2018年07月31日
今日は15年ぶりの火星大接近。
6,000万キロ弱まで近づくのは、そうそうないことだそうです。
今夜7時半頃に空を見上げた時には、南南東に赤く輝いており、その右隣りには土星も光っているのが確認できました。
しかしまだ高度が低かったので、もう少し後で撮影しようと思っていたところ、そのうちに雲が出てきてしまい、撮影不能となってしまいました。
残念。
そこで今日のブログでは、火星ネタを少しだけ語ってみようと思います。
テーマは「火星のテラフォーミング=地球化」です。
Wikiではこのような記述があります。
火星の一日(自転周期)は地球と同じくほぼ24時間であり、赤道傾斜角が25度と地球の角度と近いため四季も存在する。これらから、火星は最も地球に近い惑星であるとされる。
既にNASAやESAでは移住に向けた火星探査が着々と進められており、近い将来、数名程度の宇宙飛行士を火星に送り込む計画まであるようです。
国際宇宙ステーション(ISS)の有人運用や月への有人宇宙飛行再開などは、そのための序曲なのかもしれません。
また、民間レベルでもスペースX社CEOのイーロン・マスク氏が火星移住を唱えて、技術開発を進めています。
そもそもなぜ火星に移住する必要があるのか。
いくつか理由が唱えられていますが、その一つが「増え続ける人類の生存戦略」です。
ガンダムではコロニーへ移住していますが、惑星ほどの大きさもなく、資源は外から持ち込む必要があるなどの点で、火星のほうが優位かもしれませんし、許容人口も火星のほうが桁違いに多いでしょう。
ここまで考えると、技術的な問題さえクリアできればいずれ火星が「第二の地球」として栄えるのも時間の問題と思えるかもしれません。
ただ、私はそうは思っていません。
一般的に言われている課題は「大気の組成と温度」です。
再びWikiより。
太陽との距離がより大きい火星を地球のような惑星に作り変えるためには、希薄な大気をある程度濃厚にして気温を上昇させることが重要な条件となる。
Wikiには対策案も記載されていますが、いずれも壮大な計画です。
ただ、いくら壮大だと言っても所詮技術的な課題であり、根本的な問題ではないとも言えます。
また、火星の公転軌道はハビタブル・ゾーン(生命居住可能領域)からギリギリ外れているため、火星の表面温度が液体としての水を維持できないとされていますが、木星の衛星・エウロパでは液体の水が確認されていますし、同じくエンケラドスでは有機物もあるので、地球外生命の有力候補とまでされています。
また、NASAの報告では火星の地下には液体の水が存在する可能性が高いともされています。
つまりこれも根本的な課題とはなり得ないでしょう。
私が考える課題は2つ。
1 重力が小さいこと
火星の直径は地球の約半分であり、質量の小ささゆえに重力も地球の約40%しかありません。
重力が小さい場所に人間が長期間存在していると、骨がもろくなる、平衡感覚がおかしくなるなどの悪影響が指摘されています。
ISSではその対策として日々の筋トレやサプリによる補完が行われていますが、そうした行為、特に日々の筋トレを絶え間なく続けるのが火星の日常生活だと言われると、非現実的な気がします。
2 磁場がないこと
昔の火星は磁場があったようですが、コアが冷えてしまって以降、磁場はなくなってしまい、現在では太陽風(放射線)が火星の表面を直撃しています。
そうした環境下で人間などが生活しようとすると、普段は地下などの太陽風の影響を受けない場所で生活し、外に出る時は宇宙服に着替えるということが必要になります。
これまた非現実的な気がします。
現在の技術では惑星規模の重力や磁場を人工的に作り出すことはできません。
これを技術面でクリアしようとすると、惑星規模でのシステム構築が必要になるので、「根本的な課題」なのではないかと思います。
ただこれらは素人の私が考えたものであり、専門家からすれば「いずれ解決される技術的な課題だ」ということかもしれません。
実際、スペースX社が、「ロケットエンジンを再利用するため、打ち上げ後に切り離されたロケットエンジンを地球に軟着陸させる」と言い出したときには、私は「そんなことできるはずがない。再利用が却ってコスト高になることはスペースシャトルで証明済みだ」と思っていました。
しかし最近ではそれが成功しており、技術的な安定性も上がってきています。
そう考えると、↑の2つの課題も意外とクリアされてしまうかも。
さて、私が生きているうちにどこまで実現するのかな。
楽しみに待ってみるとしましょう。
Posted at 2018/08/01 00:04:15 | |
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