サヨナラ...@ひでエリです。
人に出会いあれば、別れあり。
今週は愛弟子ともいえる営業マンが一人、ウチの会社を巣立っていきます。
アイラをこの人に教えたのは私。
ボウモア12年は彼のフェイバリットスコッチになったそうです。
彼を失うのは会社としては痛手なのですが、僕のポリシーとしてやりたいことを見つけて会社を辞めていく人は引き止めないことにしています。
彼とはガッツリ事業をやりこんで、完全燃焼しましたので、自信をもって世の中に送り出すことができます。
そんな彼を僕はどうやら行きつけのバー、イリエに連れてきていなかったようでした。
私とイリエに来た人はご存じの通り、私と同じ酒を吞むのは禁止ですw
何故ならなるべくたくさんの酒を吞みたいからです。
さて今日の1杯目は...
スコットランド アイラ島出身 カリラシェリー樽フィニッシュと
同じくスコットランド アイラ島出身 ボウモア10年テンペスト。
スペインの食前酒であるシェリー酒、昨今その樽をつかい、ウイスキーのフィニッシュを行うのが流行りました。
しかしシェリーそのものの生産量が多くなく、質の良い樽が世界的になくなってしまったようなのです。
そのおかげで、スコットランドハイランド出身 マッカラン12年、スコッチのロールスロイスと呼ばれる名酒だったのですが、最近のマッカランは全然味が変わってしまっており、びっくりするレベルでガッカリになっているのです。
前置きが長かったのですが、という訳でシェリー樽仕込には最近あんまり良い印象がないのです。
さらに!私はカリラが余り好きではない!w
優しすぎなんでw
でも、まあまあでした(えらそう)
で、テンペスト(嵐)ですが、これは以前吞んだことがあって、始めて飲んだ時には
「なんじゃこりゃあ、何処がテンペストなんじゃーい!」
と半キレになったわけです。
優しすぎでw
しかしこのテンペスト、ロットごとに味がかわるとのことで、今回のこのロットはまさに
「テンペスト」!
なかなかのハードな味わいで気に入りました。
そういう仕様ならそういってくれよって感じです。
一度飲んで、こんなよわっちい嵐なんてあるか、ボケぇと思って吞んでなかったのはもったいなかったですかね。
さて2杯目。
スコットランドハイランド出身 グレンドロナックシェリー仕込みと
スコットランド アイラ出身 ブラックアダーロウカスク
はい、シェリー縛りですね。
先ほど話したようにシェリー樽の世界的な不足の話はそもそもこのイリエで教えてもらったお話しです。
そして、フツーのシェリーフィニッシュはマズいと知っている私にマズい酒は出すわけがないですので、どうやらそんな情勢の中でも良質な樽を確保できているハイランドの盟主、グレンドロナック。
これはフィニッシュだけではなく、仕込からシェリー樽を使ったとのことで、シェリー風味満載でハイランドの香り高さが素晴らしい。グレンドロナックってだいたいいい思い出しかないけど、これは従前飲んでめっちゃお気に入りだったグレンドロナック18年に匹敵する美味さ。
さて、ブラックアダーロウカスク。ボトラーズものなわけですが、これはいわゆるカスクストレングスで樽出し加水なしという高アルコールとアイラのインパクト全開な酒。
これは最後に吞まないと他のは吞めなくなるよと、諭したにも関わらず弟子はエチケットのカッコよさからどうしても吞みたいと。案の定、強烈なインパクトで他の酒が全部霞みますw
ざっといえばアイラの塊です。スモーキーでありピーティーであります。
大好きですが、他の人にはあまりお勧めしませんw
さてさて3杯目。
ジャパニーズ山梨白秋出身 白州シェリーカスクと
アメリカンバーボン ケンタッキー出身 ブッカーズ。
シェリー縛りですw
これはまあ白州10年の終売にかこつけて吞んだ酒ですね。
ともかくサントリーのウイスキーは12年から味が神がかってきます。
本当に美味い。
世界の何処にだしても負けないと自信を持てます。竹鶴翁、ありがとう!
なんですが、残念ながら高い!
コスパは圧倒的に海外の12年物に負けてしまいます。
だから自分へのご褒美とかね、そういう時に最適ですわ。
ブッカーズについては今更説明の必要はありません。
私の中ではバーボンの女王です。
ジムビーム社の中で最高のバーボンテイスター、ブッカーズ・ノウ氏がここだぁ、というタイミングでカスクストレングスで出す酒、ブッカーズ。
ブラックアダーに勝てる酒なんてそうそうないので、これをセレクト。
そりゃあ、満足させました。
さてさてさて、とうとうフィニッシュの4杯目
とはいえ、これだけ美味い酒ばかり吞めば、この後吞んでいい酒なんてーのは、もう決まってるわけです。はい。というわけで、
フランスコニャック地方出身 ポールジローヘリテイジと
フランスカルバドス地方出身 カルヴァドスペイズドエンダージュです。
どちらも果実酒の蒸留酒であり、ブランデーと呼ばれるものです。
ただし双方超熟で、ヘリテイジ(遺跡)は50年。ドエンダージュ(長老)は30年?だったかな。
ポールジローは創業以来、製造法を変えていないという頑固一徹な作り手でフランスのイメージとは相反する(失礼)質実剛健なブドウの酒。もちろんコニャック地方のブランデー。うーん味、香り、色、全て最高です。
一方、カルヴァドスはリンゴを醸した蒸留酒、この香りはヤバいくらい素晴らしいので大概の酒呑みはやられます。アップルブランデーは余り流通が無いのですが、世界的にこのカルヴァドスは有名ですね。
こんな年数耐えるのは果実酒系なんですかねー、丸く味わい深く、10分クンクンしてても飽きないこの酒たちは別れの一杯にふさわしいものとなりました。
という訳で、美味い酒を吞みかわし、互いにまた活躍して頑張ろう、とお別れしたわけです。
うむうむ。
良い酒は良い出会いを生み、良い別れを演出します。
アディオース、アミーゴ。
Posted at 2013/06/30 00:56:28 | |
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