2009年01月15日
辛口?オートサロン2009
いまさらですが、私もクルマバカ(自分含む)の展示会 = 東京オートサロンに行ってきました。 行ったのは凍結した日、解凍する気も失せてしまうほどだったので電車で行くことに。
ほぼ一日がかりでゆっくり見てきたけど、全般的に面白味が欠けてきてる気がするなぁ。
車両は多いけどパーツだけをポン付けして外堀だけ埋めた“魅せるだけ”のクルマばかり。
外堀だけでなく、本陣(エンジン)まで突入しメカの中身まで手を入れてるのも減少傾向のような。
さらには車両そのものの保証やメンテまでもちゃんとやるという体制までが伴ってたと感じたのは・・・
毎度お馴染みのiDingpower F460GT。
車両オーナーのS氏をはじめ、iD社長、いつもお世話になっているメカニックの方にも会うことができました。
Mine's GT-R。
と、Pで2台くらいだったような。
GT-Rチューニングに関しては車両そのものが少なかったけど、出展してるところに去年と同じような質問をしたら、やっぱ状況は同じみたい。
あとは車両に関係なくポン付けとかユーザの自己責任です。とか、魅せるだけのショーカー。 相変わらずこの傾向は変わらないみたい。
某ロータリー車で有名なチューナーの車両もスゴイんだけど、自己責任の範囲。。。 ← 惜しいんだけどね。
BMWをはじめ、輸入車系はポン付けオンパレード。 見た目の押し出し感が強いのばかり。 某ブースで見た目が派手なBMWを出展していた説明員に質問してみると、
宮:「この車、(見た目が)カッコいいですね。 コンセプトとかあるんですか?」
説明員:「いろいろ手を入れてますが、ノーマルの持つポテンシャルをより引き出し、●●●(車種)本来の姿を目指してます。」
宮:「フロントとリア(ウィング)のエアロで、それぞれで何キロ(km/h)でどのくらい抑える(ダウンフォースを得られる)の?」
説明員:「とっても軽いです♪」
宮:「? ? ? 。」
宮:「説明パネルにはチューニングカーと書いてあるけど、エンジンも何かやってるの?」
説明員:「◎△(吸気系ポン付けパーツ)と◆☆(点火系ポン付けパーツ)と●▼(蓄電系ポン付けパーツ)が入ってます。」
宮:「エンジンそのものは?」
説明員:「◎△(吸気系ポン付けパーツ)と◆☆(点火系ポン付けパーツ)と●▼(蓄電系ポン付けパーツ)が入ってます。」
宮:「だ・か・ら・、エンジン本体には手が入ってるの?」
説明員:「いや、エンジンはノーマルです。」
宮@ちょっと呆れ気味:「あ、そうなの。 ・・・で、パーツ付けて、そのセッティングは?」
説明員:「セッティングと言うと?」
宮@説明員なのに知らないの?:「パーツ付けて、そのパーツに合わせて(現車合わせで“メカ”系も含めて)セッティングしてこそ、チューニングカーなんじゃないの?」
説明員:「あ、そうですね。 はい。 脚は★■(もう書きたくない)、マフラーは・・・。」
宮@心の声:「ダメだ、こりゃ。」
・・・と、これに近いやりとりをしたブースが他にもいくつかあったのはナイショだけど。(笑)
個人でいろいろ弄ってて・・・なら分かるけど、プロがこれじゃぁ。。。ネ。
あと、先月号や今月号の輸入車雑誌に載ってたRD R35 BiTurboというコンプリートカー(販売側はそう言ってる)も出展されてた。
一応1年/1万kmの保証はあるみたいだけど、Dには入庫できないみたい。(地方でのメンテはどうするんだ?)
