ひっそりとしたニュース報道だったので御存知無い方も多いかもしれませんが、三菱航空機は6月15日、
新体制と役員人事を正式発表したようです。
新型コロナウイルス肺炎の影響もあるのでしょうが、海外の3拠点は1カ所に集約し、社員数も段階的に現在の約半数となる700人程度に削減するそうです。既に5月には前年度の開発費を半分に縮小する事も発表されていたのですね。気付きませんでした。
ただでさえM90の納期が1年以上遅れているのに新型コロナウイルス肺炎の影響でさらに延期されるのは間違いないでしょう。それに加えて拠点や開発費の半減ですと、計画そのものが立ちゆかない心配がありますね。
現に、当初は70席クラス機「SpaceJet M100」をM90を基に開発する計画だったが、現在はM100の検討作業は見合わせており、M90の採算がとれるかどうかも怪しい感じです。
新型コロナウイルス肺炎の影響で航空業界の受注も激減する可能性があり、そうした状況で新規参入はかなり難しいでしょうし、仮に出来たとしても、納入したあと20年はメンテナンス義務があるらしく、赤字の垂れ流しになってしまうかもしれません。
そう考えると計画そのものを終了させる方が得策とも思えます。最近話題のイージスアショアの廃止についても「向こう10年の開発で2000億円の出費になる事が判明したので中止の判断になった」というのは賢明な判断だと思います。愚にも付かないアベノマスクに460億円出費(最近は260億円になってますが)したり、使途を決めないまま10兆円の特別予算を計上するくらいですから2000億円と言えども捻出出来るのでしょうが(爆)、国防計画に10年の穴を開けるのを危惧したのは現実的ですね。
開発されている方々にとっては中止は非常に残念かもしれないですしここまできたら是非継続したい気持ちも多いに分かりますが、大局的に考えると計画中止の大英断(というか真っ当な判断)を下さないと三菱の屋台骨を揺るがすかもしれません。
三菱スペースジェットの開発継続が三菱航空機の航空機の首を絞めないよう祈るばかりですが、次のニュースは「三菱が航空機部門から撤退」だったりして(爆)。
Posted at 2020/06/17 12:29:50 | |
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