• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

terry997のブログ一覧

2017年02月22日 イイね!

F83M4コンバーチブルの走り③



ターボ化された3リッターエンジンは、意外にも4000回転前後から本領を発揮するタイプ。ターボラグと言う意味ではなくて、高回転NAの雰囲気を身にまとうように躾けた感じではある。

こういうとなんだかおとなしいエンジンのように聞こえるけど、そこはMのエンジン。
431psと50kgを優に超えるトルクだから、きちんと踏んでやると速いこと速いこと…直線とかゆったりとしたカーブなら997よりずっと“ジェントルに”速い。

この「ジェントルに速い」というのが曲者で、ものすごくスピード出てるんだけど、全くそんな気がしないという最近の車っぽい味付けがなされている。BMWの走りって(特殊な限定車を除けば)ドライバーの前には出ない奥ゆかしさというか、アンダーステートメントな感じというか、ある程度の距離感を保ちながら付き合う感じと言うか…そういう風に感じる時が多い。
もちろんそれが持ち味であり、良さでもある。
だから普段使っていると、気の張らない包まれ感や周囲への溶け込み感があるのだよね…それは実に楽だったりする。

ただ、ふと、こんな感じって最近味わったことがあったよなと考えていたら、991.2のターボ化されたカレラだった。もちろん、作りこみはあちらのほうが硬質感があると思うけど、911が持ち味として保持していた従前の硬質感はかなり身を潜めた作りになっているから…それは911がBMW的な使い方、より日常的な在り方に摺り寄ってきているといえるかもしれない。

話は変わるけど、M4がデビューした時に感じたアクティブ・サウンド・デザイン、いわゆる「Sound cheating」機能についてなのだけど、制御が旨くなったのか、F83では以前感じた不自然さは影を潜めている。

もしかしたら…Sports、Sports Plusでは音が大きくなるから、バルブ開放だけではなく何か作動しているかもしれない。でも、オープン時とクローズ時で音質にさほど差が感じられないのは不思議(もちろん、音量は変わる)。

 排気音はM4の弱点の一つと思うけど、例の音はF83では殆ど無くなっている。
メカさん曰く、オープンなのでメカ的なサウンドチューニングをしている可能性はあるし、日本仕様は排ガスの関係でイギリス仕様のエキゾーストと仕様が異なる可能性があると仰っていた。

ご質問を頂いたリアの後付けフェンダーフレアは、車検対策上必要になると思って純正品を用意しておいたのだけど、結果的に必要なかった。クーペとはサスのジオメトリーが異なるのだろうか…。結局、イギリス仕様のせいかタイヤのせいか事情は分からなかったけど、車検場では「必要ありません」と言われてしまって部品代は無駄になった。

それと小さい点だけど、LIM機能(速度制限機能)は今後使えると思う。
 今は30kmにセットしてあるから、オンの時はアクセルを踏んでもこれ以上出ない…ピットレーンリミッターみたいなもの。今後シビアな取り締まりが予想される「ゾーン30規制」道路で使ってみたけど、有効と思う。


結局のところ、気にしていたのはこの車が「Mのふりをした340iカブ」なのか、「M4の血統を持ちつつ屋根を取っ払って補強した車」なのかということに尽きる。

結論としては勿論後者。

スポーツカーであるM4の屋根を取り払い、重量を乗っけて4座オープンをMTで味わうというPetit décadence。
真剣に走りを考えちゃう方には解に苦しむ成り立ちだし、そこは真剣に考えちゃいけないところなのだが、あえて理解しようとすれば、欲望という変数を与えるとあっさり理解できるという車がM4カブリオレ。

自分との相性を見極めるにはもう少し時間がかかりそうだし…それまでドイツ人が表現するdécadenceに身を任せてみましょうか…。



Posted at 2017/02/22 00:28:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2017年02月19日 イイね!

F83M4コンバーチブルの走り②

F83M4コンバーチブルの走り②エンジンや足回りの設定の見当がついて、ようやくボディの作りこみ等が気になってきた。

この車を購入する際にあまり期待していなかったのはボディ剛性。
以前乗っていたE93カブリオレはオープン/クローズでハンドリングが異なるほどだった。あれは間違いなくオープン時に適性をとっていたはずだ…クローズにすると上屋がいたずらして車が突っ張る感じがしていたし、ランフラットタイヤも好みではなかった。
だからというわけではないが、世代が異なるからと言って、Mだからと言っても所詮4座オープン。2座のオープン専用ボディで作られたスポーツカーに剛性は敵うはずもない…位に考えていた。

