昨晩は内燃機屋に日野の大型ダンプが入庫しておりました。
日野スーパードルフィンプロフィア V型8気筒エンジンF17D(16740cc 320ps )走行600.000km
噴射ポンプを駆動する出力を取り出すシャフトのオイルシールの油漏れで、このシール交換での入庫です。作業自体はそれほどのものではないですが、如何せん対象物が大きく作業場所も高く重量もあるのでそういう意味では大変な作業です。本来はうちの仕事ではないけど付き合いの長い取引先からの依頼で仕方なく引き受けたとのことです。今日はポンプ一台組み上げたのみで、あとはずっとこの作業に掛かりっきりだとか。
自分には珍し光景だったので見学することにしました。大きなタイヤをよじ登ってエンジンを上から眺めた様子ですが、16Lのエンジンだけあって流石に大きさが違います。過給機がないタイプなので観光バスの同形式の450ps物に比べると控えめな320psですがその分燃費がいいそうです。真ん中のバンクの部分にポンプが鎮座します。
バンク真ん中のフランジからポンプの駆動を取り出しますがその付け根のオイルシールが今回の交換部分です。部品としてはただのオイルシールですがダクトを取り外し、配管を外してポンプを下ろして漸く交換できる部分なので時間がかかる作業のようです。
ポンプ重量は40kg程でまだ8気筒なのでこれでも作業は楽な方だそうです。これがV12とかV10になるとポンプを持ち上げるので一苦労し、しかも手を掛けてはいけない部分があるので余計に大変なのです。また配管類のあるのでポンプを置こうとするとこれが邪魔し、かと言って無理に曲げると後で酷い目に合うのでそこらへんも気にしながらの力仕事なのです。先ほどのフランジ部分にポンプをぶつけて2mmでも曲げるとぶれてしまい再度交換になるそうです。
今は排気ガス規制で直列6気筒ばかりになってしまいこのV型エンジンは大型車でも少なくなりました。海外では一部メーカーがEURO規制に適合させたV8を搭載しているところが有りますが、国産では消えつつある形式のエンジンですね。サイズが大きいだけにこのシール交換でもちょっとした分配ポンプをOHするぐらいの請求が発生するそうです。大型車を維持するには経費がかりますね。
Posted at 2012/02/16 13:07:48 | |
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