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2012年05月25日

12万㌔を走ったロールスロイス・シルバーセラフ


この写真はその個体ではありませんが、先日のアズールの話に関連して、昨日はそれと同じ年代のロールスロイス・シルバーセラフをドライブする機会に恵まれました。このシルバーセラフは1998年に登場して、ロールス社の紆余曲折の渦に巻き込まれて僅か5年のモデルライフで姿を消してしまいました。

が、その後のファントムやゴーストよりも私的にはロールスロイスらしい佇まいを持った最後のロールスロイスという印象があります。昨日乗った個体はシルバーグレーで紺内装というビジネスライクな組み合わせでありまして、これは最初のオーナーだった演歌界の大御所中の大御所が移動用として汚れが目立たない仕様を選んだそうです。次のオーナーは飲食業界では著名な実業家で、小傷や内装の罅割れから見て、セラフを足がわりとしてかなりシビアな条件で使っていた事が窺い知れます。

車内に入ると、ドア内張りや運転席の縁にかなりの罅割れや、ウッドパネルにも若干クラックが走っていたりと可哀相な状態でありました。

走り出してみると、BMW製のV12エンジンは極めて快調に2.6t近くのボディを軽々引っ張ります。足回りも最近アキューム交換を終えたばかりで、ヘタれた印象は皆無です。ただステアリング関係だけが多少メンテが必要なようで、ロールス特有の羽のように軽いフィーリングを失っていました。

通常12万㌔を走行すれば、ボディ関係にも何らかの疲労が見えるものですが、ドアの開閉時から走行中に至るまで劣化はほとんど気にならないレベルであります。昔のロールス・ロイスで「室内で一番大きな音は時計の針を刻む音です」というのがありますが、それなりに各部の音は室内に入って来ます。ただ、それは私的には決して不快な騒音ではなく、機械が仕事をしている証と考えればむしろ心地よくも感じます。

最新のゴーストになると影を潜めたロールスロイス特有のカーブの挙動はそのままで、作法というか若干慣れが必要ではありますが、ステアリングの切り角とパワーを乗せるタイミングを見極めるのは結構楽しかったりします。ブレーキは昔のままのフィールなので、通常の走行でも制動距離には相当の余裕を持つ必要があります。

一時間程度のドライブの中で、いつも通る路地に入ってみたのですが、このセラフは巨体が信じられない程に車両感覚の掴み易い車です。正直この感覚はジャガーやレクサス以上の掴み易さで、乗って10分もすればどこでも入って行く事が可能です。恐らくはメーカーもこの辺りを計算済みで、恐らく歴代のどのモデルに乗っても同じものだと思われます。

セラフ=熾天使という最高位の天使というネーミングを持ち、クラシックな乗り味を継承した最後のロールスロイス。「腐っても鯛」と言ったら怒られそうですが、こういう車はメンテ費用を注ぎ込んだ後で、車そのものがダメになる事は絶対に無さそうです。

先日のアズール、埼玉にある現物を来月中旬に見に行って来ようと思います。

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Posted at 2012/05/25 11:15:16

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この記事へのコメント

2012年5月25日 18:11
こんばんは。

RRとB…エンジンを含めしっかりと『住み分け』されているところなど、乗らずしては語れない部分でしょう。

アズールのお話、楽しみにしております^^。
コメントへの返答
2012年5月25日 20:48
こんばんは

このボディのセラフは本当に少ないみたいですね。このV12はアルミで、BのV8は鋳物だそうですが、鋳物のほうが耐久性は上のようです。

アズール、これは本当に程度が良さそうです。
2012年5月25日 20:02
コレ欲しいんですよねぇ。

でも自営業でこんなん乗ってたら、お客さん来なくなりそうで・・・;;

でも色んな意味で、もっとも乗りやすいRRのような気がします。。
コメントへの返答
2012年5月25日 20:51
正直このセラフは生産が終わって年数が経った今が買いだと思います。

確かに色々な見方があるとは思いますが、「好き」という事は免罪符になります!

