週刊「竹」、今週の報告です(笑)
まずは魚雷発射管。
松型は92式四連装魚雷発射管四型を搭載していました。
ナノドレッドからアフターパーツが出ており、他パーツも含めて極めて精緻なディテールを再現しているとともに考証もしっかりしています。これを使う手も考えましたが、たった1基のために多額のお金をかけるのもどうかと思い、スクラッチすることにしました。
寸法は「軍艦メカニズム図鑑・日本の駆逐艦」に載っていたものを採用しました。

竹の図面にも右側面と上面が載っていますが、今回は上画像の数値を使いました。
なお四型は陽炎型以降の駆逐艦すべてが装備したそうですが、松型が戦時急造を考慮した点を考えると、特にシールド部を中心により直線的なフォルムになっていた可能性も否定できません。
しかし、戦後引き揚げられた梨(橘型)の発射管の写真が学研歴史群像シリーズ・松型駆逐艦に載っており、これを見る限り陽炎型などの発射管との違いはシールド部には見られず、発射管先端が丸い(秋月型以前)か四角い(松型以降)かの違いのみと思われました。

画像左はWL阿賀野型のものですが、尾栓部のみを切り離し1mmプラ棒に付けようとしたところ、発射管のシールドからはみ出てしまう(画像右)と分かり、断念。
残念。
【参考】
一型:5500t級軽巡洋艦
一型改一:重巡古鷹型~高雄型(?)
二型改一:白露型・朝潮型
三型:重雷装艦大井北上
四型:陽炎型以降の駆逐艦
※形式の違いがどういう部分なのか(形状?性能?)調べても分かりませんでした。

やむなく手元にあったヤマシタホビーの小艦艇装備品セットに入っている53cm三連装魚雷発射管を転用します。
(1本の直径が1mmなので、61cmとしても問題ないと考えました。)
先端部及び尾栓近くを必要なサイズに切断し、先端部は4本のうち3本は魚雷を削り取ります。尾栓は薄く削り、1mmプラ棒切り口を丸く処理したものを貼り付けました。
今回は多号作戦の魚雷発射時を再現するので、四番管のみ魚雷が残った状態にしました。

なおスクラッチにあたっては「ナノドレッドに追いつけ追い越せ」の精神で、シールド左前部下に発射管旋回用のギアボックスを設置するとともに、尾栓開閉用ハンドルを付けました。
(ギアボックスはS17.9.17撮影のドック入りした不知火の画像でも確認できます。)
93式酸素魚雷もスクラッチします。

1mm丸棒を適切なサイズ(9000mmの1/700)に切り出し、後部はテーパーを掛けて縦横の舵をプラペーパーで再現します。
なお舵のうち下に付く縦舵のみ前後に少し長くしてあります。
最後部には納豆パックのフィルムを使って二重反転プロペラ(回転状態)を付けました。
また、本体中央付近の上部には導子(発射管内にある導溝を直進するためのもの)を付けました

先端に爆発尖も付けようとしましたが、小さすぎて無理でした(笑)
二番主砲・12.7cm連装高角砲の制作に移ります。

画像は1/144サイズ。
基本的にはこれを1/700にすればよいはずです。

極力正確に縮小したつもりでしたが、画像に示すようないくつかの課題が見つかりました。
全体的なフォルムや精密感は悪くはないのですが、よく調べると1/144のものと竹に搭載されたものは若干の違いがあると分かったので、作り直すことにしました。
ネットでググると世界各地に残された12.7cm砲の画像が出てくるので、できるだけ細かくチェックします。
しかし竹に搭載されたものは以下の点が異なっていると思わます。

また↓は竹と同じ横須賀で建造された樅の写真です。

さらに初桜(橘型)↓

これらの検証から、
・砲左側の電動機室の補強フレームは1本
・砲右側のシャッター下部は少し前に出ている(初桜ほどではない)
・同シャッター脇にフレームが出ている
という3点を再現することとしました。
そして再作成したのがこちら↓

実は電動機室の幅が0.5mm大きいのですが、これと同じものをもう一回作るのはさすがにしんどいので、これで妥協することにします。
とは言え、砲側照準所内部の光学装置や砲後部の装填台二基を設置できたので、ナノドレッドを超えたのではないかと自己満足しています(笑)
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Posted at
2020/05/17 17:16:39