ところが実際に乗ってみると…2座のオープン専用車に絶対値は届かないかもしれないが、少なくとも自分の使用環境でオープン時とクローズ時のボディの挙動の差を感じることは無く、ボディ自体もかなりしっかりとした造りになっていた。

さすがにこんなタイムは出るはずがないオープンボディだが、

(それはないだろ…(笑))

Mであるということを単なるファッションとさせないという気概を見せるようなボディ補強はしたようだ。これは嬉しい誤算だった…このレベルなら4座オープンだからと妥協する必要は殆ど無いだろう。

コンフォータブル面から見たオープン性能はどうかと言えば、まずは風の佇まいはどうかという話になるのだけど、前車の981よりずっと快適になった。98180kmも出せば結構な巻き込みが発生するのだけど、F83の場合は100kmでもあまり気にならない。それにリアシートの背中に内蔵されているウインドデフレクターを使えば、かなりの速度まで快適になる。格好が悪いのと、兎に角めんどくさいので一回しか使ってないけど。


寒い時期でもシートヒーター+ネックヒーター+ステアリングヒーターを使えばかなり快適なことが分かった。今まで外気が11.5度の時がオープンの最低気温だったが、F83ではそれが5.0度になったといえば伝わるだろうか。




解放感はどうかと言えば、背中にエンジン壁がない4座のオープンなので、この辺は2座とは比べ物にならない、というか同じだったら意味がない()4座の屋根を切り取って走行性能をある程度犠牲にした代償がこの解放感なんだもの。
それに4座オープンならではの良さというか、「普段使い」なら後部座席の有無は実用性という面でストレスを大幅に減少させるということを再確認した次第。




Posted at 2017/02/19 13:01:50 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2017年02月17日 イイね!

F83M4コンバーチブルの走り①

F83M4コンバーチブルの走り①やっとこさで走行距離が2000kmに達したうちのM4

今まで走行フィールについて何もアップしてこなかった理由は、2000km走行後にDさんで受ける「限定解除」を受けてからにしようと思っていたことに加え、エンジンモード等の違いによる個性の差が激しく、どれが本来の狙いなのかよく分からなかったということがある。


その理由が多岐に渡る操作系モード設定。

まず、操作系は以下の通り大きく3つのモードに分かれている。

1、エンジン出力特性
2、足回り系
3、ステアリング系

これら3つのモードに夫々EfficientSportsSports Plusのモードが付加されているので、合計で27通りは試せることになる。さらにDSCMDMといった制御系のカスタマイズも一部で可能だから、更にチョイスは増えてしまう…。

最初にキーをオンした際にBMWがデフォルトとして規制するのはエンジン出力特性のみ。これだけがEfficientモードに固定され、足回りとステアリングは任意でチョイスしたモードが次回以降も適用される。


任意のモードはM1M2モードの2つに記憶させることが出来、この2つのモードはステアリング上に専用ボタンが独立して用意されているので、それを押すことによって即時に変更することが可能となっている。


興味深いのはM4に付加されている「シンクロ・レブ・コントロール(以下、レブコン)」のロジック。これは各モードに固有の紐づけがされており、任意で解除することはできない。面白いのは、このコントロールがEfficientSportsではオンになり、一番ハードなSports Plusではオフになるのである。これは「普段は楽させてやるけど、本気の時は汗かいて楽しめ!」ということなんだろうか()

ポルシェだとこのロジックが逆で、ノーマルではオフになり、スポーツモードでオンになる。多分、「普段はシフト操作を趣味的に楽しませてやるけど、俺の限界は高いからお前のシフトじゃ間に合わん。こっちに任せとけ!」なんだろう()


どっちがエンスーでどっちがシリアスという話ではないのだが、こういう思想の違いというか思い込みの強さは国産車には稀なので、輸入車の楽しみの一つなんだろう…。個人的にはレブコンは各モードでon/offできる設定にしてほしかった。

ところで、このEfficientSportsSports Plus3つのモードがあるせいで、車の本質を見き分けるのに時間がかかってしまった。それ位、性格に差が出てしまう。

自分の感触から言えば…エンジンのEfficientは燃費モードかつ深夜帰宅モード、Sportsはレブコンを効かせながらちょっと早い走りをお気軽にモード、Sports Plusはブースト全開の本来の出力モード。

足回りのEfficientはたまにはゆったり乗りたい「お疲れ帰宅」モード、Sportsは程々飛ばせるし一般車の混じる路面の悪い首都高くらいには十分というモード、Sports
Plus
は真剣に飛ばしたいならこれでなければというモード。

