今週の「週刊龍田」。
まずは煙突の工作です。
以前に記したように、龍田改二では混焼缶を専焼缶に換装したという設定とするので、第一煙突と第三煙突が同じ太さとなります。煙突本体をプラ棒で作成したのち、以下の工作を行っています。
・極細伸ばしランナーでジャッキステーを付ける。
・頂部をリューターやデザインナイフなどで開口し、内部にプラペーパーで仕切り板を設置。
・エッチングパーツで梯子を設置。
この作業後、トップをフラットブラックで塗装してからマスキングしました。
前回までに船体の基本的な工作が概ね終わったので、リノリウム甲板部を塗装し、その上からマスキングテープを貼り付けました。
二つの甲板室の両サイドには水密扉がいくつも設置されています。
その位置は燕雀さんのブログで確認するとともに、念のため手持ちにある実艦写真で再確認した結果、以下のような位置であろうと考えました。

なお青矢印は燕雀さんブログにも実艦写真にもないものですが、他艦ではこのあたりに扉があるので、龍田にあってもおかしくないだろうと考え、設置することにしたものです。
そして施工状態↓

扉本体はプラペーパーで作り、ヒンジや取っ手は極細伸ばしランナーで作りました。
しかしこのように多くのパーツが並んだ状態になると個々の出来栄えがなかなか揃わないため見苦しくなってしまいます。ここは少々お金がかかってもアフターパーツを使うほうが良いと思いました。
3本の煙突の前後には吸気筒などがいくつも設置されています。それらの場所やサイズは全面的に燕雀さんのリサーチ結果を信頼し、極力その通りに設置するようにしました。
★燕雀洞より転載↓

この通りに作ったつもりですが、やはり出来栄えはプロの燕雀さんに遠く及びません。当然ですが…。
続いてアンカーの工作です。
ジャンクパーツにあったものは若干大きめな印象だったので、少し小ぶりに修正しました。(左=修正前、右=修正後)

サイズ的には駆逐艦と同じもので、縦横とも2mm程度です。
龍田は軽巡洋艦なので、実際はもう一回り大きかったかもしれませんが、アンカーレセスへの格納を考えるとこのサイズが適当に感じたので、小さめに作ってみました。
龍田改二は防空巡洋艦なので、機銃座を増設します。
100°に開いたラインを1mmピッチで書いた紙の上に14×8mmで切り出した0.3mmプラバンを貼り付け、ラインに沿って滑り止め鋲をデザインナイフで刻み込みます。

実物はもっと狭いピッチですが、実物サイズどおりに刻み込むのはほとんど不可能なので、雰囲気重視で1mmピッチにしてあります。
なお、銃座と支柱はいずれも2mm丸棒を使っています。
ステージは変形八角形ですが、角を丸くするかどうかまだ決めていません。その後ブルワークを設置する予定です。
続いて艦尾付近の工作です。
龍田改二は艦これでは「対潜番長」とも呼ばれるほど、対潜能力が高くされています(潜水艦の雷撃、それもたった1本の魚雷で沈められていますが)。
なので、今回の工作でも対潜兵装はしっかり充実させます。
大戦末期の海防艦(鵜来型の一部、1号型、2号型)では艦尾に長い爆雷投下軌条を設け、その両側に三式爆雷投射機(K砲)を半埋め込み式にして16基または12基装備していました。
龍田艦尾のスペースを考えると16基設置が妥当と思われたので、0.5mmプラ棒を埋め込んでそれらしくしてみました。
ここまでの工作が↓の状態。

天龍の写真で水密扉の上には小さな庇のようなものが確認できました↓

5500t級などの写真を確認していませんが、少なくとも天龍にあるのなら龍田にあってもよいと考え、細切れプラペーパーで作ってみました。
また後部甲板室の上にさらに部屋を増設し、探照灯と94式高射装置を設置しました。そのほか細々としたモノを実艦写真を参考にちまちま貼り付けてあります。
だいぶ形になってきました。
ここで少し余談。
少し前にメルカリで光人社NF文庫の「写真太平洋戦争」全10巻を入手しました。少しずつ読み進めているのですが、第3巻にこんな写真が載っていました。

昭和17年3月に行われたラエ・サラモア攻略作戦中の一場面です。
遠景なのでディテールは確認できませんが、前マストの後ろ2本はあまり開いていないことが分かります。
大戦中の天龍龍田の写真はほとんどないと言われていますが、実は私が知らないだけで意外とあるのかもしれません。
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Posted at
2021/05/15 20:03:12