クロさんのy60はLSDなのにセミフロートアクスルなんですか?ってランクルにちょっと毒されてきているお方からの質問がありました。ほほほフルフロートアクスルでもオープンデフもあるんだよ(笑 それは消防車だけどね。とかマニアックな話題で今日も始まります。
y60はデフロック、LSD、オープンデフのいずれもコイルルリジット車は同じ構造です。UTE(ピックアップトラック)、消防車などのリーフリジット者はリアはフルフロート(全浮動式)アクスルになっております。さてこのy60のリアアクスルのハブの構造はセミフロート(3/4浮動式)とフルフロートとの中間のような構造です。この浮動式というのはドライブシャフトに荷重が掛かるかという意味でフルフロートアクスルは車輪の過重は全てハブヘアリング(出べその中)で受けドライブシャフトは駆動トルクしか掛からないのです。y60の構造はドライブシャフトの固定はこのハブベアリング(ユニットベアリング)で行います。
ホーシングの端にユニットベアリングが入ったベアリングケースを6本のボルトで切削面同士組み合わせ牽きつけることで固定します。奥にOリングが有るのを見るとわかるかと思いますが工作精度が高い構造です。
このドライブシャフトをこのようにベアリングの根元の部分で54mmのロックナットで締め付け横方向の固定をしております。このドライブシャフトの部分は確か41mmほどあったはずでこの構造体を破壊することはほぼ不可能に近い強度が有ります。またこの部分で固定するのでシャフトにこの部分で力は掛かりますがデフまで間のシャフトには車輪からの車重が掛からないので全浮動と言えばそうとも言えます。
ユニットベアリング化した理由はこのように圧入してベアリングをシャフトに装着しますが、プレロードの調節を廃止し整備性を向上させたとメーカーは有ります。確かにこの構造でのプレロード調節はとてもできたものでは無いのでユニットベアリング化は良いのですが、デメリットはこのベアリングハウジングとドライブシャフトプレートの間のグリスシールが傷んだ時に交換する作業が非常に大変な事です。その点はフルフロートアクスルは整備性が非常にいいです。
このロックナットは確か50kg程のトルクで締めこみます。そんなトルクレンチなかったのでこのように道産子特製SSTとバールを使い大人3人でタイヤを抑えお祭り騒ぎで締め込んだという思い出があります(笑
このようにy60はセミフロの様ですが構造的にはフルフロとほぼ同じです。以前からもよく言ってますがランクルは手元にある工具でなんとかなる気軽さが有りますが、y60は頑丈だけど修理する際にはそれなりの経験と設備が必要で4トンを整備するような感覚です。プレスと酸素バーナーが有るとなんとかなるそんな感じです。
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Y60 | 日記
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2012/04/10 08:41:46