ステアリングのEfficientは婦女子でも車庫入れ出来るよ~モード、Sportsはまあまあスポーティでしょモード、Sports Plusはそんなにスピード出すならこれ位の重さと感度がいいでしょうというモード。


まあ、夫々使い道はあるのでしょうけど、おのずと自分のセットアップは固定化されてくる。
結局、自分の環境でEfficientは深夜帰宅時以外に使わない。

普段の走りはM2ボタンに、エンジン=SportsPlus、足回り=Sports、ステアリング=SportsPlus にして使っている。M1ボタンはM2のセットのうち、エンジンだけSportsに落として、レブコン使って少しだけ楽をしたいときに使っている。



Posted at 2017/02/17 23:18:12 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2017年02月01日 イイね!

F83M4コンバーチブルの装備

F83M4コンバーチブルの装備

ようやく2000kmを超えてきたF83M4。
晴れて限定解除の運びとなりました。
これでどう変わるのかわかりませんけど、メカさんはECUの設定が変わるといっているからちょっと楽しみ…週明けには入庫して、さっさとやってしまおうと思います。


ところで、拙宅のM4はイギリス並行輸入車なんですが、購入するまで気になっていたのは「ローカライズ化をどうするか」なんです。
車両自体は右ハンドルMTなので使いやすいのですが、装備はイギリス仕様。
2000km走るまで大まかに片づけてしまおうと思っていましたので、今回はこの辺を。

あまりおもしろくない話で恐縮ですが、結論をざっくり言ってしまうとローカライズするべきポイントはほぼありませんでした。

仕様で異なるところは基本的に「NBT」と言われるコンフォート部分の制御系だけと言っても過言は無いと思います。
他は全く変わらないといえますね(マニュアルは英語だけです)。
基本的にDさんでメンテはやってくれるし、コストを掛ければ完全に日本仕様にもできる。ただ、日本仕様にしちゃうがゆえにイギリス仕様の良さもなくなっちゃうところもあって、悩ましいところです。
結局、イギリス仕様を楽しんだ後でもよいだろうということで、しばらくこのままで遊んでみることにしました。


以下は、その辺の事実のみの羅列。

1.ラジオの周波数
FMは87.5Mhzから108Mhzが受信可能。
J-waveの補完周波数88.3MhzとかインターFMの89.7Mhz、ワイドFM放送(文化放送とかニッポン放送も)なんかは受信可能。個人的にはこの前2局しか聞かないのでほっとしているところ。
AMはほぼ全域受信可能。
今のところ用途は無いけどDAB/DMBも受信可能。

2.Bluetooth
普通にIphoneをつないで、車のスピーカーでハンズオフ通話可能。
音楽再生も可能。
NBT上は、着信履歴やアドレスブックを日本語で管理可能。
HUDには番号が表示できないケースがあるが、理由は不明。

3.CD/DVDの視聴
普通に聞けますし、見ることが出来ます。イギリスはリージョンコードが日本と同じ。
現状は、運転中は画像が見れませんが、コーディングで何とかなるはず。
曲名はソースが日本語なら、画面も日本語表示です。

4.TV
チューナーを設置すれば見ることが出来るそうです。
個人的にTVはほとんど見ないのと、チューナーが10万円とふざけた値段なので無視してます。

5.BMW Connected
購入したサービスは全部ではないですが使えます
携帯を使って車外からロック/アンロックしたり、夜のディズニーランドの広大な駐車場でライトを点灯させて車の場所を確認したり、車内の換気をしたりできます。
例えば、車のナビにメールで住所を送ってナビに位置を表示したりできます。GPSは生きてますので。ただ、日本道路地図を入力してないので、文明が栄える前の原始日本にぽつっと現在地と目的地が表示されるだけです。
目的地までの距離と方向は分かります(笑)。
その他、イギリス人のコンシェルジュがついてきます(笑)
英会話の勉強に使ってはいけません。

6.結局、ナビだけか?
目的地をセットし、距離と方向が分かるコンパス的に使うことはできますが、ナビとしては役立たずです。


(ご参考:宇宙から見た地球…縮尺3000KMの時のナビ画面(笑))

そんなわけで、どこか知らない場所に行くときは携帯のナビ、ipadのナビを使ってます…が、これが予想以上に進化していて、日本純正のNBTをナビのために買う興味が失せてしまいました。車にナビをオプション購入する必要性に疑問符を感じる今日この頃です。
まあ、ipadを設置するのも気にならないわけではないので、今後は携帯のナビ画面をNBTの画面にワイヤレスで飛ばして表示させようかなんて考えています。
ただ、こういうのもapplecarplayなんかの対応がメーカーでなされてくると、一気にそっちに向かう感じがしますね。固有のナビは無くなる方向のではないかと思います。趣味的には残っていくのかな…古くは真空管、そして銀塩カメラやMTみたいに。


次回は限定解除後の走行性能等、走り周辺のお話を中心にしますね。



Posted at 2017/02/01 16:18:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年10月01日 イイね!

