50年を大きく越えた人生で、ライブハウスには一度も行ったことがない貴重品な私w
そんな私が以前からどうしても絶対に聴きに行きたいアーティストが篠原美也子さん。ほぼ誰も知らないですよね^_^;
デビューは1993年。当時は「平成の中島みゆき」とか「女尾崎」などと言われ、東芝EMIなどからアルバムを出していましたが、近年はインディーズで活躍を続けています。
普段の活動は横浜や東京が中心ですが、先日、名古屋でライブがあると知り、ソッコーでチケットを確保!
そして待ちに待った当日。
場所は名古屋市の小さなライブハウス
「鑪ら場」(たたらば)。
ちょうど開場時間くらいに現地に着くと既にたくさんの人が並んでいました。
ライブハウスのシステムの分からない私は、並んでいるお客さんから「チケット番号は何番ですか?」と聞かれて中に案内されました^_^;
中はホールより「部屋」と言った方が正しいようなこぢんまりしたスペースで、端にアップライトピアノが置かれています。

受付でチケットを見せ、ドリンク代600円を支払い、レモンサワーをゲット。開演を待ちます。
そしていよいよ篠原さん登場。
1曲目は
「誰のようでもなく」
早速涙が落ちます…
その後は笑いを交えた軽妙なトークと心のこもった曲の数々。終演近くにはデビュー曲
「ひとり」も歌われました。
彼女自ら「最強」と言って憚らない曲は、歌声に特別な力が込められていると感じらました。
歌い終わった篠原さんは、暫し沈黙するほど。
曰く「30年間歌ってきても歌うたびに心を揺さぶられて…」と。
まさに最強。
少し長めのアンコールを経て終演。
その後、物販の場に自ら立って一人一人と言葉を交わし、お金のやり取りまで全て篠原さんがやってました。無論私もCDなどを購入し、篠原さんと短い言葉を交わしました。
こうして私の初ライブは終了。
【感想】
小さなライブハウスはアーティストとの距離も近く、息づかいまで聞こえそうな感覚がまさに「ライブ」という感じですね。
今回座った座席が2階席を支える柱の真後ろだったため篠原さんの姿を殆ど見ることが出来ませんでしたが、それでもナマの歌声の迫力というのは、いつも聞いているCDの声とは次元が違い、普段でも心に染み込む歌声がより深く心に響きました。
歌われた曲のほとんどは私が何度も聞いたものでした。つまり、メジャー時代のもの。
彼女が曲間に語っていたのは、音楽に対して「片想いをしている」と。そうした感覚が曲の選定に影響しているのかもしれません。
しかし一方でメジャー時代の曲たちはどれも言葉の威力が半端なく、どれも心の奥底に語りかけられるようなものばかりで、私にとっては嬉しい選曲でした。
篠原さんの曲はどれも人の心を鋭く捉えて、それを的確に言葉にしたものであり、私はそこに惹かれています。
そのテーマの1つはブログタイトルの
「挫折」。
冒頭に書いたように篠原さんは鳴り物入りでメジャーデビューを果たしたものの、その後は…
でも音楽に対する強い思いはずっと持ち続けています。デビュー曲を最強と言うのは、その曲の完成度が極めて高いことに加え、その頃の思いを持ち続けていたいという心理もあるのかもしれません。
ライブで歌われた
「HERO」も挫折がテーマ。
私のイチオシ
「冬の夜」もそうです。
「一番の動機は「悔しさ」だったかもしれません」
というのは小惑星探査機はやぶさのプロジェクトマネージャーだった川口淳一郎さんの言葉。挫折の向こうには悔しさもあるのだろうと思います。
私も人生の折り返しをとうに過ぎ、過去を振り返ることが増えましたが、それは「挫折」と「悔しさ」で語ることが出来るような…
そんな気持ちを深くえぐり出してくれる篠原さんの曲をこれからもずっと聴き続けると思います。
Posted at 2024/09/23 09:52:15 | |
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