スバル(純正) ターボチャージャー GC8 WRX STi Ver.IV用
ターボチャージャーです。
スバル純正 "ターボ チャージャ コンプリート 14411AA202" 200,000円です。
・型番: RHF5HB VF24
・適合: インプレッサ GC8 E型 WRX STi Ver.IV、同 Type RA
・製造年月: 1998年 04月
・軸受: ボールベアリング
・コンプレッサーホイール径: φ45.4mm(入口側)・φ60mm(出口側)
・タービンホイール径: φ46mm(出口側)・φ53mm(入口側)
・許容回転数: 不明
・A/R比: 0.63
IHI製です。
中古品です。
ノーマル(三菱重工製 TD04L)は、"ターボ チャージャ アセンブリ 14411AA261" 181,900円です。
"ブースト0.5病"(過給不良)の発症に伴い入手・交換しました。
インペラー(ブレード、羽根)に欠けやガタつきは無く、エッジの削れも少ないようです。
ボールベアリングタイプだけあり、指先でも軽く回りました。
ノーマルの軸受けは、"フローティングメタル"です。
油圧・油膜で浮かせるタイプのため、取り外した状態での比較は意味がないような気もします。
浮く分のスキマが設けられているので、新品でも相応のガタはあるようです。
エンジンを停止した直後には、"ウーン・・・"という惰性回転音がしています。
ボンネットを開いて耳を近づけないと聞こえないものの、確かにボールベアリングなんだと感じました。
3ヶ月以上におよんだ過給不良の元凶は、ノーマルの"タービンブロー"でした。
関係各所への相談では、「タービンが壊れるなんて滅多にないですよ」や「フォレスターってこんなもんじゃないですか?」などと言われています。
最終手段としてこのVF24へ交換したところ、過給不良は完治しました。
ここまで手を入れる予定はありませんでしたが、どうせならとGC8用を選択しています。
完治はしたものの、今度は1年ほどチューニングで苦慮することとなりました。
取り外したノーマルを確認しても、インペラーの欠けや気になるガタは見受けられません。
分解はしていませんが、軸や軸受けの損傷かと思われます。
GC8用のIHI製にはVF22・VF23・VF24(・VF28・VF29)などがあり、いずれもボールベアリングタイプとされていました。
後者ほど風量は少ない傾向にあるものの、ブーストの立ち上がりやレスポンスが優れるようです。
みん友さんたちから「VF23は下がスカスカになりますよ」と言われていたので、VF24~VF29に絞り込んでいました。
ノーマルより大きくなっても、ボールベアリング化で相殺できるだろうと考えたためです。
しかし、VF24でもターボラグが増大し、期待通りにはなりませんでした。
具体的な差異は不明ですが、VF28・VF29であれば違う結果となるのかもしれません。
いろいろイジってはいるものの、基本的に踏まない運転を心がけています。
アクセル開度でいえば1/3ほど、回転数なら3,000rpmちょっとまでしか使いません。
踏み方も"ジワッ"という感じで、下から"グググッ"と立ち上がるトルクを楽しんでいました。
ノーマルが2速で3,000rpmに到達するころのブースト圧は、0.5~0.6kgf/cm2(約50~60kPa)です。
体感できる立ち上がりがあり、街乗りに必要十分な加速を得られていました。
VF24へ交換してからは、それが0.2~0.3kgf/cm2ぐらいです。
"ドカッ"と踏み込めば同程度をかけられるものの、ただの急加速となってしまいます。
立ち上がりを感じ始める回転数は、500~1,000rpmほど高回転側へズレました。
本格的な立ち上がりでいえば、4,000rpmの手前あたりからです。
その代わり、「5,000rpmを超えてもまだ伸びる!!」という感じにはなりました(後述の排気系を交換した場合)。
自車のトランスミッションは、オートマの"4AT"です。
2速で3,000rpmとなれば、速度は約50km/hに達しています。
それ以降に立ち上がっても、一般道では使い道がありません。
ATとの相性に関しても、良くないと思います。
ノーマルならブーストの立ち上がりでカバーできた加速に対し、キックダウンが必要となりました。
車間距離を維持するための加速もギクシャクするので、"いったん離れてからの急接近"という挙動になってしまいます。