電気自動車も自動運転もいらない。

電気自動車も自動運転もいらない。









電気自動車は乗ってみると静粛で力強く、速くて快適だったりする。
ただそれは内燃機関に慣れた身ゆえに新鮮さを感じている部分がかなりあって、それを差し引けば旧来のドライビングプレジャーとは程遠い世界であることは、ある電気自動車を計2週間ほどお借りして理解できた。

電気自動車に乗った後の911のエンジンの瑞々しいことといったら!
エンジンのメカニカルノイズや振動、シフトダウン/アップの音の変化、クラッチを踏む感触…生物感に満ち溢れており、「生身の拡張としての機械」感に甚だしく、これが自分にとっての、正に「Pleasure」なんだなぁと思う。

それにバッテリーの充電のめんどくささと言ったら…とてもとても…。
行く先々で「燃料があるかどうか」気にしなければならない乗り物なんて、とても日常使いとして安心感を感じることはできない。特に東日本大震災後に避難を経験した身にとっては、「燃料補給がまずできないorする場所がない」というリスクはとることはできない。

それでも自分の体を時代に合わす意味で購入したとしても、それはかなりの散財になるだろう。
あれを買う人はその辺に無頓着か気にしないでいられる方々だけだろう。
大きな問題は電気自動車のリセールと耐久消費財としてのリサイクル性の悪さだ…。

まずリセール。
搭載されているリチウムイオン電池は急速充電をメインに使っていれば、5%/年の割合で間違いなく劣化する。
3年で15%、5年で25%…燃料タンクが縮小していく自動車なのだ。
ただしこれは理論値であって、その実際の性能は搭載された電池の品質に依存する。
携帯電話や家電製品でもたまに電池が膨らんだりすることがあるが、あれと同じなのだ。
要するに電池の劣化具合を誰も正確に知ることができない。
よって買取業者は相当にリスクを差し引いて値段付けをする(まさにそれは始まっている)。

電池なんて安いものでは?って…とんでもない。
ある電気自動車はPC用のセルを連結して使用しており、セルが壊れたらその部分だけ交換すればよいというのがデビュー当初の話だったが、それは実現したのか?
今交換するならば全部乗せ換えonly、5~600万円だそうだ…。
そんなことでは中古3年落ちで買う人は悲劇に会う可能性がある。
よって電池全部交換のリスクを含みつつの車両買取価格は二束三文とならなければならない。
ガソリン車等だって3年乗れば半額以下になる車は多数あるのに、さらに電池交換代を引かれるわけだから、内燃機関の車よりずっと資産価値は低くなるはず。
(だからそれ以上で買い取ってくれるなら、買う側が間違っているのでさっさと売ったほうが良いことになる)

次にリサイクル性について。
まずリサイクル云々いう前に環境負荷を最大限に抑えるための最も優秀なプランは実に簡単である。
それは「今ある自動車をできるだけ長く使うこと」だ。
「現在所有されている車の数+市場にある数+今年生産された車の数」だけで、人類が十分使える分だけの車両数がある。だからそれらをこれから30年使いつくしてみて、30年後に再生産するのはどうだろう?
多分、地球環境は見違えるほどよくなるに違いない。
それをやらないのはもちろん金の問題があるからだ。

ハイブリッド自動車は環境負荷が少ないとある営業マンは言う。
じゃあ「初代プリウスがなんで市場にほとんど無くなったの?最新のリチウムイオン電池のリチウムを含んだ完全リサイクル方法は確立したの?」と問えば、そうなんじゃないのですかと聞いてくる。
そんなわけないし…。

