久しぶりにオーディオネタ行きましょうか。今回はFMエアチェックであります。私の年代ではFMは貴重な音楽入手方法だったと思います。それこをイントロでアナウンサーの声が被ろうものなら眉をひそめたものであります(笑 いまのFMでは別に珍しくないことですが、これもFM放送のニーズの違いを感じての送り側の変化でもあると思うのです。その当時お気に入りだったのがFM東京系列の夜10:00から放送のサントリーサウンドマーケットで、これによっていろんな洋楽を知りせっせとエアチャックしておりました。
またNHK‐FMのライブ放送はこれまた貴重なライブ感あるいい演奏と高音質音源でありこれの時はとっておきのカセットテープを投入してスタンバイしたものでした。よく受信していた放送局はFM福岡、NHK、FM中九州にでした。場所柄もあり、長崎、福岡、佐賀、熊本の放送局が入り受信環境としては比較的良好だったように感じます。電離層の状態によっては山口の放送局が聞こえたりもしました。
FM放送での高音質音源を得るためには良好な直進派をがぶりよつで受ける事が一番で、最初の何も知らない時はT字型フィーダーアンテナでへだらに電波を受け止めておりました。指向性の低いアンテナでキャッチするとゴースト波を拾ってマルチパスノイズが発生し無音時にジュルジュルと聞こえたものです。また電波強度が低いとザーとホワイトノイズも目立ちクラシックなと録音する際にはこれらが気になったりもしました。マルチパスノイズが酷いときはピアノの音がじゅるじゅるというノイズで滲んだような音になりノクターンも興ざめですね。
そこで少年だった僕はさらなる高音質音源を得るためにお年玉を掻き集め、田んぼでの稲刈りを手伝ったり、畳工場を経営している親戚のところでアルバイトしてFM8素子のアンテナを屋根の上に立てることにしました。
今もあるのかな?て調べるとAmazonでも買えるんですね。しかも安くなっている^^; 屋根の上に大型の屋根馬を置き太めのパイプを4Mほど立てそこに全長3m以上あるマスプロ電工のFM8素子アンテナを立てました。本当は各放送局にアンテナを正対できるようにアンテナローターが欲しかったのですが、中学生の財力ではここが限界でした。アンテナを立てると決めるとそこからは暫く屋根の上ウォッチが日課になり電気屋がエンテな工事をしているのを見つけると飽きもせずひたすら観察し、作業方法、大まかな放送局の方向を記憶しておりました。流石に買いに行くときは親に車で連れていって貰ったのですが、それ以外は全部自分で作業しました。
屋根にそびえる8素子のFMアンテナ。TVアンテナに間借りさせるなんてそんあことではアンテナが泣くぜと立てたのはもうかれこれ四半世紀以上前のことであります。
アンテナでいい電波を受けたならもちろん同軸ケーブルで我が基地へお招きしなければ意味がありません。3Cー2Vなんてチンケなケーブルではダメでしょう。最低5C‐2V、出来れば5C‐Fvクラスを奢りたいところであります。黒い同軸ケーブルもいいですが、奮発して白いケーブル5C‐FVを20m購入して電波の花道はこれにて完了。
最初の頃は父親のOTTOのチューナーにこの電波をお招きしましたが、なかなかいい音を聞かせてくれました。しかしさらなる高音質音源を目指して導入したのがKENWOOD KT‐1010Ⅱでした。
このチューナーはTRIO KT-1010として無線屋がつくるチューナーだけあっていい音をさせるベストセラー人気機種のデチューン版でした。一番はTRIOが高級機に付いていたブランド名のKENWOODに変わったことでしょうか。バブル真っ最中にはこの名称変更には心踊ったものです。OTTOのチューナーからこの1010Ⅱにバトンタッチしたときは感動ものでした。電波強度が70dBをこえ放送局間のセパレーションをWIDEにした時の音は素晴らしいものがありました。
本当は上位機種の2020、3030辺が欲しかったのですが、これは僕が大人になってからの夢としてとってありますが、未だに実現しておりません(爆 今も2020はほしいなぁできればバリコン使用のL‐02T、03Tあたりが最高ですね。いまだにここらへんの機種は高値で取引されてますね。
いい音源が手に入ったらこれを記録してなんぼでしょう。ということで当時使っていたのがTEAC V-800Xでした。今になって思うとなぜこの機種を選んだのか?と思ってしまいます。同じ価格帯ならばCR‐20とか、TCK-333ESでもよかったのにと思ってしまいます。3ヘッド機種に憧れてこれにしたとしか思い出せないのですが、デザインは気に入ってました。上位機種のV-900Xになるともう少し印象が違ったのでしょうが。今ひとつレンジが狭くもう一歩という印象が常にありましたね。
こんな感じでFMエアチェックを楽しんでおりました。FMで聞いてレンタルレコードへ行き、気に入ったらレコード店で買うこんな感じで音楽を手に入れていた時代でした。ある意味真剣勝負で音楽情報をかき集めていたような気がします。それゆえに聞くときも真剣だった何でもかんでも完全燃焼系な青春時代だったような気がします。
Posted at 2011/07/23 08:32:33 | |
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