こんばんは。
クルマの修理ついでに、試乗をさせてもらいました。
試乗したポロはコンフォートライン、展示車はハイラインでした。
新型ポロはご存知の方も多いと思いますが、ボディサイズが3ナンバーとなり、全長4060mm×全幅1750mm×全高1450mm、ホイールベース2550mmとなっています。
このボディデザインは好きになれないですね。サイドに余計なラインが入りすぎていて、見ていてうっとおしいです。もうちょっとすっきりしたデザインにしてほしかったですね。ヘッドライトのデザインも気に入りません。
ただこのボディ拡大のおかげで室内は、横方向とリアシート足元が少し広くなった感じがします。
驚きはラゲッジルームが351リッターとゴルフ6と同等の容量を確保していることです。
エンジンはなんと1リッター3気筒DOHCターボ。
スペックは70kW(95ps)/5000-5500rpm、175Nm(17.9kgm)/2000-3500rpm
スペックどうこうよりも、下のトルクが全然足りないですね。出だしが息継ぎしてから走り出す感じで、代車で借りた先代ポロのほうが断然元気があってよかったです。また、フォードフィエスタの1リッターターボと比べてもまったく元気がありません。車重は先代よりも30kg重くなって1160kgになったのになぜ排気量を下げたのでしょうか。燃費だけを気にしているとしか思えません。エンジンに元気がなかったので、変速でなんとかしようと思ったら、パドルシフトがありませんでした。パドルシフトはハイラインにオプションで、しかも「Discover Pro」とのセットオプションです。この意味不明な組み合わせはなんなのでしょうか。
文句ばかりになってしまいましたが、言われなければ3気筒とは気づかないくらい回転はなめらかですし、振動もよくおさえられています。4千回転以上回すと3気筒っぽいビート感が若干現れますが、パワー不足とはいえ、よくできたエンジンだと思います。
足回りはフロントがストラット、リアがトレーリングアームで、先代と同じです。
タイヤはコンチネンタルContiPremiumContact5で、サイズは前後とも同じで185/65R15です。
ただし形式は同じでも、熟成度合いが全然違います。新型は荒れた路面を走ると、リアの突き上げがきつく、乗り心地がイマイチ。
ブレーキはフロントがベンチレーテッドディスク、リアがドラムです。
先代はリアがディスクでしたので、格が下がったようで残念です。エンジンパワーが下がったので、ドラムで十分という判断なのでしょうか。
シートは先代でもそうでしたが、ハイラインのほうがホールドのよいシートを採用しているので、シートで考えたらハイラインを選択したほうがよいでしょう。
リアシートも立体的で体をきちんとホールドしてくれます。アームレストがないのが残念。
安全・快適装備は主なものは以下のとおり。
・アダプティブクルーズコントロール(追従機能付きクルーズコントロール)
先代にもありました。
ハイラインに標準、コンフォートラインにオプション設定(セーフティパッケージのセットオプション)
・ブラインドスポットディテクション(斜め後方の死角検知機能)
先代にはこの装備がありませんでした。
ハイライン、コンフォートラインにオプション設定(セーフティパッケージのセットオプション)
・プリクラッシュブレーキシステム
先代にもありましたが、新型には歩行者検知機能が追加されております。
全グレード標準装備。
セーフティーパッケージはハイラインで97,200円、118,800円
残念なのはレーンキープアシストがないことです。ポロサイズだと街乗りメインという想定で、割り切ったのでしょうか。
インパネは直線を多用した横に広く見せる造形です。
今回はインフォテイメントシステム「Discover Pro」がオプション設定されました。APPLE CAR PLAYやAndroi Autoを使いたい場合は、このオプションを選択する必要があります。22万6,800円
ハイラインとコンフォートラインはエアコンが左右独立になりました。
メーターもレイアウトは変わらず、特に新鮮味はありません。
試乗してみて、「はたしてこのモデルチェンジは買う側にとって意味があったのだろうか」と思わざるを得ませんでした。安全装備やインフォテイメントシステムで進んだ部分もあったとはいえ、それらはオプション扱いのものが多くなっていて、それに加えて基本的な走りの部分が残念な仕上がりになっています。
VWとしては早くポロをモデルチェンジしてMQBプラットフォームを採用し、量産効果でコストダウンを図りたかったのでしょうが、それで浮いた分のコストはどこに行ってしまったのでしょうか。
価格的には先代よりも若干上がっているのにエンジン排気量ダウン、ブレーキは格下げでは、オプション設定にしている安全装備やインフォテインメントシステムを標準装備にするくらいのことをやらないと、モデルチェンジの意味がないですよね。VWの都合しか見えてきません。もしかするとメーカーごとにかかる燃費規制をクリアするためにエンジンのダウンサイジングをしたり、重量増を抑えるためにドラムブレーキにしたり、”あえて”行っているのでしょうか。でもそれもVWの都合と言えなくもない。
やっぱり走りが良い状態保ったうえで安全装備やインフォテイメントシステムを充実しないと、VWを選ぶ意味がなくなってしまういますよね。今後のアップデートで「さすがフォルクスワーゲン!」と思える熟成を期待しています。
Posted at 2018/06/01 22:14:46 | |
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試乗記 | クルマ