お汁粉どうですか?@ひでエリです。
行きつけの喫茶店クラフトでオキニのピラフを食べつつコーヒーを飲んでいたら、今日鏡開きをしたのでサービスですが、如何ですか?
と言われました。
新年の挨拶で喫茶店の娘さんが声をかけてくれたのですが、せっかく走ったのにカロリーオーバーなので丁重にお断りしました。
食えば良かったかなぁ。
さて年末年始はズーッとYouTubeでホロライブの皆様の動画を見つつ、延々とラノベを読んでおりました。
Kindleアンリミテッドに入っていればほぼ全巻読める
狼と香辛料&狼と羊皮紙
です。
正確には最新の狼と羊皮紙の新刊3冊は対象外ですが、香辛料24冊(続刊)、羊皮紙11冊中8冊(続刊)は対象内です。
今回はこの作品に対する私の愛が重くて長いので興味が少しでもある方だけこの後を読んでくださいw
さて狼と香辛料は昨年再アニメ化された名作。
創刊から既に10年以上が経過した電撃文庫の売れ筋ご長寿ラノベです。
以前、弊ブログでも
アニメとコミカライズについてはレビュー済みで絶賛しております。
今回読んだのはコミカライズ16巻完結後のお話。
狼と香辛料Spring Logと銘打たれたロレンスとホロの結婚後のお話です。
結婚直後ではなく、我が息子のように育ててきたコル坊の旅立ちと共に彼らの一人娘であるミューリが一緒に家出してしまったところから。
彼らが居を構えたのはホロの生まれ故郷であるヨイツにほど近い温泉郷ニョッヒラ、ここで狼と香辛料亭という温泉宿を開いて幸せに暮らしていました。
前半はニョッヒラでの出来事が主ですが、後半はロレンスとホロがまた旅に出ます。
そこで様々な事件に巻き込まれて、これらを解決しながらコルとミューリに会おうとする話です。
前章の登場人物を織り交ぜつつ、コルとミューリの冒険をなぞって行きます。
前章では互いに信頼しつつも、人ならざる存在である狼の化身ホロが、その寿命の長さからロレンスと共に歩くべきかどうか悩み、その仄暗さを抱えつつも共に夫婦として生きていくことを決めるというのが話のコアにありましたが、Spring Logではもはやそれを乗り越えた夫婦ですから、2人の仲睦まじさにニヤニヤしてしまいます。
それでもいつかたった1人でこの世に残されてしまうホロの未来への不安を少しでも減らしたいと願う人の身のロレンスがホロへの想いから様々な「贈り物」をしていく、そんな話だと言い変えてもいいかも知れません。
そんなロレンスの優しさが嬉しくて堪らないホロがとてもチャーミングに可愛く描けています。
支倉凍砂先生、天才!
やはり安定してこの2人のやり取りは尊すぎる。
そりゃ人気も出るでしょう。
アニメの方は残念ながら個人的に1番盛り上がるデバウ商会の太陽金貨編までも辿りつかず、後半は作画も崩れて微妙になってしまいましたが、小説に作画はありませんので、アニメの最高作画回の2人の声と姿を思う存分想像しながら読むことで余裕で脳内変換が可能です。
最後の24巻は「羊皮紙」と濃密に絡んできて、書く方はきっとめちゃくちゃ大変だったと思うのですが、まとめて交互に読んでいた当方としてはドキドキワクワクが止まりませんでした。
出版リアタイで読んでいたら何回も読み直していたでしょう。
長すぎてオススメはしませんが、読んで後悔はないラノベでした。
スライムやら無職転生などと並ぶ良ラノベだと思います。
そしてこのロレンスとホロの一人娘であるミューリと旅の途中で拾って息子のように育ててきたコルが成長して、飽食の教会を正す聖職者になろうと旅する話が狼と羊皮紙です。

もちろん同じ世界線です。
ホロとロレンスたちが行商人であったことに対して、聖職者の旅ですが、そこは底抜けに明るくお転婆で元気な、人間と狼のハーフであるミューリが旅に花を添えます。
ミューリはハーフなので変身できるのかな…と思っていたのですが、ホロに鍛えられホロほどの大きさではないものの、熊レベルには大きな銀色の狼に変身が可能です。
話の始まりこそ、12歳前後という年齢相応のミューリで、兄様(あにさま)と呼ぶコルのお嫁さんになりたい一心で家出し、コルに嗜められてばかりでしたが、旅を重ねるに連れ成長し、賢狼ホロのチャーミングさと賢さ、ロレンスの抜け目なさ、山師の様な大胆な思考を併せ持つ「太陽の聖女」に成長していきます。
さすがに12〜3歳のミューリでは、ホロの色気の様なものは皆無ですが、持ち前の明るさ、健気さで、聖職者見習いである堅物のコルが出来ない仲間づくりを手伝い、コルの世間知らずで真っ直ぐな部分以外を補っていきます。
一方、大衆には分からない教会文字で書かれた聖書を俗語翻訳したコルは世の中に本当の神の教えを解く「薄明の枢機卿」として名を馳せ、この世界で既存最大の勢力である教会を正す旗印となっていきます。これを支えるパトロンとしての島国ウィンフィール王国と大陸各国、そして教会との政争に巻き込まれて行きます。
数ヶ月前まで湯屋の小僧だったコルは当初こそ戸惑い、我が身に降りかかった二つ名に慄く訳ですが最新刊では完全に腹を括って当初の目的である「教会を正す」ことを決めます。
その傍には狼の騎士ミューリがいる。
という美しい構図になりました。
香辛料はロレンスが行商人だったことから、主に中世レベルの経済の話がベースにありましたが、羊皮紙は教会と政治の話です。
羊皮紙の方が生々しくて、落とし所が難しい、人の生き死にに簡単に置き換わる政治の話しなのですが、これに狼ハーフのミューリの成長や心境を織り交ぜつつ非常に上手く回しています。
いずれも基本に忠実に起承転結で書かれた分かりやすい話が多いです。
が、ちょっと登場人物が多いかw
特に羊皮紙の方は人ならざる存在も多数登場し、香辛料ではほとんど出てこなかった飛び道具的な展開も多いです。
リアタイで読んでいたら、毎巻数冊前から読み直すことになっていたでしょう。
いずれにせよ、ご長寿大人気ラノベである理由が充分に分かる名作でした。
唯一、鳥の化身たちの変身後、「服」どうした?特にシャロンwという点を除けばw
個人的には「新しいグイン・サーガ」を見つけた気持ちです。まあコチラは原作者である栗本薫女史が亡くなってからはファン筆頭の作家たちが後を継いだものの、クオリティも下がってしまい、読み続けるモチベが無くなってしまいました。
今後は狼と香辛料シリーズを推して参りたいと思います!
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サブカル | 日記
Posted at
2025/01/11 17:22:29