VOL.3 機関OH~いつかの味、ふたたび~
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自分のコスモのローターは前回、30年前のOH時に、L10B初期型標準のサイドシール2重タイプ(0813系)から後年のサイドシール1重タイプ(0866系)に換装してあります。
ΔEを長期キープするのに一重の方がベターと、当時のメカニックの勧めで換装してありました。
今回OH着手の際も、☆さんは同じことを言っておられました。2重だと、どちらかのサイドシールがコーナシールの動きを阻害するリスクが1重より高まるみたいです。
初期のロータリーはガスシール密閉を重視して2重でしたが、その後、1重でも十分密閉できるのが判り、後発のロータリーは皆1重となっています。
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アペックスシールは標準の6mmカーボンで組むか、FD用2mm金属シール10A用改にするか、どちらにするか考えました。
標準の6mmカーボンアペックスシールでのOH後の体感は過去体験済みなので、今度はFD用2mmにしました。FD用の2mm金属(2分割)を80mm→60mmに(厳密にいうと59.97mm+0~-0.02mm)10A用に加工して、加工10Aローター装着。アペックスシールスプリングもFD用アウター、インナーとして2重化(コスモ標準はシングル)。
潤滑は気になるところです。実は後年のロータリー車の、進化したオイル潤滑機構(ローターハウジング内にも直接噴射、電子制御コントロール)に比べると、コスモスポーツはメタポンによるオイルのキャブ内混入のみとプアーなのです。金属シールで硬質クロームのポーラスメッキのロータハウジングに対して相性と摩耗はどうなのかなという懸念を持っておりましたが・・・・・これはシールのアタリがついてから(OH後2000キロ以降)は、燃料に200分の1(0.05%)程度、潤滑補完するため2サイクルオイルを、燃料に混入するといいと教わりました。じゃあ自分はYAMAHAの青缶(オートルーブスーパオイル)を使おうかなと思っています。
ガソリン50リッターに対し250CCか・・・給油時、ちょっと手間になりますが、ナラシ済んだらバイク用ミニ携行缶(ガソリン用)にでも入れ、車載携行する予定です。
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コーナーシールもFD用に変更
コーナーシールスプリングもコスモスポーツ標準の質素仕様から後年の板バネタイプに変更。
最後画像は鉄道レール止め、今回のOHとはまったく関係はありません。どうもこれ見かけるとロータリー初期のコーナーシールスプリング連装するので、つい。・・・これはどのくらいのスプリング反発力なんでしょうか?(レールはずす時はどういう治具使ってこのスプリングはずすのでしょうか)。脱着を見てみたいなと思いました。
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上記2mmアペックスシール装着のため、ローターエンド部3ヶ所×2ローターを特殊加工してもらいました。
工夫された加工ノウハウになるほどなと感銘を受けました。ネット画像掲載は、約束で該当部は消しています、<m(__)m>)。
2枚目画像は組む直前のローターです。この仕様でこれから先グルングルン回って働いてもらいます。
ローターベアリングは先の加工打ち替え品です。縁が銅色なのは10Aローター幅に合わせて削除加工した跡。
サイドシール、オイルシール(画像なまだ未装着)、各スプリングはもちろん新品交換で組んでもらいました。
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どうせならと部品を結構持ち込みました。
ローターハウジング2枚、各ハウジング(結局こちらは今回は使わなかった)はじめ、シーリングラバー、各種ガスケット、パッキン類、エキセンオイルシール、ラジエターホース、ヒーターホースセンター、オイルクーラーホース、エンジンマウント等など・・・・
2009年に自分で交換したクラッチ関係はまだまだ全然、今のままで十分に使用可能でしたが、工賃一緒で追加発生しないからと、3点セット(ディスク、カバー、レリーズベアリング)新品に交換してもらいました。
オイルパンもワックスがけたしたくなるように美しい状態になってしまって・・・
全体的にエンジンルームの清掃メンテナンスがより忙しくなりそう。
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もったい惜しんでなかなか替えなかった、ブレーキのハイドロマスターも交換して綺麗にしました。ABS樹脂製のキャップの形状が、元々装着のものと違うのが気になりますが、その辺はボチボチやっていこうかなと思っています。
バキュームホースのワンウェイバルブも金属製の当時物新品と交換。
ホースは形状がオリジナルと違うのはRX-8用をあえて使っているため。(こちらの方が吸引時にホースのへこみロスが少ないとのことです)。自分の不注意で昭和調のホースクランプを失くしてしまったたため、やむなく現代調のホースクランプを使っていますが、これも後でボチボチと思っています。
面研/WPC加工先でインターメディエトハウジングのNSUライセンスシールの文字が消えてしまうかとハラハラしていましたがしっかり残してくれていてほっとしました。
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今回の施工で機関以外で一番心を悩ましたのが、実はエアクリーナーケースのリフレッシュレストアでした。
ここだけは思い入れがあり、施工不要を押し通しておりました。
長年眺めてきた自分の車のエンジンルームと判る「顔紋」を変える事に抵抗がありました。が、ついに説得され根負けさせられました。
かなり日数たってから「やっぱやらなくていいです」と言おうとした時にはもう着手されてしまっていました。
とは言え・・・完成品は色はL10B後期型、初期生産車の独特色を忠実に再現してあり見事な出来栄えです。(カメラではブルーにしか映りません。じかに見ないと本当の色は覚えません)。
まあ2mm金属アペックスシールに改造したネオコスモライフの始まりのスタートタイミングでもあるし・・・・
過去との決別として、気を変える事にしました。
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まだナラシ中なので、高回転域は控えていますが、その元気さ、トルク回復に歓喜しています。でも異常なほど頻繁に油圧計をみて、エキセンが油膜にしっかりのっている事を確認するクセが「トラウマ」として残ってしまいました(笑)。エンブレが効かなくなって、アクセルオフ時の惰性が良く伸びる感じがします。あたりまえですよね、あの時、末期は摩擦式「エキセンメタル自動回生ブレーキ」装備車になっていたのですから・・・・
夕食後、歯磨きもせず、モグモグしながら
すぐにエンジンかけて走り回る。
快音聞くため空けた窓から入る、夜の冷たい空気が心地いい・・・
「還れた(もどれた)」・・・
思わず舐めた唇は、納豆の残り味がしました
-この項終わりー
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