第2章①はこちらから。 4月分はこれで終わり。
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『脱出速度』
エッジ(端)に近づく
いったんクルマをラインに乗せられる自信を持つと、クルマを維持できないコーナーでも、恐怖なくコーナリング限界をより安全に上げられる。
先のターン7の例で、時速40マイルで運転して最適ラインを探した。それはあなたが限界だと感じる速度よりも時速14~17マイル遅い。この安全な速度を守れば、タイヤは最適ラインで使うグリップの55%しか使わないことを意味する。
コーナー脱出速度を最大にするため、クルマが持っている全てを使わなければならない。そのために、限界近くでのアクセルとハンドルの同調を使うドライビングで、あなたがどのように車を操り、また車がどのようにふるまうかに慣れなければならない。
ニュートラルステア
車が速くなればなるほど100%のグリップ力をより多く使い切るようになり、コーナーRに沿ってコースに留まり続けるために100%を使わなければならない”特定のスピード”があると述べた。簡単にするために我々は、この例では前後の4輪のタイヤが同時に100%のグリップ力の限界に達するとの仮定を使っている。
それは確かに現実で起こるが、多くはない。通常はクルマが前後どちらかが先にグリップ力の限界に達する、そしてそれがクルマの持つ”コーナリングバランス”と呼ばれる影響となる。
一方、前後が同時に限界に達するケースを、我々はニュートラスステアと呼ぶ。それはフロントとリアタイヤの両方の100%の最大グリップ力をコーナーリングのために使っている状態である。
アンダーステア
もしあなたがスキッドパッド(滑りやすい路面)にいて、クルマのフロントの曲がる能力がリアよりも先に100%に達してしまったとき、まずクルマはフロントからスライドを始めて、向きはフロントタイヤの方向からずれていく。このコーナーリングの状態をアンダーステアと呼ぶ。
オーバーステア
逆の現象としてリアタイヤが先に限界に達したときには、あなたが行きたいよりも大きくスライドが起こる。このリアの振り出し状態をオーバーステアと呼ぶ。
アクセル操作とアンダーステア・オーバーステアの関係
それぞれ独自のデザインとセットアップの様々なクルマたちは、コーナー限界でのオーバーステア・アンダーステアのもって生まれた特性がある。しかしほとんどの場合クルマはどちら極端になるようにはなっていない、それゆえコーナーバランスを必要に応じてあわせていけるようにコントロールできる。そうするために、前輪と後輪のグリップに及ぼすいくつかの技を持たなければならない。もしあなたが合わせる技を持っているなら結構、しかし持っていなかった場合。 次にベストなことは、足元にあるアクセルを操作として使うことである。
アクセルを加えまたは戻すことで、クルマのフロントとリアタイヤの負荷を増減させてグリップ力を変化さえることが出来る。さらにコーナーのためにグリップ力を、(後輪駆動車なら)アクセルを加えて加速し、またアクセルと戻してエンジンブレーキとすることで、リアタイヤから盗み出すことも可能である。
後輪駆動車なら、アクセルによって正反対の操作が作れる。まずリアタイヤに負荷を移すことができ、リアタイヤのグリップを増加できる、しかし同時にそれはグリップ力の一部を使うことであり、旋回グリップ力が減少する。このどちらもの素晴らしい影響によって、結果へと結び付けられる。
例えば、もしあなたがパワーのないクルマで、エンジンによる加速に勝るべとべとのタイヤなら、妥協する必要はない。負荷移動(荷重変動)でのグリップ力の増加とフロントグリップ力の減少が合わさると、クルマはアンダーステアになりがちである。
一方で、あなたが細いタイヤとキングコングのエンジンのクルマを運転するなら、アクセルが作り出すのと同等の、ほとんど全てのリアタイヤのグリップ力を使って、オーバーステアを作り出す。基本的なルールのポイントは(これはガイドラインであり、保証ではないが):少しづつアクセルを増やしていくことはアンダーステアになりやすく、突発的なアクセル操作はオーバーステアになりやすい。
トレーリングスロットルオーバーステア(トレーリングアクセル)
ではアクセルを緩めることを考えてみよう。ペダル圧を弱めてアクセルを離すとき、加速も減速もしない速度維持のためのエンジンパワーを使うアクセルペダルのポイントがある。このときフロントもリアも荷重は変動しない。
もしアクセルペダルをもっと離すと、エンジンは駆動輪を減速させ、その結果としてリアタイヤの荷重が抜けてフロントへ移動する。荷重変化によって、エンジンでリアタイヤのグリップをブレーキに使い、リアのグリップ力をもっと減少させる。
もしあなたが限界付近でコーナリングしているなら、その変化はクルマのリアを振り出して、より大きなコーナーRのオーバーステアを引き起こす。こればトレーリングスロットルオーバーステアとして知られている、オーバーステアがトレーリングスロットルで作られる。もしもっと乱暴にアクセルを離せば、もっとひどいオーバーステアになる。ほんのわずかのアクセル操作なら、スムーズなオーバーステアへの移行が起こる。一方アクセルをパッとOFFにすれば、あなたが反応できるよりも速くクルマはパッと動くだろう。
次なる基本的なルールのポイントは(これはガイドラインであり、保証ではないが):コーナー限界付近でのアクセルOFFは、ペダルの操作量にダイレクトに対応するシビアなオーバーステアを作り出す。
第2章④はこちらから。
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ドラテク | 日記
Posted at
2015/04/29 14:53:35