正直乗りやすさではJ&Dより乗りやすいと思います。
2012年5月25日 21:08
こんばんは。ご無沙汰しております。
例えにも使われておりますが、12万kmでもロールス、なのですね。
しかし「運転のしやすさ」「コーナーの作法」は、つまり最初から意図して設計されていたのでしょうかね…。お伺いしている内容で「欠点」と思われるところって経年であったり、それまでの使用履歴によるものかなぁ、と思いまして(車の仕様そのものの不足ではない、ってことです)どこまでいっても「いい設計」は劣化しないのだなぁ、と思いました。

アズールを拝見された際のお話は、後の楽しみとして伺いたいと思います。
コメントへの返答
2012年5月27日 13:13
こんにちは。お久しぶりです。

やはり本気で作られた車は、経年劣化などとは無縁のようです。
運転のし易さは、歴代ロールスに乗られていた方ならば、何の違和感も無く乗れると思いますし、コーナーの作法に関しても、ロールス特有のロールのタイミングを理解していれば普通の事です。

ただ、流石に前のオーナーの乗り方があまり感心しない状態でしたので、そのあたりは実に残念ですね。

アズール…実に楽しみです。
2012年5月25日 23:03
こんばんは。

セラフ、いいですね。
当時、圧倒的にアルナージの方がたくさん国内に入った様ですね。
いい状態のセラフもどんどん海外に流出しているらしいですし、実は結構希少な模様です。

セラフは運転したことないのでわかりませんが、SZまでの癖が残っているのですね。
ドライブフィールはまるで船の様などんぶらこ感が印象的でした。
発進時はとても重たいのに、ステアリングとブレーキがとてもクイックで慣れるまでカックンカックン、でも慣れてしまえばこれ以上の物はない感覚がたまらんですね。
SZと同様、ボンネットのエッジが立っていて、どんな路地でも入っていけると思います。

完璧にメンテできる環境と原資があれば、今ほしい理想のクルマはSZです。
コメントへの返答
2012年5月27日 13:20
こんにちは。

生産された期間が短かったので、アルナージの半分も入って来なかったと聞きます。あと信頼性が向上した事でカンパニーカーとして酷使されたケースも多いようで、程度の良い個体は少なくなっています。

「どんぶらこ感」はセラフまでは健在です。ただこの個体はステアリング関係が不調だった事もあって、ロールスとは思えない程に重い操舵感でした。そして意外にもメルセデスのSが入れる路地であれば、難なく入る事が可能です。

実際にメンテナンスコストはSZ系よりもかなり安くなったようですし、何年かに一度の足回りのメンテさえ続ければ、一生モノの車となりそうです。
2012年5月26日 20:56
12万キロのセラフ運転されたんですね。ちょうど同じ距離くらいでシーザーに460万で出てます。
12月にシーザーに行った時に見てきましたが、やはり革質の雰囲気はSZの方が圧勝でしたね。
360万で出てた11万キロの97年ターボRLに試乗しましたが11万キロを忘れるようにカッチリした走りで良い感じでした。
2001年の4千キロの新車みたいなアズール見てこられるんですね。発売当初は4000万超の車でしたし、古き良き時代のハンドメイドによる20世紀最後の宝のような車です。最新の高価格量産車より性能は遥かに落ちますが、アズールにはなにか貴族的なまさに高級と言う言葉ぴったりくるオーラみたいなのを感じられる車なんで是非手に入れて欲しいものと思います。
コメントへの返答
2012年5月27日 13:28
おそらくそのシーザーさんで売っている個体のほうが程度は上だと思います。この車は前のオーナーの乗り方がかなり悪かったようですので。

私が初めて運転したロールス・ベントレーはSZのターボRでしたが、確かに革の質感だけでなく内外装のクロームの質がSZのほうが良い印象を持っています。あと絶対的なエンジンの耐久性も旧い鋳物製のV8に軍配が上がります。

そのSZの最終とほぼ同じ内容のアズール、ある意味では天然記念物のような車だと思います。実はこの車は涌井さんからのお話なのですが、恐らく程度は新車以上を保っていると思われます。その天然記念物を持つ為の環境も含めて、色々な意味で前向きに検討したい一台のようです。
2012年6月20日 20:42
こんばんは。

いやぁ、良いですねぇ、このロールス。
僕はこのモデルのパークウォードが欲しいと思っていました(夢のことですが)。
実際にシルバーセラフは中古車を見てエンジンをかける機会があったのですが、走らせることはありませんでした。
その物は良い代物でしたが、12万キロ走ってもロールスはそれなりの価値を出しているのでしょうね。
コメントへの返答
2012年6月21日 8:17
おはようございます。

パークウォードという事はロングホイールベースですね。それはかなり数が少なそうです…

車そのものの成り立ちがファントム以降は普通の車と大差無いように思いますが、ここまでのロールスは作りこみが全然違います。

流石に12万㌔乗ればお金もかかりますが、その気になれば半永久的に乗る事も可能な車です。

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「大雨の中で路肩に佇むコンパクトカーに目を奪われた。

プジョー208…これはカッコいい。」
何シテル?   05/28 22:42
東京は日本橋を中心に活動しております。 趣味としての車は輸入車贔屓で、中でも英国車を好みます。また実用品としての車はトヨタ&レクサスを愛用し、好き嫌いを抜...
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