ゲート式AT "3速 → 2速"のショートストローク化(3速~1速の階段化)
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
別記"スバル純正 セレクターシステム一式 BE/BH系用(改)"の、"(改)"にあたる加工です。
各方式のシフトパターンです。
左が"ノーマル"、中央が移植した"ゲート式"です。
3速から2速への移動は、赤矢印の通りです。
ノーマルでは、手前に引くだけでした(ボタン操作は伴います)。
対するゲート式では、左にいっぱいまで移動させてからとなります。
横への移動量が多いため、素早い操作の妨げとなっていました。
乱暴にすれば早められますが、1速へのシフトミスを招きます。
ノーマルと同様、流れで入ってしまうためです。
これらの不満を解消するパターンが、"ゲート式(改)"となります。
2
インジケーターパネルなどを取り外したシフトユニットです。
本当のゲートは、ここに刻まれています。
シャフト(ロッド)の当たり面には、黒の樹脂プレートが付けられていました。
このプレートには弾力があり、ユニットの強度・静粛性・操作感を向上させているようです。
"P"の位置には、検出スイッチも付いていました。
前後の操作はAT本体へ伝わりますが、左右は無関係です(このタイプの場合)。
2速のホームポジションを中央へ移動させるため、赤丸の部分を削ります。
削り込みは、正確に行う必要があります。
シャフトを"2"の位置へ移動させ、遊びを含めた位置関係を把握しておきました。
3
取り外した樹脂プレートです。
プレート単体で削り込みました。
単体としたのは、作業性と練習を兼ねてです。
じっくりと観察できるため、イメージもつかみやすくなります。
裏側には5本のピンが出ており、ユニット側へハメ込まれています。
接着はされていなかったので、端からめくり上げながら外しました。
右方向へは、"R"位置の側面に揃えて削っています。
しかし、それでは不十分でした。
よく見ると分かりますが、左列が上半分と下半分で微妙にズラされているためです。
手前側へ削る量は、前述の位置関係を元としています。
多くても少なくても変速不良につながるため、慎重に作業しました。
4
削り込んだシフトユニットです。
③で削っておいた樹脂プレートを戻し、型紙替わりにしました。
穴がいくつかありますが、前述のピンが収まる場所です。
赤丸の穴については、後述します。
支点との位置関係から、シャフトは斜めに当たります。
手前側は内部へゆくほど浅く、逆に右側は深く削っています。
何度もシャフトを当て、確認しながら削りました。
削りカスなどの混入は、動作不良の原因となります。
掃除機で吸い上げながら作業しました。
5
プラ板を追加した樹脂プレートです。
2本のビスで固定しています。
ただ削るだけでは、シャフトが暴れてしまいます。
正確なシフト操作を実現するため、プラ板をカットして取り付けました。
これにより、新たなゲートが生まれます。
6
裏側の様子です。
右上のビスのところには、もともとピンがありました。
それを根元から切断し、同じ場所に穴を開けています。
ユニット側にはピンの受け穴があるため、そのまま利用します。
ビスのサイズも、それを踏まえたφ4×16mmとしました。
左下のビスに関しては、ユニット側も含めて新たな穴を開けています。
その穴が、④の画像の赤丸です。
開けた穴のサイズは、φ4mmです。
強度的なバランスも考慮し、この位置に決めました。
7
作り直したプラ板です。
前述の通り、右方向への削り込みは不十分でした。
さらに削ったため、プラ板の幅も広げています。
凹んでいる部分は、シャフトの逃げです。
ビス穴の位置関係は変わっていません。
プラ板は新旧ともに、コンソールの端材を利用しました。
別記"スバル純正 センターコンソール一式 GDB WRX STi 前期型用"を移植する際に出たものです。
適度な硬さで、厚みも2.5mm強あります。
よほど無茶な操作をしない限り、そうそう割れることはないかと思います(保証はしません)。
8
加工後の様子です。
3速~1速の移動が均等になるよう仕上げました。
確認しながら少しずつ削ったため、時間はかかっています。
その分、操作感は満足できるものとなりました。
当然ながら、インジケーターパネルは付かなくなります(要加工)。
前述のコンソールがMT車用なので、自車はシフトブーツで隠れています。
プラ板とインジケーターパネルを入れ替えれば、シフトパターンは元通りにできます(無理な操作は厳禁、保証もしません)。
動きを想像すると分かりますが、力のかかる部分は削っていないためです。
素早い操作が可能となり、シフトミスの不安も解消されました。
操作そのものも楽しくなっています。
作業は、自己責任でお願いします。
<作業日>
・2014/05/24
<走行距離>
・149,109km
(ショートシフト化、ショート化、クイックシフト化、クイック化、ショートストロークシフト、クイックストロークシフト)
2014/06/05 追記
別記"自作 シフトパターンプレート"をアップしました。
<作業日>
・2014/05/27 - 2014/05/28
<走行距離>
・149,235km
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