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2015年06月04日

Going Faster 第2章④(5月分)

以前紹介したドラテク本「Going Faster」の5月に翻訳した分です。 2ヶ月かかりましたが、第2章全部終わりました。 第2章①はこちら

首尾一貫して最速ラインをキープするための目印
我々のレーシングスクールでは、それぞれのコーナーのポイントに明るいオレンジのパイロンをおきます。この練習は単純に見えます:ターンインパイロンに到達し、クリッピングポイントのパイロンに向かって適切なハンドルを切る。最初パイロンは大きな助けになりますが、やがてそれぞれのドライバー自身が、コース上でパイロンと同様の助けになる目印を見つけることが必要です。毎ラップ同じコーナーに同じポイントでターンするための目印を探すことは、いつかは同じクリッピングポイントを走る助けになっていきます。
最初のうち、サーキットは同じ黒いアスファルトの滑走路のように見えるかもしれません。しかし正確な自分のラインを見つけるためには、考えていたよりももっと近づいてコースを見なければならないことに気がつくでしょう。ターンインポイント近くの予想しないどんなもの、歩道のヒビ、コースの修理跡、コーナーの縁石などが、目印(キッカケ)となっていきます。
混乱させることになるかもしれないが、壁のあるサーキットではコース上の目印でなく、広告看板を目印として使うことも良くある。"ボッシュ"のサインの5フィート後で曲がれ!は、有効である。
頑固であることは間違っている。最速ラインを見つけることは続いている。もしサーキットをみたことがなく、レースカーを運転したことがなければ、相当大きなストレスになる。サーキットで目印を見つけ、コース上の適切なエッジで全てのコーナーをスムーズなラインで、周回ごとに調整しながら同じポイントを使えると自分自身で納得するまでは、何十周も走ることになるだろう。
そしてそれは終わらない。毎回ボタンを正しく標的に当てることは難しく、パーフェクトラップを突き詰めるための目印に手を加え続けることに気がつくだろう。後のチャプターにあるが、自分自身を完璧に一貫できないという先には、コーナーの目印を変える他の変数がある。

『良くあるミス』

不正確さ
我々がレーシングスクールでパイロンを置いた時、ドライバーには進入と脱出で6インチ以内を通ることを期待しているが、彼らは内側のタイヤでクリッピングポイントにタッチするのを見がちである。
レースでは、インチや時速の一桁マイルの事柄である。例えばもしあなたが競争相手よりも時速1マイル速かったとすれば、1秒毎に約1.5フィートを稼ぐことになる。時速1マイルのアドバンテージは、半時間のレースでは2600フィートになる。インディアナポリスサーキットでは3時間近くのレースなので、時速1マイルの差は3マイルのリードになる。コース上で毎回1インチを利用することが、1時間毎では捕まえられないマイルの差が可能になることに気づく。あなたがしないことで何が起こるかに注意しよう。
セブリングサーキットのターン7を攻めているとしよう。もし正しく攻めることが出来れば、ターン7を半径195フィートの弧、時速54マイルで抜けられる(前述の図2-2) もしターンインに道路端から12インチはずしたなら、半径は189.5フィートになる。その数値を計算式に入れるとコーナリング速度は時速53.3マイルに落ちてしまう。時速にして0.7マイルの差は大きく聞こえないだろう、競争相手に負けている距離だとすれば、すごいものとなる。
例えばオハイオ州のキーホールで、我々のレースカーがこのミスをしたなら、続くストレートでの20秒のアクセルでほぼ2台分の差をつけられてしまう。全てのコーナーでの1フィートのラインのミスで、あなたは競争から脱落してしまう。
どれだけ道路端に寄るかは環境によって変化する。 ロングビーチのストリートサーキットで壁に近すぎるクリッピングポイントには寄らないだろうし、トペカのようなやさしいコースでは使っていくだろう。 しかしクリッピングポイントにつけないという理由で、そこへ近づき過ぎたり、ミスするような判断をするべきではない。
コース上のあらゆるインチは使うことができる、そして我々が見たことのあるドライバーは縁石へ叩きつけて、出口のダートへ出て行く。 それは大きな半径を使うことにはならないし、半径だけが計算式ではない。 もしあなたのラインが路面と車のグリップに極端に頼るなら、サスペンションにダメージを与える可能性が増加する。そのような半径増加にはメリットがない。

