19号輸送艦はかなり形になってきたので、ここで一旦停止。ジオラマに一緒に登場させる捕鯨船・文丸製作に移行します。
当然ながら1/700キットなど無いのでフルスクラッチとなります。
幸い文丸は図面が残されているので、これを参考にします。

また同様の船の写真もF様から提供されたので、これも参考にします。
まずは積層プラ板から船体の削り出し。

側面図を見ると甲板は船体中央に向かって緩やかな傾斜がかかっており、フラットな場所はありません。この微妙なラインを出すのに少し苦労しました。
船首から中央あたりにかけての両舷にはブルワークがあるので、図面を1/700に縮小コピーしたものから型紙を作り、それに合わせて0.5mmプラ板で製作。内側には三角ステーも設置しました。

これも微妙なライン構成に悩まされました。
船首には捕鯨砲が設置される関係で、舳先にロープを巻き取るための何かが取り付けられています。

これが可動式のローラーなのか固定式のものなのかは分かりませんでしたが、模型ではそれらしく表現してみました。
次に甲板室。
これも甲板のRに合わせて底面を削ります。
その前端にはブリッジが乗ります。
煙突の平面形は後ろに向かって少しすぼまっているので、3mmプラ棒から削り出しました。
図面ではブリッジ前の甲板に色々なものが書かれていますが、どれだけ調べてもどれが何なのか分かりません。図面に書き込まれた文字も潰れて読めず、実物の写真も見当たらないのです。よって推定せざるを得ませんが、それが出来るのもキャプスタンとウインチのみ。

ウインチはローラーが両側に2つずつ着いているようですが、これは大きな鯨を引き寄せるための必要数ではないかと考えました。
しかしそれでもよく分からないのがこちら↓

後ろ向きに2本の棒状のものが出ています。これはいったい…
考えても調べても分からないので、とりあえず金属線でそれらしく再現してみました。
ジオラマのレイアウトを検討します。
手元にあったのはDAISOの300円コレクションケース。
これにフネを配置するとこのようになります。
あまり大きなスペースではないので、第19号輸送艦と捕鯨船文丸の2隻を乗せるのが限界のようです。
これを25✕15cmの台座にすると…
捕鯨船団には母船である輸送艦と捕鯨船に加え、解体した鯨を本土まで運ぶ運搬船がいました。それぞれ1隻ずつ配置しようとするとこのくらいのスペースは必要となりそうです。
どちらがよいかF様に訪ねたところ3隻版の方を希望されたので、その前提で今後の製作を行うこととなりました。
さて、まだもう1隻作らなきゃいけないぞ。しかもフルスクラッチ。これは長期戦になりそうな雰囲気…^_^;
Posted at 2024/08/17 10:56:29 | |
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