「暑さ寒さも彼岸まで」
これは昭和一桁生まれだった亡母がよく申していた言葉ですが、次の土曜には彼岸の入りですので今年は少し早く夏の厳しい暑さが和らいだように思います。
そしてこの時期になると、誰かと逢った際に挨拶の定型文として「良い塩梅(あんばい)になりまして」と言っていたのを思い出しますが、本来の日本語が持つ響きはとても美しいものだとこの歳になって思うのです。
さて、この夏は外出を控えていた事もあり、買い物以外の用途で車を動かした事はあまりありませんでした。従ってガソリンがほとんど減っていません。

とは言え今日はジャガーに往復10㌔程度の買い物に付き合ってもらいましたが、よく考えると来月には我が家にやってきて15年目に突入するのでした。
私は車は国産車でも輸入車でも少なからず当たりハズレが存在すると思っています。それは納車されて最初のドライブで「この子は何もないな」という予感を感じる車もあれば、「この子は手が掛かりそうだな」とその逆もまた然りです。
このXJに関しては完全に前者のほうで、今に至るまでの14年間で故障らしい故障はトランクのクロージャーが動作不良で交換したのと、エンジンチェックランプの点灯を調べたらO2センサーの不良で交換という凡そ故障とは呼べないレベルのものが2回のみという健康優良児でありました。
よく「どうやって乗っているのでしょう?」と聞かれますが、ディーラーでの定期点検と2年に一度のガラスコーティング以外に特別な事はしていません。ただヨーロッパ車を日本で使う上で夏の暑い季節は結構負担になるように思い、新車時から5月1日~9月30日までの帰宅後はボンネットとガレージの窓を開けて熱がこもらないようにしています。

そしてエンジンを素手で触れられる程度まで熱を冷ましたらボンネットを閉めますが、アルミ製のフードは強く押さないほうが良いので一見乱暴ですが上からバーンと閉めます。
外装の塗装や各部パーツのクオリティも日本車と比べれば決して高くないので、もし雨に降られたら決して濡れたまま放置せずに水滴を拭き上げます。それを続ける事で、メッキモールの白濁も無縁の状態を保っております。

ジャガーXJもこの年代からは他の輸入車と同様に窓枠に樹脂メッキが使用されて、この部分に白濁の目立つ車も目にします。
ヘッドライトも同様で、このモデルから樹脂製レンズになっています。

両目共に白内障はありません。ここは特に紫外線の影響で劣化の出やすい部分ですが、もしこの部分を交換するとASSYで片側20万円オーバーなので最初から意識して気を遣っていた部分です。
機械的な部分に関しても、その精度や材質の選定に関しても日本車ほど高くありません。それはサプライヤーの方の話ですが、例えばレクサスに納めるものがAAAとすれば海外メーカーは高級車であってもAランク程度だそうです。

そこでよく停車時にギアをせっかちにガチャガチャ動かす人を見ますが、これは長い目で見ればかなりの負荷を掛けていると思います。ひとつひとつ動かした際にワンクッションおく程度のゆとりが必要です。ステアリングに関しても停止状態でギチギチ回す据え切りは御法度で、僅かでも動きながら切る事を心掛ける必要があります。だからよく中古車で「前オーナーは女性でした」という個体はこの辺が要注意で、走行も少なく程度が良さそうに見えますが試乗するとステアリングから異音がする車も少なくありません。
これは一見優秀な印象のあるドイツ製であっても同様で、各部のクオリティだけを比較したら日本車には及ばない部分が多く見られます。が、それが集合体になった時に魅力度として比例しないのがクルマの面白いところで、飽きずに14年も付き合っている答えなのだろうと思います。
ここまで読んで「面倒くさい」と思われる方も多いかと思いますが、例えるならばこれは恋が冷めるか否かと同じで、冷めない恋はいつか愛に変わるものです。考えてみれば恋愛というのも多分に面倒なものですが、私にとってのクルマとの付き合いは決してただのアップデートという散文的なものではなく冷めない恋愛だと言ったらカッコつけ過ぎでしょうか。
おまけ
東京都内の道路事情も、環2と呼ばれるマッカーサー道路の完成を持って完了したものと思っておりましたが、自分の知らないところで着々とアップデートが進んでいるようです。

先日夜に南池袋にある豊島区役所近くのレストランを訪れた際、建設中の地下道出入口を見つけました。これはこの先の明治通りと新目白通りの交差点になる高戸橋の手前、つまり都電の学習院下あたりまで一気に出られる地下道が建設中でありました。これにより池袋東口前を通らずに済むという利点があると思われますが、まだ少し完成は先になるようです。

こうした建設途中のトンネルを見掛けるとゾクゾクすると言ったら、とある友人から「それは変態です」という嬉しいご指摘を受けました。変態である事への指摘は甘んじて受けますが、どんな事にもゾクゾク出来る人生って楽しいじゃないかと思うのです。
更におまけ

最近は義母にプレゼントされたマットレスがお気に入りです。
寝起きの顔がおもろい。
Posted at 2020/09/13 18:15:27 | |
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