5MTならある程度はコントロールできるかと思いますが、4ATで高回転を維持するのは厳しいところです。
SF系は元々そういう傾向ながら、いわゆる"ドッカンターボ"が強調されました。
ゼロ発進(1速)でベタ踏みをすると、4,000rpmあたりから強烈な加速が始まります。
そこまでとのギャップが大きすぎるため、なかなか体が馴染めません。
駐車場などから通りへ合流する際には、かなり気を遣うようになりました。
インプレッサの"圧縮比:8.0"に対し、フォレスターは"9.0"となっています。
このため、常用できる過給圧は"1.0~1.1kgf/cm2"とも言われています。
それを超えられるVF24は、ノーマルエンジンにはオーバースペックなのかもしれません。
このピーキーな特性を改善するべく、タービンサポートパイプとフロントパイプ(いずれも未アップ)を交換しました。
別記"スバル純正 センターパイプ"と"STi Genome スポーツマフラー"も、より抜けの良い"FUJITSUBO Legalis Super R"へ戻しています。
VF24の能力をいくらか発揮できるようになったと思いますが、低回転側の改善には至りませんでした。
ECUの再書き換えで燃調や点火時期などを変更すれば、良くなるのかもしれません。
パワーチェック(第07回、未アップ)では、"292PS"という結果が得られました。
ピーク値には満足しているものの、「とにかく乗りづらい!!」というのが正直な感想です。
ストリートユースがメインであれば、ノーマルを使い切る方向でセッティングしたほうが"乗りやすく速い車両"になると思います。
自分で交換するのにまだ不安があったため、作業はディーラーでお願いしました。
取り付けは基本的にポン付けですが、アクチュエーター側のニップル角度などは変わります。
取り回しやノーマルの劣化を踏まえ、バキュームホースは市販のシリコーンホースなどへ変更することをオススメします。
ボールベアリングタイプのターボチャージャーは、軸受け部に流れるエンジンオイル量を絞っているそうです。
フローティングメタル用のユニオンボルトを移植した場合、その口径差からオイル過多となります。
オイル自体が抵抗となって熱を持ち、最悪はタービンブローにつながると聞きました。
<作業日(取り付け)>
・2010/10/04 - 2010/10/07
<走行距離>
・119,000km
<作業日(取り外し)>
・2011/10/27 - 2011/10/30
<走行距離>
・134,365km
<締め付けトルク(要確認)>
・タービンサポート側: 29±3N・m(3.0±0.3kgf・m)
・フロントパイプ側: 29±3N・m(3.0±0.3kgf・m)
・ユニオンスクリュー(タービン側): 16±1.5N・m(1.65±0.15kgf・m)
・ユニオンスクリュー(エンジン側): 23±2N・m(2.3±0.2kgf・m)
(SUBARU、富士重工業、FUJI HEAVY INDUSTRIES LTD.、石川島播磨重工業、IHI Corporation、IHI Turbo、Ver.Ⅳ、Ver.4、14411AA200、14411AA201、三菱重工業、MITSUBISHI HEAVY INDUSTRIES,LTD.、MHI、ボールベアリングターボ、ボールベアリングタービン、カタツムリ、でんでんむし、蝸牛、ロー、セカンド、オートマチックトランスミッション、シリコンホース、ユニオンスクリューボルト)
2013/11/17 追記
前述のフロントパイプ(別記"ZERO SPORTS スーパーメタルフロントパイプ GC8(D-G)、SF5(A-D) ターボモデル")をアップしました。
<作業日>
・2011/08/18 - 2011/08/20
<走行距離>
・131,837km
2013/11/19 追記
前述のタービンサポートパイプ(別記"HKS タービンサポートパイプ 14011-AF001")をアップしました。
<作業日>
・2011/09/18 - 2011/09/19
<走行距離>
・133,049km
2016/11/20 追記
パワーチェックの結果をアップしました。
別記"パワーチェック 第07回 2011/10/06 133,805km 1/2"と同"2/2"です。
<作業日>
・2011/10/06
<走行距離>
・133,805km
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