いろいろ深い質問をしたらパーツのポン付け?車両みたいに感じたけど、オンラインで書けないこともあるのでオフでお会いしたときにお話できればと。 会ったときにでも聞いてください。
まぁ、クルマがどういう仕組みで動いて、どこをそういう風にしていくとどんな風に変わるとか、メカを含めその耐久性や持続性、そしてメリットとデメリットも分かり、その上でセッティングをどうするか・・・とかを理論で言える人が少なくなってきて“魅せるだけ”のユーザが増えてるからなんだろうけど。
まぁ、そんな感じで魅せるだけの車両が多いので、半ば諦めモードでショーとして見ることに。 そうすると面白く見えるのね。
軽で作った?GT-R風。
こういうムルもいいね。
車両は出してないけどパーツメーカーでも小さいけど真面目に頑張ってるところもあるのは嬉しい。 そういうところで足を止めてじっくり見たり、説明員の話を聞いたりする人はほとんどいないんだけど、結構濃い話を聞けたのは◎だった。(ただし眉唾パーツメーカは除く。)
全般的に感じた今回の傾向は、
■ 現行車種のカスタマイズは自動車メーカー系の魅せる系が多い。
→ エアロの法基準が変わるという情報もあるので、それに対応できないところは出さない方向?
■ 自動車メーカー以外は現行車種より旧型車種に注力してるような。
→ クルマそのものが売れないこともあり、短期的には従来車種で大切に乗ってるユーザ向けの方が商売も安定?
■ ミニバン系が激減。 減った分をスポコン系が埋めてるような。
→ あれだけ流行ってたミニバンはどこへ?
■ 電飾動く系“ヒカリモノ”が国産/輸入車問わず流行り気味?
→ 来年くらいにはエレクトリカルパレードにも出れる?
■ インポートカーオートサロンが併催されてたけど、本家のオートサロンも約1割くらいが輸入車。
→ 輸入車パーツの方が同じ製造コストでも値段を高く売れるし、利率がいいんだろうね。
■ 出展車両は昨年より増らしいけど、来場者は減ったようにも感じる。
→ 車両をゆっくり見れたからそう感じたのかもしれないけど、何もない“空き地”も目立つ。
■ コンパニオンの数は・・・↓、質は・・・→。かな?
■ でもこっち系は何台もあった。
■ 数は少なく、方向性は異なれど、こういうのはイイね。
S30をレストアして外観は2000GTそっくりに作り上げ、エンジンはRB26。 耐久性やそういうのを抜きにしても職人魂が入ってるということでは◎。 製作してるのはここ。
そして、今回のオートサロンでかなり楽しめたのがD1。
これはこれで見てるだけでもハマってしまいました。
“吊るし”でないクルマの祭典として、より多くの嗜好がごった煮状態になったオートサロン・・・来場者を多くしたいがためにカラフルな風呂敷を広げたいのはわかるけど、ホントにこの方向でいいのかな?
今の方向が故で離れていった人も多いとも聞いてるし。 ・・・といっても大きな流れの変化でもない限り、来年も同じ方向性なんだろうね。
まぁ、見た目やポン付け優先の人が多い現状、そのうちそっち志向のユーザ向けにカスタムカーファッションショー!というイベントが開催されるようになったりしても変ではないかな。 その系の出展側にしてみても、鴨葱がたくさん訪れるだろうから、そっちの方が商売になるのかもね。 ショップ側もエンジニアではなくチェンジニア、技術でなく奇術でいいだろうし。
でも自動車に関わる産業が傾きかけて危うい状況下、既存ユーザをターゲットにしたカスタムカー市場は、少ないユーザを奪い合うように今後さらに熱くなるんじゃないかと。 けど、見た目や宣伝に踊らされることなく、ユーザがよりモノを見抜く力を養なわないとほとんど効果のないモノを買わされるだけでなく、本来その車の持つ良さやバランスを崩し調子がおかしくなったり、果てはかからないてもよい出費をしてしまったりするのではないかとも思ったりします。(他人の車なんだから余計なお世話なんだろうけど。)
まずは自分が鴨葱にならないようにしないとね。
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Posted at
2009/01/15 10:02:34
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