ミッションは準備完了。エンジン側の受け入れ準備に掛かります。先ずはコルクコンバーターのドライブプレートを取り外し、クランクシャフトのオイルシールを交換します。興味深かったのがオイルシールがゴム製ではなくてシリコン製で非常に柔軟性があったことです。車両の性質上クラッチ交換のスパンが長いのでこの部品もそれに伴って耐久性を高めるための変更のようです。 ホントはね台座ごと外してシール交換するんだけどこちょこちょとシールだけ交換しました。ドリフトなんか使わなくても手で入っていくぐらい柔軟でした。
バックプレートもMT用に交換します。AT様は上下2分割になっていて下半分がサービスホールの代わりになってました。写真では見にくいけどコーキング跡が残っているに気がつきますか?y60は上半分と下半分で2種類のコーキングを使い分けてベルハウジングを密封してあります。渡河時などで浸水するのを防ぐためでしょうか。私は水遊びはしないのでコーキングは割愛しました。
フライホイルを取り付けします。研磨したので気持ちがいいです。気になったまま組み付けるのはこのあと長年気になったまま運転することになるのでやっておいて正解だと思います。お値段も思ったより掛からなかったし踏み切ってよかったと思います。この研磨もこの24時間ほど前に業者に持ち込んで、この日の午前中に研磨されておりますのでなんとも慌ただしいスケジュールでした。それとTD42は真ん中のパイロットベアリングがベアリングでなくて黄銅か何かのスリーブだったのには驚きました。
クラッチキットの取り付けです。4トンまで整備するところなのでセンター出しの工具もあり助かりました。クラッチ板もカバーも重くて二人で作業していてもなかなか手こずります。しかもカバーの位置決めのピンの合いがタイトでボルトがフライホイルになかなっ噛み合わず何回か仕切り直しで漸く取り付け成功。これらの作業、研磨まで含めると部品代で約4万弱です。純正部品で行うと更に3万弱プラスですね^^;
いよいよドッキング作業です。この大きなマグロをこの狭い水槽に入れるのはなかなか骨が折れます。フロアトンネルに干渉したり、インプットシャフトがクラッチカバーの爪に引っかかったりミッションが重いのでなかなか動かせないし、バランスを崩して落下などしたら目も当てられません。緊張と力仕事の連続で根気、筋力、体力、気力、知恵を要求される修羅場です。もう少しフロアトンネルを広くしよろ!と叫びたい気分ですがそうすると車内が狭くなるし。。。意識が遠くなりそうになりながら格闘していると突然ゴクン!と動きお~少し入ったぞ!と歓声を上げるもすかさずこのチャンスを逃してはならぬとすかさずボルトを1本差し込み、それに続けとほかの位置でもボルトの取り付けに残された筋力を振り絞って穴位置を合わせてボルトをとめて行きます。まるで柔道の試合で延長戦お互いにフラフラになり気力だけで動いているその時に無意識で出した技が素晴らしい切れ味を出した時のような感覚でした。
ボルトがエンジンとミッションをつ引き寄せ出すと緊張感も少し和らぎます。ある程度下のボルトを固定しきるとミッションを少し傾けた状態で超ロングエクステンションで上側のボルトをとめて結合完了。すかさずミッションメンバーをフレームに固定して一連の大仕事の山場を越えることが出来ました。
この時点で24時を過ぎておりこの日の作業は終了。これから細かい作業をしていきます。
Posted at 2011/12/07 07:56:13 | |
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Y60 | 日記