父の入退院！ と、パーティーレース開幕戦

「パパの右足が上がらないのよ、なんだろうねぇ」

と、母から電話があったのは、パーティーレース開幕戦の前日、筑波の最後の練習の帰り道でした。


瞬間、頭に浮かぶ「脳梗塞」の三文字…。
しかも、今は医療の薄い？土曜日の午後３時…。

最悪だ…



私
「すぐに救急車を呼んで。！」


母
「えぇっ！？そんな、大げさな…。これから整体の○○先生のとこに連れていこうと思ってるんだけど…」

どうやら、目に見える症状は「右足が上がらない」って事だけみたい。

だからってさー…
整体ってどーなのよ。。
事の重大さがイマイチ分かっていない母のノンキさが歯痒い半分、有難い半分。


私
「いーから！早く、救急車呼んで！その時、『右手足が動かない、ろれつが回らない』と言うの。わかる？早く！早く、言ってる通りにして！」


父の基礎疾患は高脂血症しかない。でも、間違いない、脳梗塞だ。
言語と手がなんともないなら予後は良好だと思うが、救急搬送後は、そのまましばらく入院になるだろう。
嗚呼、
パーティーレースどころじゃないなぁ。
翌日の開幕戦は欠場しよう…。



この20分後に、父は近くの脳外科の病院に救急搬送されました。
土曜日の夕方近くなので、簡単な検査しかできなかったですが、案の定、脳梗塞でした。
発見が早く、血栓溶解剤などの薬物治療と、右足のリハビリだけでなんとかなりそうな感じ。

ほっと一息。


母
「ｱﾝﾀ、明日はレースでしょ？もう帰って寝なさい」

私
「いいの、いいの。出ないから。肉親の一大事より優先させるものなんてないよー。芸人じゃないんだから。ご近所からだってなに言われるか…」


母・妹
「状態は安定してるし、ｱﾝﾀがいても役にたたない。レースに出なかったって知ったらパパ、ガッカリするから、レースには出てよ」

うーん…悩


こうして、この夜は一睡もできないまま、明け方結局は予定通り、筑波に向かっていました。
そう、開幕戦参戦の為に。


予選の一時間前、
母と妹、それぞれから
「パパはぜーんぜん大丈夫だから。レースに集中して事故など起こさないでね、頑張って！」

とメールが…。



家族の後押しがあったとは言え、父の一大事にレースに出る事の違和感がどうしても拭えません。

そんな私の思いをよそに、スケジュールが次々と消化されていきます。



砂糖より私に甘い父…

「皆が持ってるのに、私だけが持ってないんだよ…」って言ったら、赤号にHKSの車高調を買ってくれた親バカな父…

毎年、娘達にお年を嬉しそうに配る父…

入院する一週間前の紙飛行機大会で5位だった事を悔しがってた父(70人近いエントリーでした)


父の娘で最高に幸せだよ。
レースで良い成績をとって、喜んでもらわなくちゃ！



結果は…(涙)


レース翌日に父の病室へ。
私
「ビリになっちゃったよー」

父
「そーか！ビリか！うはははははははは！」
…
……笑い飛ばされました。

右足の驚異的な回復で、入院から2週間後の一昨日、父は無事、退院となりました。


その一週間前に私が急性胃炎で入院した事は秘密にしておこう(笑)