ただ、時代の方向性は政治主導で電気自動車化に突き進んでいく。

我々が大好きなポルシェやらを作る国、ドイツは2011年に原発の廃炉を含むエネルギー政策を根本的に変更した。
メルケル首相はこう言う。
「原子力発電所を安全に運転させることができるかどうかについて、首相として責任が持てない。日本から送られてきた福島事故の映像を見て、自分の原子力についての考え方が楽観的すぎたことを悟った。
福島事故は、全世界にとって強烈な一撃でした。この事故は私個人にとっても、強い衝撃を与えました。大災害に襲われた福島第一原発で、人々が事態がさらに悪化するのを防ぐために、海水を注入して原子炉を冷却しようとしていると聞いて、私は“日本ほど技術水準が高い国も、原子力のリスクを安全に制御することはできない”ということを理解しました。
(中略)
確かに、日本で起きたような大地震や巨大津波は、ドイツでは絶対に起こらないでしょう。しかしそのことは、問題の核心ではありません。福島事故が我々に突きつけている最も重要な問題は、リスクの想定と、事故の確率分析をどの程度信頼できるのかという点です。なぜならば、これらの分析は、我々政治家がドイツにとってどのエネルギー源が安全で、価格が高すぎず、環境に対する悪影響が少ないかを判断するための基礎となるからです…。」

なぜ被災国の日本が同じことを言えないのか、民度の差に愕然とするがこのことはさておき…ドイツは今後「政治主導」で「環境負荷の低減もしくはニュートラル化」を目的とした産業政策に、この時大きく舵を切っている。その結果として、あれほど馬鹿にしていたハイブリッド化の急速な進展や電気自動車への現在の膨大な開発投資につながるわけだ。

そのほかにフランスはパリ市内を(欧州のくせに)ディーゼル禁止の方向だし、欧州各所でロードプライシングや内燃機関自動車の市内乗り入れ制限+有料化が検討されている。
いつかは電気自動車の時代は来るだろうと思っていたら、もうすぐそこに来ているわけである。

ただ気に入らないのは電気自動車に「自動運転」の方向性が加味されてきたことだ。
ミッションEについていえば、日本での報道は「やたらと速い」風の紹介が多いが、ポルシェのプレゼンテーションでは、走行性能の部分は少ない。
例えば「キーを介在してメインテナンス情報をポルシェ社とオーナーで相互通信したり共有できる」とかそういう類の機能紹介に内容の大部分を割かれている。この手の車ではテスラが先行していると思われているが、それを研究したポルシェは、テスラが案外「アメ車的」な作りであることを発見し、この分野でNo.1になれると踏んだようだ。

それ以外にも道路インフラをどのように有効に使っていくかという議論がある。
もう道路は予算がないから作れないし、作ってもその後のメンテ費用等だけでは経済波及効果が偏ってしまう。

円滑な道路交通を実現し、事故損失や渋滞損失の削減、経済の流れをよくするためには、内燃機関車両よりも代替期間の短い車である電気自動車化を推進するのが一番。
そのためには「自分でステアリングを握って好きな方向に行くドライバー」は排除が必要。
完全自動運転で道路上に適切な間隔とスピードで一糸乱れず整然と並んで進んでいく道路環境を目指すべきとされているようだ。

こんな環境まっぴらごめんである。
もうそこには「趣味としての自動車」は存在しない。「移動空間としての部屋」があるだけだろう。
自分は好きな場所に自分で運転していきたい。
自分が生きている間はこんな世界が来ないことを切に願うが…数十年後にそういう世界が来たとして、その頃に運転免許(自体が存在するかどうか…?)を取得する世代の若者は、今のキャッチコピー、例えば「駆け抜ける歓び」等を見て「昔はそういう楽しみ方があったんだよね…車って自分で動かすものだったんだよ~」なんて笑う時代になっているのだろうか…。






Posted at 2016/10/01 21:58:50 | コメント(2) | トラックバック(0) | 車全般 | 日記

プロフィール

「@Tetsu@ さん、ありがとうございます。しっかり映っていますね(風景に見入ってしまいました)。」
何シテル?   04/07 13:32
“When you arise in the morning, give thanks for the light, for your life and str...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/9 >>

 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

リンク・クリップ

[ポルシェ 911] リレー交換 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/12/10 11:48:59
[マツダ ロードスター] シガーソケット増設 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/11/10 14:29:39
[ポルシェ 911] 右側助手席ウインドウレギュレーター交換1 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/08/17 20:46:32

愛車一覧

ポルシェ 911 ポルシェ 911
LHDではなくRHDです。 (2022.11.6) 少しペースは落ちているけど15万キ ...
マツダ ロードスター マツダ ロードスター
2023.3.1 ND3号車のエクステリアカスタムは2号車と同じです。RFから流用したA ...
その他 ジャイアント その他 ジャイアント
長いこと放置状態のクロスバイクでしたが、ここ数か月は重宝しています。そうなるとあちこち目 ...
ポルシェ 718 ボクスター ポルシェ 718 ボクスター
2023.5.13 どうやら6月半ばには納車らしい。 梅雨の時期なのであんまり乗れないと ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation