、話しかけてみることにした。
「こんにちは」
ちょっと遠慮がちに話しかけてみると彼女も、
「こんにちは」
微笑みながらも少しよそよそしく、警戒したような感じで答えた。
「君、素敵だね、すごく若々しいし・・・。」
「ありがとう、がんばってエステしているから・・・、でも最近ちょっと
運動不足で体力にあまり自身はないんだけど・・・。
ところであなた、私みたいなオバサンに興味あるの?私の歳、
知っているんでしょ、新しいパートナーを探しにきたの?」
彼女はやはり自分の歳を気にしているらしい。
「いや、確かに君は素敵だ、でも新しいパートナーにするには高嶺の花
って感じだし・・・、それにもしパートナーに出来ても、君が欲しがる
物をちゃんと与え続けられる財力は僕にはないよ・・・、残念だけど。
それに・・・、僕には今・・・、大切な娘がいるし・・・。」
「高嶺の花?そうかしら、そうでも無いような気もするけれど・・・。
あそこの赤い服を着た娘があなたのパートナーでしょ。
元気そうではあるけれど、帽子はボロボロだし服も傷んでいてかわいそう。
彼女も最近色々なものを欲しがるんじゃないの?」
「・・・・。」
僕は気になっていることを言われて何も答えられなかった。
「私はもう欲しい物はほとんど持っているし・・・、もちろんあなたの大好きな
ウェーバーも・・・。」
「好きなんでしょ。」(微笑)
「・・・・。」
彼女はすべて僕の心の中をお見通しのようだ。
「それに、私をパートナーにしてくれるのなら、これから先必要なものもすべて
準備してから行くつもり、帽子や椅子はこのままでも新品同様だし、あなたがあの
赤い彼女に買ってあげた物も同じように準備して、お手入れしてあげたことなど
なんかも同じように済ませてから行くわ。もちろん新しい靴も履いて行くし。」
「そこまで言われると、かなりその気になってくる・・・。」
「あなた、やっぱり私の歳を気にしているの?」
「気にならないと言えばウソになる。」
「でも、あなたの赤い彼女もけっこうな歳なのに元気なんでしょ、私だって平気よ。」
彼女は歳を気にしながらも、自信は持っているようだ。
「毎日毎日、暑い日も、雨の日も働くんだよ、雪の日にも連れ出すかもわからない・・・。」
僕は少し意地悪そうに答えてみた。
「大切にして、毎日私の相手をしてくれるのなら多分大丈夫だと思うわ。」
彼女は少し甘えるような感じで答えた。
「僕もそんな気がしてきた。」
僕はおもわず微笑みながら答えてしまった。
「でもね・・・。」
彼女は少し暗い表情で話しはじめた。
「でもなに?」
「私には秘密があるの、それを話しておかないと・・・。」
「かまわなければ話して・・・。」
「実は私・・・(コソコソ)」
「やっぱりそうだったんだね、最初に会った時からうすうす気づいてはいたんだ。」
「あら、そうだったの、恥ずかしい・・・。で、そのことが気にならないの?」
「いや、今のところわからないけれど、だからダメと決め付けるつもりはないよ。」
「そう、嬉しいわ、あなた、私のことについても詳しそうだし、うまくやって行けそうな気がするわ。」
「・・・、いずれにしても、今結論は出せないな、少し返事を待ってくれないか?」
「そう、わかったわ、よいお返事待ってるわね。」
以上妄想。
そして数日後、
電話で、
「もしもし、こんにちは、fetta1.8ですけれど・・・。」
「あ、まいど、このあいだはおおきにすんません。」
「あの白いスパイダーですけれど・・・、一応・・・、
嫁の
お許しも出ましたので乗り換える方向でお願いします。」
「ありがとうございます。」
「では近いうちにまた行きます。」
今日・・・。

決めてきました。
もう後戻りできない。
年式はかなり後戻りしましたが・・・。(苦笑)
Posted at 2008/06/03 20:59:44 | |
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