フネをジオラマベースへ設置する前に、少なくとも舷側部分のウェザリングは済ませておく必要があります。これまでのウェザリングはタミヤの墨入れ塗料を主に使ってきましたが、有機溶剤臭が気になることもあって他の材料も試すことにしました。
手元にあったのは100円アクリル絵の具、Mrホビーのウェザリングライナー、タミヤのスミ入れ塗料、Mr.ホビーの水性ウェザリングカラーの4つです。

これらを遥か昔に作った駆逐艦涼月の舷側で試してみました。

アクリル絵の具は茶色を使うと錆びの感じが出せそうです。無論、絵の具には有機溶剤は含まれておらず、拭き取りに水が使えるので人体には安全。ただ、最近は100均で売ってないんですよね…。
次のウェザリングライナーですが、これはクレヨンのように直接擦り付けるか、カッターなどで削り出してキットへ振りかけ、溶剤で塗料の乗り方を調整するという手順となります。うーん、溶剤か…しかもちょっと面倒…。イマイチ使い勝手がよく分からず、うまく出来ませんでしたorz
タミヤスミ入れ塗料はこれまでも使っていたので、安定の力を発揮しますが、やはり有機溶剤臭は気になります…。
最後に水性ウェザリングカラー。これは数十年前に買ったものを引き出しの奥から引っ張り出したのですが、肝心の錆び色は溶剤が揮発して中身が固形化していました…。水性なのは有り難いのですが残念です。
同時に考える必要があるのは、「どこをどの程度汚すか」。
ウェザリングの程度はモデラ―によってまちまちなので、自分がどうするか考えていく必要があります。
そこで考えたのは、艦船のうち特に日本海軍は普段から清掃を小まめに行う慣習であったこと。つまりあまり派手な汚しは現実的ではありません。
また先日読んだこの書籍には第一次ソロモン海戦前後の艦内の様子が日記形式で生々しく記載されています。

当時の鳥海はガダルカナルからほど近いラバウルに停泊していました。前線に近いこともあって常に緊張感が漲っている様を想像していましたが、実際には割とのんびりした雰囲気で、日々を機器の手入れや操作訓練で過ごしたり、艦内の清掃を行ったり、陸に上がって休息したりなどが描かれていました。
ということだと、やはりあまり派手な汚しは現実感がないように思われます。戦前撮影ではありますが、鳥海のアップの写真もきれいなものです。
さてその上でどこをどう汚すか。
日常的に手入れをしやすい甲板上の構造物や機器は普段からきれいにしていると思われるので、汚しは最小限とします。墨入れ用ブラックを使いますが主張が強めなので、陰影を浮かび上がらせる程度の軽めの処理を目指すことにします。
舷側については戦時中の実艦写真を見ると軍艦色が一様でなく、ところどころで変色している様子が見られますが、よくある艦船模型のようにホースパイプや舷窓から錆び色が下に向かって流れているような写真はほとんど見た記憶がありません。とはいえ「模型としてのリアルさ」という側面も無視できないので、軍艦色に若干の濃淡をつけつつ、錆び色をうっすらと施すことにします。
いよいよ実行。
まずは艦首の錨鎖甲板を手掛けます。スミ入れ塗料を付けてから専用うすめ液で余計な塗料を拭き取ります。

うーん、やりすぎかな…
再度うすめ液で拭き取り。それでもやりすぎ感があったので、その上から舞鶴色を塗り直しました。

よし、このくらい。
このあと上部構造物などもやりましたが、陰影をはっきりさせる程度だと黒を使う場面はかなり限られますね。
そして舷側にも施工。ぱっと見で分からないくらいのうっすらウェザリングとしました。
同時並行でジオラマベースの製作も継続中。
フライパン用ホイルシートに無数をシワを付け、いざベースに当ててみると、ベースの方が前後の幅が広いため、1枚のシートでは覆いつくせないと判明。その場合は継ぎ目の処理が必要となります。しかもその継ぎ目はベースの横幅と同じ距離分だけ必要となります。これはハードルが高い…。
色々と悩んだ挙句、ホイルシートを使わないという決断を下しました。
そして、シートをセットする予定だった場所(全体の5割くらい)の石粉粘土を撤去!

この決断の背景には、航走波を作った部分が予想以上にいい感じに仕上がったという点があります。これまで波だった部分は耳かきの先端を粘土表面に押し付けることで表現していましたが、引き出しの中にこんなものがありました。

何かの接着剤とセットで入っていたヘラ。
このギザギザになった部分を使って細かい凹凸を付けると、耳かきよりも広い範囲を荒らすことが出来ると分かりました。この方法ならホイルにしわを付ける時に穴が開かないよう気を付ける必要もなく、出来た穴を塞ぐという工程も省略できるので、トータルとして時短になるのではとの目論見です。
そして粘土を塗り直してヘラで波を作る、作る、作る…

出来ました!
途中で作業を中断するとその境目がきれいにならないことを恐れ、約2時間ぶっ続けで作業したのでかなーり疲れましたorz
でも全体としては
「番外編」ブログで研究したことがらも意識しながら造形することが出来、一定の自己満足が得られる状態に至ることが出来ました。
まだまだ先は長いですが、この調子で頑張っていきたいと思います!
Posted at 2026/01/21 21:42:08 | |
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