約5ヶ月の長きに渡って製作を続けてきましたが、ようやくその1隻目のジオラマ化が終了しました。
前回ブログではジオラマでの配置ミスにより舞台をトリミングする必要が出てきたというところまで報告しましたが、その後、下図の余白部分をザックリとカット。
背景をそのラインに合わせて設置しました。

完成写真をご覧いただく前に、ジオラマの場面について少々説明します。
時は昭和19年晩秋。
日米の攻防の舞台はフィリピン・レイテ島に移り、高速輸送船団による陸兵などの輸送が行われました。「多号作戦」いわゆるオルモック輸送です。
場面は第7次輸送時で、日本の輸送部隊を撃退に来た米大型駆逐艦3隻の集中砲火により僅か9分で撃沈された駆逐艦桑の乗組員を、第159号輸送艦がカッターボートを出して8名を救助したという実話に基づくものです。
よし、これで完成!
と思いましたが、どうもしっくり来ない…。
このジオラマの主役は、実は輸送艦ではありません。小さな小さなカッターボートなんです。それがこの作りでは表現しきれていない。
よし、手直しだ!
ということでちょっとだけ場面構成を変えて、いよいよ真の完成です。
それではご覧いただきましょう。
ギブ・バース!

「なんだ、ピンボケかよw」
いえいえ、あくまでも主役は救助に向かったカッターボートです。
では艦本体も御覧ください。

上甲板は取り外し式になっており、戦車庫も見られます。
その他の写真も含めて、フォトギャラってあります。
「今、助けてやるぞ!」(第159号輸送艦)その1
「今、助けてやるぞ!」(第159号輸送艦)その2
【製作後の感想】
約40年ほど前に設計されたタミヤの輸送艦セットは、設計は古いですがストレートに組んでもその勇姿を的確に再現できる好キットです。
しかし詳細に見ていくと様々な点でディテールアップの余地があり、それを埋めていく作業が大変楽しかったです。
特に短期間での量産のためのスクエアなシルエットは他の日本艦船には見られず、作っていても非常に新鮮でした。
主に参考にしたのは大和ミュージアム等で閲覧できる数々の実艦写真と同人誌「二等輸送艦の全貌」でしたが、その他も含めて丹念に調べていくとかなり多くの発見があり、艦船模型仲間から得られた貴重な情報とも相俟って、二等輸送艦のディテールや構造などをかなり深く知ることが出来たと感じました。
ジオラマについては、今まで通り長方形の枠内に収めるという形でなく、舞台そのものをトリミングするというアイデアをみん友さんから頂くことが出来、これまた面白い効果が得られたのではないかと思っています。
こうして振り返ると、今回の作品は皆さん方の力を借りながら、みんなで作った作品と言えるのかもしれません。
場面構成についてもカッターボートを手前に配置することで、作品を見る人の目をそちらに持っていくことが出来たと思うので、作者の意図が伝わりやすくなったかなと感じています。
場面が派手な戦闘場面ではないことや電飾を行っていないことから、今回も一等輸送艦同様、大変地味な作品になりましたが、私としては作ろうとした場面を再現することが出来たことも含めて、満足度は高めです♪
さて、二等輸送艦はもう1隻建造中。
こちらは揚陸場面を再現する予定ですので、期待せずにお待ち下さいね。
ブログ一覧 |
艦船模型 | 趣味
Posted at
2023/07/29 20:23:36