今回は伊勢志摩の戦争遺跡を見て回りました。
昭和20年、日本の敗勢は火を見るより明らかではありましたが、 陸軍を中心として未だ講和などの敗戦処理を積極的に進める動きは乏しく「一億総特攻」などという恐ろしい言葉が叫ばれ、国家及び民族を壊滅させる方向で物事が進められていました。
そのひとつが日本本土決戦。
米軍の本土来襲の際の上陸地点を想定し、そこへ防御施設などが築造されました。その1箇所が志摩半島。あちこちにトーチカや特攻兵器の基地が作られました。

とあるサイトに掲載されていた地図ですが、これほどの数があったとは驚きです。
まず訪れたのは第13突撃隊の加布良古基地です。ここに配備予定だったのは木製モーターボートの「震洋」。全長約5mの艇首に250kg爆薬を装着しそのまま敵艦へ突っ込むという全く狂った兵器です。ちなみにエンジンはトヨタ製。
加布良古神社の近くという情報を得たのでまずは半島北岸へ行きました。

南へ回れと…。
指示通りに神社へ向かい、参道を歩きます。
途中の石畳にはこんな彫刻がありました。

「十六、十一、八」
さて何を意味するものなのか。戦時中に彫られたものかもしれません。
さらに進むと神社発見。

ここは弾除け神社としても崇拝されていたそうで、この日は地域の人達が清掃などをされていました。本殿前の休憩所内には参拝者の名前などが記帳されていましたが、中には東京からの方も見られました。小さな神社とはいえ流石神の国・伊勢ですね。
肝心の基地ですが、神社から海岸線まで降りる必要がありますが、どう探してもルートが見つかりません。もしかして最初に行った北側からなら行けたかも…。
しかしもう一度戻る気力もなく、再訪を誓いつつやむなく撤収。残念です。
次に訪れたのは安乗神社。
こちらは安乗城があったとされています。
が、城跡らしき遺構はほとんど無く、代わりに明治維新の頃の鳥羽・伏見の戦いで使われたとされる大砲(実物)が屋外展示されています。

意外なものに意外な場所で出会うことが出来ました♪
さらに移動し、市後浜へ。
ここは米軍の想定上陸地点とされ、狙撃用のトーチカが築造された場所です。
現地に着くと…。

見事な砂浜がアーチ状に広がり、たくさんのサーファーが波と戯れていました。
トーチカは浜の北端南端に築かれたそうなので、その周辺を探索。

見つかりませんでしたorz
今ではこんな平和な光景ですが、約80年ほど前には凄惨な殺し合いの現場になりそうだった場所。そうした歴史も踏まえながら見るサーファーたちの楽しそうな姿はまさに平和の象徴なのでしょう。
次は第19突撃隊・英虞基地。
ここは高速潜航艇蛟龍が配備予定でした。蛟龍は45cm魚雷2本を備えた5人乗り超小型潜水艦です。
現地に向かいましたが、リゾートホテルの敷地内に入る必要があったので、これまた断念。残念。
結局戦争遺産はひとつも確認出来ませんでしたorz
ということでお泊まりはキャンプ。
今回はともやまキャンプ村です。
こちらはオートではないものの綺麗な芝生の上で格安で泊まれる公営施設です。
海沿いの高い位置にあるため英虞湾を見下ろすことが出来ます。
防犯灯や足下灯も無いので星空が綺麗に見られます。そして撮影!
まずは巨大な北斗七星。

そして無数の星、星、星…
春の星空を満喫出来ました♪
翌日はいくつか城跡を見学しましたが、いずれもマイナーながら見応えのあるものばかり。
よいリフレッシュが出来ました(´ω`)
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Posted at
2022/06/02 21:10:51