この記事は、
爆音の結末(結果編)について書いています。
えーとですね。端的に本題に入ります。
ボケるところではないので・・・・
折れたところがフランジです。
要するに管と管との継ぎ目の所がフランジ形状なんですが・・・・
ボルトを止める部分ではなくて管と板を溶接している所が折れたってことですね。
問題はですねー、ステンであろうがアルスター鋼であろうが折れてはいけない所なんですよねー。 本来。
写真を吟味してみると、溶接で盛ってあるところが割れてます。
というのは、かなり振動でやられているかなあと言うことですね。
これ、原因は経年変化も多少関わりますが・・・・
第一はスプリングボルトの締めすぎですねー。
第二にはテールピース単体に問題がある取付位置の不良です。
まず、90系ヴィッツの場合、エキゾーストマニホールドからセンターパイプへの経路については型式によって若干違いがあるものの、共通するのはテールパイプの取り付け位置と、センターパイプのレイアウトです。
また、触媒の位置も各形式で若干違いますが・・・・
エキゾーストマニホールドからセンターパイプの間に1つ、センターパイプとテールピースの間に1つスプリングジョイントを入れて振動を緩和しています。
そうしないと、しばらく使うとフランジの根元が折れます(爆)。
エンジンの振動が管を伝わりますんで。
90系ヴィッツの場合はスプリングジョイントといってもかなりちゃちなんで・・・・
吊架ゴムも振動吸収に大きな役割を果たしております。
ここらは同じ排気システムを持つ車種共通のお悩みだと思います。
そのスプリングボルトをスプリングがくっつくまで締めるとジョイントの機能が失われていますんで、一番弱いところ・・・・ フランジの溶接部分に力が掛かります。
そして、この場合テールピース側、センターパイプ側の2個のフランジが向きあわせになり平行な状態でテールピースを吊架した場合ゴムに応力が残り効いていない状態になると、この破断が起こる可能性が高くなるんですよね。
そして、その管自体の精度の問題が出て来ます。
ゴムでブラケットに吊架した時点で応力は掛かっていませんが・・・・
フランジでセンターパイプと接続した場合フランジ板を平行にして締め込んだ際にテールピースが変によじれてくる場合があります。
そしてその状態で管を揺すってみると片側だけが緩んでいたりとか、ガチガチで全くゴムが効いていないとかその様な状態になりますんで、エンジンに火を入れてブリッピングしてみると、テールピースが暴れます。
うちのびつさんに装着予定で最初に届いたマフラーを返品して作り直してもらったのは、この辺りの精度がダメダメだったという事なんですよねー。
取り付けて位置を見た際にあまりにおかしいので、外してノーマルと比べて見ましたが、フランジ板の角度がでたらめでした。
これは付けてもろくな事にならんなという事と、メーカーさんが気の毒だということで、技術陣との詳細な検討のデータとともに返品しました。
さらに、ノーマルゴムで吊ってもびびらないようにバランス取るようにこちらの意見も添えてですが・・・・
このメーカーさんは、他車種の商品開発にもこの原則は活かしていただいていると。
フジツボくらいになると、何も考えずにあてがってもピタッとはまるんですが・・・
メーカーさんはもう一度同じ仕様のベース車を手配して型取りからやり直して位置を合わせたようですが。。。。
2度目に届いたマフラーを取り付けたら・・・・
私の指示でゴムを新規格(最終型・現行型用)に全交換していたため、管全体の位置が5ミリほど上がっており・・・
上側がバンパーと微妙に干渉し応力が残るんで、大インチキしてあります(爆)
現状、ワタクシとネッツ総合車両所のマネージャーの大インチキで(笑)、
うちのびつさんブリッピングしてみると5000回転くらい楽に回るのですが・・・
ほとんどテールピース揺れません。
バンパーへの干渉も解決しております。
最後に、マフラーゴムのお話になりますが・・・・
機会がある時に腹の下に潜ってみてください。
この車種特有ではないかと思いますが、排気管(あえて)全体でエンジンの振動を吸収する構造になっているということを頭に置いてください。
なので、同じゴム5個で吊ってあると言うことです。
テールピースだけ強化ゴムで吊ると、そこの振れは止まるかもしれませんが管全体を考えるとその前のフランジにダメージが出る可能性が高くなるかもしれません。
管自体のバランスが変わってきますんで。。。。。
なので、TRDの強化ゴム入れる場合は5個まとめて替えないと意味がないのです。
さらに深い話になると、エンジンマウントの硬さまで言及しますが・・・・
要するにアクセル開閉によりエンジンが動くんですがその動きをどれだけ抑えるかってところまで行き着くんですけどねー。
エンジンマウント固めるとマフラーゴムが柔らかいとやはり振れは大きくなるんで、固いゴムの方がバランス的に良いと言うことです。
なので、設定があるのではないかと考えます。
という事で、NZさんの場合強化ゴムにすると言うことは全く考えませんでした。
ただ、劣化を考えて新品に替えたら長さが短く、管全体が持ち上がってしまったと。
それで、テールピースのゴムを1個だけ現行bB用のダイハツゴムにしてあります。
これ、大きくて現行ヴィッツ用より柔らかいゴムなんですねー。
少し斜め出しっぽくなって(APEX風)位置が下がり干渉無くなり、応力も抜けました。
という事で、現在に至っております。
ゴム全部同じ物って言いながら(爆)、インチキですねー。
何でも硬くすりゃいいという物でもないんですねー(核爆)
このブログ主さんのような現象はマフラーを交換している全てのヴィッツユーザーに起こる可能性を秘めているんですよねー。(ヴィッツに限らずですが)
DIYでやっている人のみならず、ショップの店員もメカもそこまでわからない場合が多いですね。 なので、とりあえずぶら下がったらOKみたいな感じで。。。
揺れたらテール部のみ強化ゴムとか干渉したらアジャスタブルゴム。
ガスケットも交換都度新品使用が原則なんですが、使い回し。
スプリングジョイントの機能があるボルトもバネがくっつくまで締める。
その状態で使うとフランジの溶接部ににストレス掛かって割れますよ。
もしくは、そのリスクが高い状態で運用していることになります。
できあがった状態しか見てない場合、その可能性は大きいですね。
今回の事象は、ダメージを受けた状態でわだち走行をしているとき雪で押したので、完全に外れてしまったのだと思いますが、原因的には上記の現象ではと。
ワタクシが忌み嫌う現象でございます。
ワタクシ的には「QDR」にこだわったモディファイを心がけております(中性子爆)
コンプリートカー並みの品質をと(爆)、少々雑に扱っても壊れない耐久性、それに伴う信頼性、これを抜きにしてNZさんプロデュースのモディファイは語れません(爆)
さらに、パフォーマンスアップも求めるわけですから・・・・ ものすごく欲張りですねー。
ということでしょうかねー(^^)/
まあ、この発生した事象についてワタクシなりの検証と再発防止と言うことで。
マフラーを交換していらっしゃる方、検討している方ご参考にという事で。ハイ。