早すぎるターン
再びターン7に注目し、コーナー進入でコース端に車をキープ出来たが、ターン開始が早すぎたときに何が起きるだろうか。
コーナー進入においては早いターンインでも大丈夫に思える。コーナーに対してより大きい半径のRで入っていける。以前と同じスピードで入っていくなら、車はよく動いていると感じる、つまりより緩やかなRでターンさせることにはならなくなる。 良いことに思えていたが、ある時点で車がコースを飛び出そうとしていることが明らかになる。あなたは自衛本能でコース上にとどまるためにもっとハンドルを切ることになる。
車がターンできるかできないかの鍵はここにある。 もしタイヤが持っているグリップを全部使い切ることなく減速すれば、車はより曲がることができる。もっと切り込んで車が反応するならコーナーRは小さくなって、コース上に留まる。
しかしもし、あなたがタイヤのグリップが限界1Gで、理想のRが195フィートのコーナーでこのミスをすれば、Rの初期は300フィートになるだろう。300フィートのコーナーへの限界では時速67マイルで進入でき時速13マイルも速い、もし後に続く進入ポイントで到達できればだが。
問題はコース上に留まるということにある、つまりターン後半でタイトなRを切り抜けなければならない。それは75フィートのRで、コーナーの方程式からは最高速度 時速33.5マイルである。 時速67マイルのコーナーを時速33.5マイルで切り抜けることはできない。
もしハンドルをもっと切ったなら、フロントホイールはさらに内側を向くだろうが、しかし車はコーナリングの限界だから、進入時の300フィートのRの上を走り続けるだろう。 残念ながらそのコーナーRでレースの表が始まる。 それが、あなたとレースカーは非情な物理の法則の現実である。

早すぎるクリッピングポイント
この不運な事柄のつながりは早すぎるクリッピングポイントとして知られている。コーナー進入が早すぎることで、クリッピングポイントをあるべき地点よりも前に取ることになる。早すぎる進入と早すぎるクリッピングポイントは密接な関係があって、早すぎる進入は早すぎるクリッピングポイントにつながり、早すぎるクリッピングポイントは早すぎる脱出へとつながっていく。
早すぎるクリッピングポイントは、ノービスでも経験豊かなレースドライバーでもコースアウトしてしまう最もありがちなミスである。 あなたが次回サーキットを訪れたときにコーナー脱出地点では草が生えているか、いないかを見てみればよい。なぜか? それは早すぎるクリッピングポイントが理由で、皆がタイヤや車全体を落とし続けているからである。

早すぎるクリッピングポイントの最初の兆候
もしコーナーをドライビング中に、クリッピングポイント後でハンドルを切ります必要を感じたら、それは多分進入が早すぎたからだ。これが早すぎるクリッピングポイントの単純で信頼できる兆候である。これはレースカーに乗った初日からヘルメットをしまう日まで使うことができる。

早すぎるクリッピングポイントの修正
早すぎる兆候を認識したときには、次回コーナーを、何か違うことをして遅いターンでドライブする必要がある。この修正を成立するには、自分の参照ポイントを見つけ、サーキットのどこにいるかというセンスを磨く必要がある。
あなたがしなければならないひとつは、あなたの見方と心構えを見直すこと。 たぶんあなたの車が荒地に飛び出すことを保証できるだろう、なぜなら単に不可能なこと、時速67マイルで、時速33.5マイルのカーブを作るようなことを望んでいるからである。 もし時速33.5マイルのコーナーに飛び込んで、遅いターンを試みれば、コース上にとどまるためにはさらに小さな半径で回らなければならない、さもなくばミスしてコースアウトすることに気がつくだろう。車は・・・あなたが望んだ75フィートのコーナーでターンを開始するから。
もっとコストの少ない同様のミスをすることもある。 コストがかからない理由は、あなたがミスをしないからではなく、まだ早過ぎるクリッピングポイントにクッションが役立つからである。 限界操作は、失敗に備えて手のうちに余裕を残して、100%未満で使うものである。
この余裕は永遠に使える物ではない。 例えばレコードタイムで走っているレースカーは、この余裕を使い切っている。 しかし、今はクオリファイ・予選ではない。 今は、サーキットで正しいラインを探しているところである。 正しいラインへの模索を行い、コース上に留まることで、クッションから離れる努力が得られる。

遅すぎるクリッピングポイント
ターン7の例を使って、コーナーへの進入が遅すぎた場合を見てみよう。もしあなたが進入ポイントを20フィート通り過ぎると、最初に自分のクリッピングポイントがコーナーから20フィート遠いことに気がつくだろう。つまり遅すぎる進入は、遅すぎるクリッピングポイントにつながる。
そして脱出では、もしハンドルの角度を進入から保ち続けていれば、コーナー出口では外側に20フィート近くコース幅が余るだろう。安全性の観点から言えば、それは素晴らしい。ミスした時にコース幅に余裕があるので、飛び出すことがない。そこに、遅すぎるクリッピングポイントのメリットと価値がある。
しかしデメリットもある。正しい位置よりも20フィート遅く曲げ始めた場合の最高速度を計算してみよう。20フィート遅れた場合のコーナーRは、半径160フィートの弧となることがわかる。我々のコーナー速度の式に、半径160フィートを入れると、最高速度は時速49マイルとなる。それは正しいラインよりも時速5マイル遅い。だから遅すぎるクリッピングポイントは安全だが遅いラインである。

遅すぎるクリッピングポイントの兆候
もしコーナー脱出でコース幅が余っていたら、そのコーナー進入とクリッピングポイントが遅すぎたということ。
今、もし限界未満でドライブしていたとする。どんなレーサーでもコース幅が20フィートも余ることに気がつけばハンドルを戻すだろう。限界に近づいていけば、その兆候はコーナーが簡単すぎるという疑いに変わる。本質的にはコースの端で直線へと脱出することができるはず。
ラインを見つけるための速度では、遅すぎるクリッピングポイントは、ラップタイムではなく目印を見つけるときにメリットがある。早すぎるクリッピングポイントの失敗より、遅すぎるクリッピングポイントの失敗の方が、ずっとマシである。

ラインを見つける戦略
遅すぎるクリッピングポイントは、コーナーをより安全に抜けるラインであるから、サーキットで正しいラインを見つける試みに大変有効な道具となる。もし初めてのサーキットを走るときには、あなた自身が考えているよりも遅くコーナー進入することに集中してみる。そうすればいつターンを開始すべきかのセンス(手と目の協調と経験の組み合わせ)が持てるだろう。
あなたがターンすべきと感じた瞬間は、本能を抑えつけてもっと遅くターンを開始する。まずクリッピングポイントに向けてターン開始する、クリッピングポイントは結局予想よりも後ろにあることがある、それからハンドルを同じ位置を保持し、コーナー出口でどうなるかを注目する。もしクリッピングポイントが遅すぎた場合次のラップでは少しターンを早くし、早めのクリッピングポイントへ向ける。このプロセスは、コーナー開始とクリッピングポイントを調整し、車がコーナー出口でコース幅を目いっぱい使うまで、毎ラップ続ける。あなたがラインを合わせるために見つけるべき目印(ターン開始、クリッピングポイント、コーナー)が見えてくるだろう。数多く繰り返すことで、あなたはコースのあらゆるポイントの車を走らせるべき場所の知識を得られるだろう。

時間を稼ぐ
レーサーとして活動している中には、"誰がタイムを取った? 練習はたった30分、我々は予選を通過する必要がある"と言うだろう。常に時間とのプレッシャーがある。ポールを取るためには、最速のラインをドライブしなければならないことを忘れないこと。
時間を稼ぐ。ほとんどのサーキットはオープン練習日がある。もし練習日がなかったら、ファミリーカーに乗って、カークラブのタイムトライアルイベントに参加しよう。サーキットでの時間を、コースを走り、ラインを見つけるためにドライブしよう。自分がミッキーマウスのようだと思ってはいけない。エマーソン・フィットパルディのように新しいサーキットを、コースを感じ取れるようになるまでレンタカーで走り回れ。時速40マイルの乗用車で走り回るラインは、レースカーで走るラインとは違うかもしれないが、コース上の目印を知ることができ、レースをするときにはコースが、見知らぬ惑星ではなく履きなれた靴のように感じられるだろう。



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Posted at 2015/06/04 11:52:25

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