シンプルでクリーンでありながら、一捻りしてあるデザインのダッシュボード。
しかも癒し系のシトロエンらしい、DS5より遙かに洗練された乗り味に包まれ、移動できるのだ。
マニュアルモードだとパドルで選んだギアは、リミッターに当たっても、そのまま保持される。
実に「嬉しい仕様」ではないだろうか。
こういうところが、このクルマのいいところだ。
コンソールのピアノブラック塗装は、ゴルフもプリウスも採用しているが、今のハヤリなのだろうか?
指紋や埃が目立つので、結構汚くなりがちだ。
これは安い方のセダクションなのでシートはファブリック。
バケットシートのように包み込むのではなく、気楽に腰掛けるタイプのシートだ。
ルーズに座っても座り直さなくてもよい、自然なフィット感は、まさにフランス車。
運転席にはハイトアジャスターが付いている。
ゼニス・ウィンドウ
C3のユニークな特徴は、ゼニス・ウィンドウと呼ばれるこの広いオデコ。
ちなみにゼニス(天頂)とは天文学で、地上の観測者から見た真上方向の一点、つまり90度真上を指すという。
C3なら車内に居ながらにして、「ゼニス」が観測できるというわけだ。
バックミラーの位置でわかるように、上へ伸びる広大な視界が開ける仕掛けだ。
ガラス上端は着色されている。
直射日光をやわらげるため、通常のティンテッドガラスに比べ熱の伝導率は5分の1以下。
紫外線の透過率は12分の1以下というスーパーティンテッド加工が施されている。
スライディングサンバイザーは任意の位置で固定することができる。
これは最も下ろした状態。
こちらは最後部まで開けた状態。
これは最も下ろした普通の状態でまんま普通のクルマだ。
手で掴んで後方へスライドさせる仕組みで、途中で止めることもできる。
最後部まで開けると、空まで見える状態。
雨が降ると、真上から水滴が降り注ぐ様を見ることができる。
というわけだが、長くなるのでインプレッションは続編へ続く・・
今度の代車はBセグクラスの シトロエンC3。
フロントマスクはボリューム感のある、濃いめの顔つき。
ヘッドライトはちょっと前のポルシェのようなアーモンド型。
目力のある顔だ。
一部のトヨタ車のような下品な鼻と口ではなく、ダイナミックで上品なデザインではないだろうか。
アクティブなイメージを与えるフロントのLEDライトは、常に自動的に点灯されるため、消すことはできない。
丸っこい、ボリュームのあるハナ先。駐車場では探しやすいクルマだ。
セダクションは15インチのアロイホイール、パトリックが装着されている。
外寸は全幅が5ナンバー枠を少しはみ出すサイズ。
全長3955mm×全幅1730mm×全高1530mm。
リアはシンプルで端正な造形。
ラウンドフォルムと呼ばれるお尻は文字通り丸い。
曲線の美しさと、テールエンドのクロームが上質感を醸している。
ポロやホンダ・フィットと同じBセグなので、取り回しのいい手頃なサイズ。
メーターは数字のレタリングが洒落ている。
メータの指針も、しっかりデザインされている、というこだわり。
日本車の画一的なデザインとは違った、こうした個性はさすがシトロエン。
派手な自照照明のライトでしかアピールできない日本車とは大違いだ。
メーターパネルを覆うメータークラスターは、前方に光を通すスリットを設けたユニークなデザイン。
「フローティングバイザーと呼ぶらしいが、宙に浮いているように見せるため、カバーの下にスリットがある。
確かポルシェ・ボクスターも同じような仕掛けだった気がする。
手の平の感触が気持ちいいので、ナデナデしたくなる、シフトレバー。(笑)
2ペダル式の5段MT「ETG5」(オートマチックモード付き)
エンジンは1.2リッター直列3気筒「EB2」で 82ps/5750rpm、12.0kgm/2750rpm。
アイドリングストップがついている。
クリープ機能のほか、登り坂での発進時にずり下がりを防ぐヒルスタートアシスタンスも装備されている。
助手席は、グラブボックス部分がえぐられ、出来るだけ広いニースペースを広く確保しようとするデザインだ。
ただ、フロントシート用のカップホルダーはない。
シフトレバー後ろのコンソールの後ろに、一つだけボトルを置くことのできる窪みがあるだけ。
後席は3人掛けだが、中央席でもフカフカの座り心地。
こういう所も手抜きせず、しっかり作り込まれている。
さすがシトロエン。
ウィンドウやドアミラーの調節スイッチ。
セダクションでも、USB接続にも対応した6スピーカーのHiFiオーディオシステムが、標準装備されている。
イコライザーは、あらかじめプリセットされた何パターンかが用意されている。
好きなタイプを選択すれば、音楽を巧くまとめてくれる。
サウンドは全体にバランスが良く、このクルマのキャラに合った音だ。
エアコンの吹き出し口は、シトロエンらしい捻ったデザイン。
上下2層に分かれたダッシュボードの上部は「サーモコート」仕上げといういわゆるソフトパッド。
安い素材でも、メタル調パネルやメッキパーツを巧く組み合わせ、エレガントな感じをうまく醸しだしている。
ハザードスイッチも、「なまめかしい」形状。
上の空気吹き出し口さえ、曲線の案配は、注意深くバランスされたラインで構成されている。
味気のない「ただの丸い吹き出し口」のクルマは多い。
だがC3は、一見普通っぽいインテリアだが、注意深く見ると、とてもエレガントだ。
続く・・
ハンドリング
電子制御ステアリングは、かなりクセがあって、味付けの具合はハッキリ分かるタイプ。
なので対処はしやすい。
直進状態では、左右に壁があって、フラつかないようになっている。
そしてコーナーを旋回中の保舵力が強いため、しっかりとホールドしなければならない。
旋回中に必要となるアシスト力の変化も、あまりリニアではないのだが、慣れればそれほど苦にはならない。
要領が分かれば、このクセもまた楽しからずや。(笑)
着座すると、タイトなコクピットと相まって、戦闘機を操縦するかのようなインテリアのこの車では、かえってスパイスとして作用するのだった。
ただ、使っていると気になるのが、日差しが強いと、ダッシュの反射が映り込み、前がかなり見にくくなるという点だ。
ウィンドウシールドが、かなり寝ているために起こるわけだが・・
ダッシュボード反射撲滅作戦のようにダッシュボードの上に黒い植毛紙を貼りたくなってしまう。
だがダッシュボードの形状から言えば、かなり見栄えが悪くなるはず。
あたかも戦闘機
運転席からの眺めは、結構な包まれ感(閉所感?)がある独特のもの。
C6の明るく広い感じとは、対極の車なので新鮮に感じた部分だ。
助手席を何度も体験したカミサンは「なんだか戦闘機みたい」と言ってたが言い得て妙。
車両価格400万円プラス45万円で選択できる「クラブレザーシート」はとてもお洒落。
シートはバイエルン産の雄牛革を使用しているという。
背面や座面は、腕時計のベルトのような「ウォッチストラップ」風で、ランバーサポート部がゆっくり伸縮するマッサージ機能もついている。
座り心地は快適。
どちらかというと堅めなので、座ったときはそれほど感激するわけではないだが、長時間の運転でも疲れないのはさすが。
ホールドの良さとあいまって、さすがフランス車と言いたくなるシートだ。
DS5のコクピットはホント戦闘機の操縦席に座っているような感じだ。
とはいっても、本物の戦闘機のコクピットに座った事はないのだけれど・・
この戦闘機の操縦席に座っているかのような、着座感覚というか運転席からの眺めが、様々な面で影響する車だ。
子供っぽいチープさとは無縁のお洒落なインテリアとあいまって、この点はかなり功を奏しているといっていいだろう。
何故なら、こうしたセンスが加わることで、唯一無二の、独特の魅力となっているからだ。
早朝にガレージから車を出して、アタマをかがめながら乗り込むと「さあ、これから出撃だ!」という気分になるのが不思議。
こうした「インテリアが醸し出すワクワク感のある車」というのは、そうそうあるものではない。
希有な存在と言ってもいいだろう。
ゴルフもプリウスも、こうした視点から言うと、面白くも何ともないインテリアだ。
機能第一という方向へ振られた室内は、どちらかというと無機質というか、ビジネスライク。
ただ、DS5は乗車時は開口部の頭の部分が低いので、165センチの筆者でも、かがまないと、アタマをぶつけることになるのだ。
さらにシートの左右座面が少し盛り上がっているので、下りるときにちょっと邪魔。
一旦シートへ収まってしまえばいいが、乗り降りはやりにくい車だ。
なので年寄りは、乗りたくない車かもしれない。
乗り心地
DS5の最大の欠点はその乗り味だ。
サスは結構固め。
なので、コーナリング時のロール感はあまり感じない。
だが低速高速にかかわらず、巡航・旋回時・ブレーキング時に至るまで、フラットではない乗り心地にはガッカリだ。
C6から乗り換えるときに、2つのSEVはDS5にもセットしてあるのだが、こうした点には効果なし。
さらなる問題は路面からのデコボコがシャーシに反響し、低周波の入り交じった、音と相まって厭な突き上げとして感じるのだ。
これはゴルフでもプリウスでも、多少は感じる点だ。
だがDS5では、乗るたびに「これさえなければなあ・・」と感じる、大きなネガとなってしまっている。
翌日、空気圧を少し下げることで、路面のザラザラ感は消えたのだが・・
この点においてC6は実に秀逸。
C6だけに乗っていると気がつかないと、今回の試乗で他の車のレベルを知ると、よりそういう気がする。
路面からのこうした振動のたぐいは一切遮断され、路面を舐めるように走るからね。
カミサンも「底が薄い感じがする」と言っていたが、まあ「戦闘機」と考えて、こうしたネガもトータルでの味として納得するしかないわけだが・・
実は木曜日の夜に、C6を預けて乗り換え、帰路についたのだが、100メートルも走らないうちに、こうした乗り味にゲンナリしていたのだった。
翌日に、代車を変えて貰おうと思ったほど。
実は月曜日に、DS5に商談が入っているという連絡があり、ディーラーでDS5から別の代車に乗り換えたのだった。
正直いうと「ほっと」した。(笑)
担当のN氏にこの点を話すと、新しいDS5はサスの形状が変わるので、期待できるかも知れないとのこと。
ブレーキのサーボは強め。
ペダルを踏んでいるとサーボが、だんだん強くなってくるタイプ。
なので、チカラをだんだん抜いて踏まないとスムースには止まれないので、ここも改善して欲しい点だ。
まとめ
兎にも角にも、実にユニークな車だ。
これだけお洒落なエクステリア、インテリアデザインなのに、街でほとんど見かけないのは何故か?
オレはここで指摘している乗り味が原因だ、と思っているが・・
新車だと400万円に+シート45万なので、乗り出しはなんだかんだで500万円弱。
戦闘機は高いなあ。(笑)
中古車を見ると、250万から350万ほどが28台。
ただモディファイのしようがない、大きなネガは、どうしようもないからなあ。
というオチとなったわけですが、実はディーラーが貸してくれた代車が、これまた、いい意味で凄かったのであります。
続く・・
ゴルフ試乗記・新型プリウス試乗記 を先にアップしたため、出遅れてしまった試乗記ですが、ようやくアップです。
上記の試乗記を読めば、よりDS5の立ち位置が分かりやすくなるはず。
写真は 代車はDS5 でご覧あれ。
エンジン
DS5の一番の魅力は、何と言っても搭載されているエンジン。
PSA・BMWが共同開発した1.6リッター直噴ターボ。
最高出力156ps、最大トルク240Nm (24.5kgm)。
以前借りたC5も同じエンジンだったが、結構よく走った。
だが軽いDSの場合、さらに痛快だ。
C5はセダンで1620kg、ツアラーでは1680kg、対するDS5は1550kg。
C5ツアラーより130kg、つまり大人二人分軽いため、相対的に、よりパワフルに感じるのは当然だろう。
アイシンAW製の6ATトランスミッションはスムース。
もちろんエンジンとのマッチングも良いので、ここは全く問題なし。
ただし、アイドリング時は4気筒特有の振動を感じる。
車外では明確に4気筒であることがわかるレベル。
ここは、C6のスムースな V6エンジンに慣れていると、気になる部分となる。
だが回すと、そうしたことはすっかり忘れさせてくれる。
加速感と独特のトルクの盛り上がり方で、ついアクセルを踏みたくなる車だ。
このようにサウンドとフィーリングは、かなりよい感じだ。
エンジンの開発は、プジョー・シトロエングループとBMWとの共作で、「さすがBMW」といいたくなる回り方だ。
なお、アイドリングストップなどは付いていない。
ハンドリング
電子制御ステアリングは、かなりクセがあって、味付けの具合はハッキリ分かるタイプ。
なので対処はしやすい。
直進状態では、左右に壁があって、フラつかないようになっている。
そしてコーナーを旋回中の保舵力が強いため、しっかりとホールドしなければならない。
旋回中に必要となるアシスト力の変化も、あまりリニアではないのだが、慣れればそれほど苦にはならない。
要領が分かれば、このクセもまた楽しからずや。(笑)
着座すると、タイトなコクピットと相まって、戦闘機を操縦するかのようなインテリアのこの車では、かえってスパイスとして作用するのだった。
ただ、使っていると気になるのが、日差しが強いと、ダッシュの反射が映り込み、前がかなり見にくくなるという点だ。
ウィンドウシールドが、かなり寝ているために起こるわけだが・・
ダッシュボード反射撲滅作戦のようにダッシュボードの上に黒い植毛紙を貼りたくなってしまう。
だがダッシュボードの形状から言えば、かなり見栄えが悪くなるはず。
続く・・
前日にゴルフへ試乗したあと、じゃあプリウスはどうなんだろう?
というわけで日曜の午前中に、神戸トヨペット株式会社・三宮店へ行ってきました。
今回もシエンタ試乗記のときにお世話になった、セールスの方が担当でした。
車好きの方だと試乗中もハナシが弾むうえ、お互い楽しい時間が過ごせるわけです。
今回はゴルフの試乗でも、このプリウスでも、そういった販売員の方と巡り会うことができたのは、ラッキーでした。
試乗前は、四方山話。
プリウスもよくなったけれど、ドイツ軍勢も同じように良くなっているので、その差は一向に詰まらない・・
アルファードはよく売れている。300万から700万の値段帯。
会社の社長さんは、黒だとそっち方面と間違われるのがイヤで、みなさん白を選択されます・・
キャッシュで買われる方は3割くらいで、あとはみなさん残価設定ローンです・・
前のシエンタはいまだに人気があるので、古いシエンタから、新しいシエンタへの買い換えは意外に少ない・・
などと興味深い話を聞くことができ、充実した楽しい井戸端会議を堪能することができたことに感謝です。
今回もコースはゴルフ試乗記の時と同じ。
山手線を西へ走り、帰りは2号線で戻る、というルートを走ることができました。
エンジン
走り出すと、まだエンジンが冷えていたので、スタートはエンジンが掛かった状態で発進。
10分ほど走るとエンジンが暖まってきたので、停止後のスタートは、モーターだけ。
ですから、いわゆるアイドリングストップで止まっているときは、気詰まりなほど静か。
で、走り出すと普通にいろいろな音が混在して聞こえてくるわけです。
なので、ハイブリッドカーというのは、止まっているときと、走っているときの、落差がかなり大きくなります。
ゴルフの試乗でも、全く同じコースを走りました。
販売店に戻ってもと、もっと運転していたい、と感じたのですが、プリウスは30分も走っていると、なんだか煩く感じてくるのです。
販売店へ戻り、車から降りると、なんだか少しホッとしたのです。
「トヨタおばけ」の亡霊がいるのかもしれない・・と、ふと思いました。
コンスタントに、普通のエンジン音、つまり耳障りではない同じ種類の音がコンスタントに聞こえてくる方が神経に障らない。
といえば、わかりやすいでしょうか。
オレのいつものペースで走ると、ほとんどがエンジンでもって走ることになります。
そうした加速中に聞こえてくるのは、まんま「ド実用車」のエンジン音。
強めにアクセルを踏んだときの、エンジン音やフィールはイマイチというか結構ガサツです。
インテリアやエクステリアの先進的なイメージから、洗練された回り方を期待すると、ちょっとガッカリします。
ゴルフも、エンジンの吹け上がるサウンドは、決して素敵とは言えなかったのですが、プリウスは、それでいて、もっとチカラがないというか、パワー感が不足しているといえばいいのでしょうか。
ガソリンを食わないよう、あまりアクセルを踏まない走り方をすれば、こうした点は気にはならないのかもしれません。
ですが、周りより速めのペースで走ろうとすると、プリウスの良さが生きないということになってしまうわけです。
チョット速めのペースで、颯爽と走る抜ける、ということが不得意なようです。
できるだけガソリンを食わないように走る、という意識が強くないと、欲求不満になりそうな車です。
その点DS5のエンジンは、回り方、トルクの盛り上がり方などの点で、ダントツに魅力的です。
車から降りたとき、「結構よく走るよなあ・・」とニンマリすることがあります。
見た目もお洒落なので、所有している満足度も満たしてくれます。
プリウスのオーナーのみなさんは、ガソリンスタンドでの給油時に「安かったなあ・・」とニンマリしているのでしょうか?
続く・・
アクセスカウンター カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2013/05/12 17:49:11 |
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