• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2023年06月03日

二等輸送艦製作記(滑り止め甲板と艦橋の工作)

二等輸送艦製作記(滑り止め甲板と艦橋の工作) 相変わらずストレス度の高い日々を過ごしているので前回報告から間が空いてしまいましたが、今回から本格的に艤装に入っていきます。内容はタイトル通り滑り止め甲板と艦橋ですが、両者同時並行で作業を進めました。

まずは艦橋。
二等輸送艦の場合、単純な直方体で出来ているので工作は簡単そう♪と思って実艦の写真をチェック。







ディテールは想像以上に様々です。
ここで気になったのは防空指揮所。周囲のブルワークがキャンバス製のものと鋼製のものがあるようです。また設置範囲も前面のみや後端まで一周しているものなど様々のようです。
そこで分かる範囲で表にまとめてみました。


いずれも赤表示がキャンバス製または後端までのものです。
完成時期の表を見るだけではイマイチ法則性が感じられませんが、撮影時期では若干説明がつきそうな雰囲気…。
「二等輸送艦の全貌」によるとS19.10.24の訓令でブルワークを鋼製にするという訓令が出ています。
しかし完成時期・撮影時期のいずれの表からも訓令前後の変化は見られません。むしろ向島はずっとキャンバス製としているように思えます。
140号は佐世保海軍工廠建造ですが同工廠の同型艦の資料がないので向島以外と同様のキャンバス製、159号は向島建造なので鋼製と推定しました。
ブルワーク設置範囲(後端位置)の撮影時期の表を見ると、一部を除き訓令後は後端まで延ばしているようです。佐世保建造艦の訓令後の写真がありませんが、140号は改造されたものと推定しました。しかし159号はオルモックで撃破された際の写真(前掲)を見ると艦橋構造物よりもブルワークはかなり小さく見えるため、新造時から変わっていないものと思われます。
以上を踏まえて工作に入ります。


滑り止め甲板は少し前のブログで自作していますが、それを見たとあるみん友さんが「3Dプリンターで作ってみようか?」と言ってくださいました。これは嬉しいお申し出♪早速お願いしたところ、ほどなく試作品が届きました。若干の課題はあるものの、(画像では確認できませんが)繊細なモールドは流石です。


施工前にこれまた考証。
「二等輸送艦の全貌」によれば、甲板全面に滑り止め鋲が施工されたのではないようです。



艦首は人力巻上機周辺のみ、上甲板の車両通路両側は傾斜部のみ、艦尾楼甲板は高角砲周辺のみのようです。短艇甲板は↑の写真からははっきりしませんが、おそらく未施工と思われます。艦橋両側の機銃座の状態が確認できる写真がありませんが、高角砲周囲や他艦でも増設機銃座周りは施工されていることから、鋲ありと推定しました。
高角砲周囲ですが、中期以降の建造艦は滑り止め鋲でなく木製フラットが設けられたようです。


いつからそうなったのか実艦写真で確認出来る限りを表にしてみました。

木製化に関する訓令は出ていないようですが、S19.6.22に高角砲予備弾薬箱増備が出ており、その頃を境に施工有無が分かれているようにも思います。
そもそもなぜ木製にしたのか?
参考として他艦ではどうか調べました。
8cm高角砲を搭載したのは二等輸送艦の他に駆潜艇がありますが、それらに木製フラットは施工されていないようです。となると「フラット(高さ)がないと砲の操作に困る」ということでもなさそう。また小さな鋲を全面木製に変えることで機銃増備のための重量軽減になるとも思えません。
ではなぜ二等輸送艦は施工されたのか。
根拠のない推定ですが、「鉄材の不足」ではないでしょうか。防弾板の代わりに竹を張り付けた例もあるようですし、飛行機を木で、手榴弾を陶器で作るような状況なので、小さな鋲と言えど貴重です。
こうした考証を踏まえ、どう作るか検討しました。159号は木製フラットかもしれない物が写真で確認できるのでそのように作ります。

140号は、単に模型的な変化のため滑り止め鋲とします(笑)
両艦とも建造時期は弾薬箱増備訓令後ですが、佐世保は海軍工廠なので鉄材が優先的に供給される一方、民間造船所はその下の順位にあったという脳内設定です(笑)

ということで漸く工作に入ります。
3Dプリンター製滑り止め甲板室シートから慎重に切り出し、船体に貼り付けます。艦首部は前端と両側、高角砲の周囲以外は鋲が設置されていないので、それぞれ鋲を削ります。


甲板シートの施工が困難な箇所はデザインナイフで切れ込みを入れるなどで表現しました。

再び艦橋の工作に戻ります。
構造物は作ったので、羅針艦橋内の装置等を設置します。屋根がつくと全く見えなくなるのは分かっていても、つい作りたくなってしまうHENTAI…w


天井を設置し、実艦写真を基にディテールを追加しました。
併せて前回作った給気筒(煙突の前後)を作り直しました。



今後はこうしたディテール追加作業が続きますが、その前にぼちぼちジオラマベースに手を付けないといけないかな~。
次回に続きます。
ブログ一覧 | 艦船模型 | 趣味
Posted at 2023/06/03 11:53:04

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

関連記事

鳥取港福フェス 輸送艦しもきた一般 ...
こるまろさん

海上自衛隊 阪神基地隊 掃海艇あお ...
IJNさん

三隻目 の あたご(1/350): ...
13さん

この記事へのコメント

2023年6月9日 4:45
激務の中、模型製作開始
お疲れ様です。
3Dプリンタの精度の高さ、
ホント、驚かされますよね?

そしてそれを凌駕する
検証の数々…
ここから生まれる傑作を
楽しみにしています。
コメントへの返答
2023年6月10日 12:32
気力体力とも確実に落ちてきているのを実感する日々でもあるので、なかなか考証や工作が進みません…orz

でも数日あたり1時間でも30分でも作業机に向かうことが出来れば、いずれは完成するはず。

そう思ってマイペースで取り組んでいきたいと思います。

3Dプリンターは自分で操作出来るようになりたいものですが、CADが難しそうなので二の足を踏んでます(汗)

プロフィール

「重巡鳥海の製作(船体の修正その4) http://cvw.jp/b/488285/48472648/
何シテル?   06/07 13:55
模型工作とキャンプが大好きなヘタレをやぢです。 私がフォローする方には2種類あります。 一つは「以前からのみん友さん」 もう一つは「ちょっと興味を持っ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234 56 7
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

リンク・クリップ

エアコンパイプの断熱 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/09/22 18:04:47
耐熱ホースカバー取付(冷却効果UP) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/09/22 18:02:04

愛車一覧

ホンダ シャトルハイブリッド イフリート (ホンダ シャトルハイブリッド)
イフリート初号機です。 前車・プレマシーに比べ排気量が△500CCなので、若干の非力さは ...
その他 キャンプ その他 キャンプ
我が家の行ったキャンプ場をまとめておく場所です。
その他 その他作業記録 その他 その他作業記録
1/700を中心とした艦船模型についてのまとめです。
その他 その他作業記録 その他 その他作業記録
ガンプラ製作の記録です。
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation