2018年05月03日
少し前のこと。
飲み友達(Aさん)がとあるマラソン大会に出場しました。
翌日の新聞の地方面を見るとAさんの写真がデカデカと載っています。
しかも大きな写真入り。
決して優勝したとかではありません。タイムは昨年より悪かったとか。
それでも1面の5分の1はあろうかという大きなスペースを取って、1ランナーの記事を4段に渡って書いていました。
早速その人にメール。
割とあっさりした返事が返ってきました。
ま、たくさんお祝いメールが来ているだろうし、いちいち長々と返答を書くのも面倒でしょうしね。
その数日後、Aさんを含めた4人で飲みに行く機会がありました。
話題はもちろん新聞記事。
しかし意外なことに記事に載ったことは職場でまったく話題にならなかったと。
加えて、親類や友達などからのお祝い連絡も皆無だったそうです。
もともとAさんがマラソンを始めたのは体調管理。
私より少し年上で一時は体重が約100キロありましたが、これではいけないということで早朝ジョギングを始めたのです。するとみるみるうちに体重は減り、今では約70キロ前後。
見た目もほっそりしたイメージになりました。
しかし今回記事が載って、でも誰もそのことに触れてくれない。
Aさんは大変寂しい思いをしたと言っていました。
まるで何かに負けたかのように。
走り始めたモチベーションは、あくまでも個人としての楽しみ。
痩せたことを誰かに評価されたいというものではなかったはず。
健康のために走り出し、大幅に体重を落とすことに成功したものの、新聞に大きく取り上げられたことで他者からの評価への欲が出てしまう。
ものすごい偉業を成し遂げたわけでもない一個人が、あれだけの大きさで新聞に取り上げられることなど、普通はありません。
そのことを他者から評価されたいと思う気持ちは、決して不自然なものではないと思います。
でも…
Aさんがこのあと、余計なことを考えず今までどおり精進されることを、心より願ってやみません。
Posted at 2018/05/03 10:23:59 | |
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