俺はトヨタのファンじゃない。
ただ日本人として死ぬほど悔しい。
「ル・マンには魔物がいる」とよく言われるが、今年のル・マンはそれを嫌というほど思い出させてくれた。
そしていくら速かろうとも、ゴール出来なかったら全て無意味だという当たり前の常識も。
ル・マンで起こったドラマはいろいろあるけど、今年のはその中でもとびきりのヤツだった。
同一周回で20秒後ろにポルシェ2号車が迫っていたものの、快調に走行していた中嶋一貴のトヨタ5号車は
レース残り5分というところでパワーを失いスローダウン。メインストレートまで辿り着いたものの力尽きた。
2016シーズン、去年のル・マンで完全に蚊帳の外だったトヨタはTS050を投入。
アウディR18は勿論、ポルシェ919ハイブリッドに対しても優位にレースを運ぶことが出来ていた。
日本車メーカーとして25年振りの優勝に手を掛けようとした矢先に魔物が牙を剥いたと・・・・・。
来年からトヨタはWRCにフル参戦が決まっているので、WECはどうなるのか心配だったが、
レース後に豊田章男社長が、
http://www.as-web.jp/sports-car/24659
「チームの皆の心境を思うと……。そして、応援いただいたすべての方々へ……。いま、なんと申しあげたらよいか、
正直、言葉が見つかりません。我々TOYOTA GAZOO Racingは“負け嫌い”です。負けることを知らずに戦うので
なく、本当の“負け”を味あわさせてもらった我々は、来年もまた、世界耐久選手権という戦いに、そして、この
ル・マン24時間という戦いに戻ってまいります。もっといいクルマづくりのために……。
そのためにル・マンの道に必ずや帰ってまいります」
「ポルシェ、アウディをはじめ、ル・マンの道で戦ったすべてのクルマとドライバーの皆さまに感謝するとともに、
また一年後、生まれ変わった我々を、ふたたび全力で受け止めていただければと思います。
皆さま、“負け嫌い”のトヨタを待っていてください。よろしくお願いいたします」とのコメントを発表。
2017年ル・マン。ポルシェもアウディも更なるアップデートを施したマシンを投入してくるはず。
それらを打ち負かす強靭なマシンを引っさげて来年のル・マンに挑んでほしい。
寺田陽次郎さんがプロジェクトxでマツダが優勝できた要因を聞かれた時に・・・
「何回も何回も出て、人の土俵を借りて
何回も何回もあのレースに苦労しながら出て、
やっぱり"風"が吹いたんだ。」
と答えていたのを思い出した。
この先ル・マンを制覇する可能性がある日本メーカーはトヨタだけ。
いつの日かトヨタに"風"が
吹く事を祈る。
Posted at 2016/06/20 19:43:08 | |
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クルマ&バイク | 日記