先日のパワステ漏油騒動関連の記事に対して、私の秘密結社的BBS
油臭くのんびり四駆を楽しもうにエンジニアである支部長からこのようなスレッドを立てて頂きました。興味深いご意見であるのでこれについての記事を書いてみたいと思いました。
以下引用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
パワステとか
オルタの負圧用ベーンポンプをばらすと
ベーンの摩耗は少なく
その回りのoリングやシールのゴム製品の劣化が
機能の不具合となる事が多いんだ。
いろんなゴム
これが問題
マスターシリンダーのカップ
ブレーキ、クラッチブースター
色々なoリングとシール等々
ばらすと、みんな四角くなってて
張力がなくなって
トラブル感じ
だからエンスーは、標準品から
同じサイズの色んなゴム部品を探すのが
仕事になる感じでありますです。
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これを読んで思ったのが、確かに旧車を維持するにあたってのアキレス腱になり得る問題なのです。何故私がOリングに反応するかというと。。。。Y60にはランクルと違ってOリングの使用頻度が高いということであります。バキュームポンプやパワステのベーンポンプには確かにOリングが使われております。
下の写真はy60のオルタネーターに付くバキュームポンプの蓋を開けた時の様子です。オレンジ色の物がOリングで、バキュームの密閉性を保つ為に必要不可欠な部品です。
水回りにも使われてます。20年の歳月で四角く変形しカチカチに硬化しておりシール性は既になくなっております。この部分の硬化は僅かな水漏れとなりエンジンフロント部分をずっと濡らしてました。原因の特定がなかなか出来なくて苦労した部分です。
このOリングに気が付いたのはサーモスタットを交換した際にボルトを緩めたらこの当たり面の圧迫力が一時的に低下し剥離したようです。その為に漏れがいっそう酷くなり原因の特定が出来たという皮肉な結果でした。新品の部品と比べるとこのように差があります。ランクルではこの手の組み上げには殆どガスケットを使用しているのでまさかこんなところにOリングが使われているとは夢にも思いませんでした。
お次はリアのホーシングとベアリングケージの当たり面にも使われております。真ん中のドーナツ状のがドライブシャフトのオイルシールでこれがデフオイルを食い止めます。結合部分の凸部分の根元にOリングが使われておりこれも水分の侵入や漏油を防ぐ役目を持っております。ランクルだったらガスケットだよなぁ。
お次はクーリングファンカップリングにも使われております。シリコンオイルの入れ替えをした際の写真ですが、これもオレンジ色のがOリングです。シリコンオイルは薄い褐色でありますが、このように20年物のシリコンオイルは磨耗した金属粉とでこのような物凄い色をしておりました。トヨタ部品共販で買ったシリコンオイルを詰めてあげるとまた復活。ここにもOリングがありました。
最後はクーラーの配管接合部です。R12とR134aではOリングの材質が異なります。私のy60はR12ですので新ガスに変更する際にはこのOリングを交換する必要があります。ここの当たり不良からガス漏れも起こるので全部交換しました。
使用状況によって材質、形状と様々な物があり使い分けられております。メーカーが品番の設定を辞めると少なくともこれ等の部品の整備に支障を来たします。距離を走っていなくても経年劣化での漏れなどのトラブルもありますので、出来るだけ新しい部品に交換したほうがいいと思います。というのもゴムですから使用しなくても時間が経つと硬化や劣化の可能性が出てくるからです。
このような整備をする時に思うのが、どうにかしてデーターベースが出来ないか?と言う事です。Oリングの専門業者等に問い合わせる前に材質などの勉強が必要かもしれません。いやはやエンスー領域の車を維持するのはいろんな知識が必要になりそうです^^;
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Y60 | 日記
Posted at
2011/01/29 11:57:54